りょ

現場とインターネットと行き来する溶接屋。Xでバズる溶接工。スキを押すと僕が好きなものが表示されます。

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最近の記事

首の腫瘍をとった話

年始の挨拶回りに行っている時だった。 客「その首どうしたの?」 客先のお偉いさんと社長が話している。社長の背後で存在感を消している僕に突然話を振られた。 お偉いさんの指は僕の首にできた5円玉くらいサイズのシコリに向けられていた。 僕「ああ、これですか?なんか最近出てきたんですよ。はは…」 こういうとき、妙に余裕ぶってしまうところが僕のよくないところだ。 客「最近できた!?リンパの位置だから医者に診てもらった方がいいよ!」 僕「あー、まぁ、はい。大丈夫と思いますけ

    • 小さな町工場に新しい風が吹いてきた

      こんにちは。りょです。 春ですね。いや、春終わりかけてますね。 弊社にもようやく新入社員が来てくれました。 我ながらアホすぎる。 入社式はしてません。けど、本当は冬から新人が入社しています。 20代の若い新人職人です。 彼が来てくれるまで本当に色々ありました。 日本人と思っていたらブラジル人の応募者が来て工場を見学するなり 「ワタシニハ、ムリデスネ」 と言って辞退されたり 入った職人が「毎日出社するスタイルが合わない」と言って1週間たらずで辞めたり、その職

      • 世にも愉快?な採用物語

        10年間。 弊社が採用活動から遠のいていた時間。 固定メンバーで何とかやれていた弊社に衝撃的な事件が起こった。 ↓ 10年目の子が辞めたのだ。 この事件は少数精鋭の弊社からしたら大きな事件となった。 超少数精鋭時代の幕開けです。 このままではいけない。早速求人をかけた…が なんせ10年ぶりの採用活動 完全なる浦島太郎状態。 まず何したらええねん、しかし。 とりあえず、ハローワークで求人募集ー! 僕が33歳ということもあり、将来を見据えてとりあえず20代〜

        • 辞めないで もう少し 最後まで 働き続けて

          最近自分の周りで「写ルンです」くらいのノリで「会社移るんです。」っていう人が増えてきた。 しかも10年以上働いている人が軒並み転職していく。この世はまさに"大転職時代" ま、ウチには関係ない事だな。と稀代の能天気さを発揮していたら 若手「話したいことがあるんですけど、少し時間いいですか?」 まさか… 若手「実は他にやりたいことが見つかりまして」 やめてくれ。 いや、やめてってそう意味じゃなくて やめるのをやめてくれ。 社員「会社を辞めたいと思っています。」 や

          本番に弱い僕vs日本溶接協会の実技試験

          溶接工として現場に入る上で必要な資格がある。 『溶接技能者資格』である。 日本溶接協会に認められた者だけが持つ資格であり、お客様から「溶接の資格持ってんのか」と聞かれた時に提示する資格といえばコレである。 この資格は学科試験と実技試験があり、一度合格したら資格維持のために毎年資格更新料を支払う必要がある。また受験料を支払って実技試験を3年に1度受けなければならない。(なので、日本溶接協会はめちゃくちゃ儲かってると思っているが謎の圧力を感じとり誰もそれは指摘しない。)

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          プロフェッショナルとは

          この前丸亀製麺に行ったら、前に並ぶマダムが 「麺固めで」 と注文していて え?そんなんできるん? と思って店員さんの顔を見ると え?そんなんできるん? って顔してた。 店員さんがマニュアルにないのでできませんというと マダムが突然 「麺はコシが命でしょうがぁああああ!」 と怒鳴っていて ああ、こんなにもわかりやすいモンスターカスタマーがこの世界にはいるのか。と思った。 すごかったのはその際の店員さんの冷静な対応。 鼻息荒い祟り神になりかけているマダムがだんだ

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          【ポップな休日】〜サーカス編〜

          妻「サーカスの割引チケットもらった」 さー…か…す? 馴染みがなさすぎてサーカスに対して心の準備ができてなかった僕はサーカスという単語を一瞬理解できずにいた。 思えば人生でサーカスに行ったことがない。(あるのかもしれないが覚えていない) まさか自分がサーカスを見にいく日が来ようとは。 ぼく「木下大サーカス?」 妻「ポップサーカス」 知らん。 知らん名前過ぎた。 ポップって響からめちゃくちゃお子様向けか?という疑念を抱いた僕は「ポップサーカス」についてちょっと調

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          おじいちゃんだらけの町工場

          僕が実家の工場で働くようになってから思うこと。 おじいちゃん多いなっ!!! どこの鉄工所に行っても必ずいる。 そして僕はそんなおじいちゃん達と相見えるたび 「パワーあるなぁ。」と圧倒されるのである。 団塊の世代の底力。1学年600人いる中で生き残りをかけて自己PRしてきた人たちの個性は伊達じゃない。 これは僕が出会ったおじいちゃんたちの話。 おじいちゃんT おじいちゃんTは僕が仕事をお願いしている機械加工屋の社長。 Tは納期を守らない。 だから僕はこのTとは結

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          人生が終わったと思った現場

          僕は祖父の代から続く小さな溶接工場のアトツギだ。 仕事は基本工場内での作業がメインだが、お客様の要望であれば機材を持ち込んで出張工事を請けることがある。 ある日、大手企業の工場で設備のメンテナンス工事があり、その溶接部分を担当する出張工事に行くことなった。 設備を止めるということは生産がストップするということ。だから少しでも生産に影響のない土日の工事を求められる。 打ち合わせの時点で 「そんな殺生な。」 というセリフを交えたネゴシエーションにより、金、土、日の3日間の工

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          フォーエバー後輩Y

          ピロン!と届いたLINE通知は、前職で一緒に働いていた後輩Yからだった。 「お久しぶりです。このたびに転勤することになりました。寂しいです。また会いたいです。」 僕は現在、祖父の代から続く溶接工場で働いている。 その前は生意気にも大手産業ロボットメーカーの技術者をしていた。ロボットぶつけまくりながら怒られながらも毎日楽しく過ごして来れたのはこのYがいたからだ。仕事を辞めてからも何度か会う仲だった。 こんな報告してくるということは、転勤前に飯でも誘って欲しいのかな。と思い

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