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[詩]色のついた季節

布団を干しにベランダに出る
太陽は暖かく
さんざん僕の頬をたたいた
硬く冷たい風も
いまはぬるく柔らかく
僕の頬をなでる

遠くに白粉をまぶした山が見える
もうすぐあの山は大汗をかいて
顔にまぶした白粉を
すっかり落としてしまうだろう
そうしてすぐさまその顔に
きれいな桜色のチークを塗って
めいっぱいおめかしをする

黒い雲と白い雪で覆われた
モノクロームの季節は終わり
色のついた季節がはじまる



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どんぶりめしまる
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