鰻と肝吸いとわたし

2021年もいよいよ幕を閉じようとしています。今日は晦日です。
昨日29日が仕事納めだった人が多いでしょうか。

何を血迷ったか24時間365日稼働し続ける業界に足を踏み入れてしまったため… 私は元日から仕事です。その代わり大晦日が休みですけど。


頼んだメニューが大当たり◎

さて、宇奈ととの店舗外壁に貼り出してあった『鰻と肝の合盛り丼』を見て、1~2週間前から密かに目をつけていた私ですが、先日とうとう店に入って注文してやりましたよ、ええ。

肝と身、両方がわりとしっかり食べられて、1,100円。お得すぎました。
鰻丼って思ったより量が少なかったり身が細かすぎたりすることもままあるかと思うんですが、この丼はそういう落胆はなかったですね。

私は昔から鰻丼が好きで、昔は「一番好きな食べ物は?」と聞かれたら「鰻丼!」と答えるようにしていたんですが、歳を重ねるにつれその鰻熱も冷めてきていました。
でも、今日は久しぶりにうまいと思いました。

単品で肝吸いとお新香も付けたのですが、肝吸い・お新香セットにすれば安くなるからと、店員さんが食券を買い直して60円返してくれました。
優しい・・・


肝吸いを飲め!

私は鰻屋で鰻を食べるとき、必ず肝吸いも頼むようにしています。

通ぶりやがって・・!と思われても構いません。
宇奈ととでは赤だし無料券を日頃から配っていますが、無料券に惑わされてはいけません。赤だしには目もくれず(赤だし好きの方すみません)、強い意思で肝吸いを注文しましょう。
100円くらい高くつこうがそんなもの気にしません。肝吸いですから。

赤だしは他の飲食店でも飲めますが、肝吸いは鰻屋でしか飲めません。そして鰻の肝はうまい。いいダシが出ます。
それに、ああいう澄まし汁系の椀ものを飲む機会もあまりありません。
どうしても世の中味噌が強いですから、味噌ベースのメニューが多数を占めます。

そういう意味でも肝吸いは貴重なのです。


絶滅危惧種の鰻をどう考えるか

数年前だったでしょうか。かのレッドリストに鰻が登録されたのは。
※鰻にもヨーロッパウナギやらなんやら種類が色々あるので、おそらく日本で親しまれているウナギ種が追加されたのだと思います。

もちろんレッドリスト=数年でドードーと同じ道をたどるということではありません。
ありませんが、気にしないわけにもいきません。

私もあまり気軽に鰻を消費するのはいかがなものかと思い、たまに食べるくらいにしようかなと心情が変わりました。


鰻は未だ完全養殖に成功していない

この「完全養殖」の意味はわかりますでしょうか?
いやいや養殖鰻なんて普通にスーパーに売ってんじゃん!という人にはぜひ読んでいただきたい。

もちろん養殖はされているんです。でも「完全養殖」ではないので、自然界から獲ってきたシラスウナギを途中から人の手で育てているわけです。

完全養殖は人間の手で、稚魚→成魚→産卵→孵化→稚魚→成魚のサイクルを回せる状態を言います。
日本の国民魚と言っても過言ではない鰻には、実はまだまだ謎が多く、他の魚のような完全養殖は成功していないのです。

そのため養殖場で必要となる天然のシラスウナギは「白いダイヤ」とも呼ばれて高額で取引され、台湾やらで密漁されたシラスウナギが裏ルートを通って日本に流入しているなんて話も聞いたことがあります。


ただ、色々インターネット上を漁ってみると、実際に私たちが抱いているイメージと、データから見えてくる日本の鰻消費の実態は多少異なっているようです。

それこそが大事な点なのですが、これ以上調べ始めると泥沼にハマりそうなので、自身の不勉強さを恥じつつも、いったんこの辺で締めたいと思います。
とりあえずメインで言いたかったのは丼うまかった!という話なので。


それでは、eel(いい)年末年始をお過ごしください。


'21/12/30 最終更新

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