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2023皆生トライアスロンレポートその①準備編

レースから二夜明けてもうすでにあれは幻だったのか、というようないつもの不思議な気分に囚われているが、まっ黒けの脚や腕・首、そして全身の酷い疲労感がこの過酷すぎた四日間を強烈に主張している。

また気の赴くままに何回かに分けて記載するが、いつも長すぎて書くのがしんどい(短くまとめるのはそれはそれでかえって難しい)ので今回はなるべく端的に書こうと思う。でもやっぱりダラダラ長くなるかも。ごめんなさい

皆生の歴史

皆生といえば、言わずと知れた日本のトライアスロン発祥の地である。その存在はもちろん自分のトライアスロン第一期の90年代にも当然知っていたし、高石ともやは我々のヒーローだったものだ。でも当時はもちろんロングなど超人の世界だと思っていて、自分が出ることなど想像もできなかった。

日本トライアスロン発祥記念碑

第二期で珠洲ミドルを何年かこなし、ようやく力がついて来たと思ってロングに申し込みを始めたものの、皆生大会は宮古島同様、そんじょそこらのペーペーが簡単に出られるものではなかった。それは抽選ではなく申し込み書の厳正なる審査による選考だということだった。

最初のころ、出場に賭ける熱意を表明せねばと思い、申込書にA4用紙5枚にわたる身の上話を書き連ねて送ったこともあったが、やはり落選した。しかし良く考えてみると、忙しい受付業務の中で、たった一人の申し込み書で5枚も話を読まされたらたまったもんじゃない。

これは逆効果だな、と思い直して翌年の申し込み時には短く「復帰して何年もミドルで頑張った。そろそろ出たい」ということだけ書いて「昨年長文を書き連ねて申し訳ありませんでした」と添えておいたところ(それが効いたのかどうか知らんけど)ついに当選したのが2017年だった。

初出場と2022年

あの時もだいぶ暑かった。当時はスイムを自分史上一番頑張っていたのと、やけにコンディションが良かったこともあって1時間ちょいで上がった。しかしバイクは今ほど強くはなくて5時間15分、しかも終盤はヘロヘロになって日野川の最後の直線がやけに辛かったことを覚えている。

ランは当時フルマラソンで3時間一桁を何度も叩き出していた時期なので今よりだいぶ強かったはずだが、それでも終盤ボロボロになって4時間半くらいかかった。総合153位、M50エイジ17位とほろ苦い皆生デビューだった。

昨年は残念ながらデュアスロン化、さらに距離短縮。スイムが苦手な自分としては有利な条件だったこともあり、Zwift・JETTで鍛えたバイクで激走して総合二桁・エイジ6位に食い込むという快挙を成し遂げた。

そして今年。昨年の成績が良かったせいか、あっさり選考された。今年のコースは以前と微妙に異なるが、大雑把には「元の皆生」に戻った。ついにApple to Appleで自分の実力を比較できることになる。(昨年の佐渡やランカウイは初めてだったし、五島もバイクコースは短縮だった)

バイク整備

このところ3戦連続してキャノンデール6-13ありあわせ号(with JETTホイール)で頑張っていたが、流石に皆生はいつもロードバイクだ。前半と終盤のドフラットな川沿い以外はひたすらアップダウンだからなるべく軽くしたい。ということで自分持ちで最も軽いのは・・・スマトレに載せているキャノンデールスーパー6エボ・ジャンク号だ。

写真ではよく見えないが、寄せ集め感がすごい

このフレームはヤフオクで8千円ぐらい(笑)で落札した。理由は簡単。前オーナーが落車してエンドがもげていたのだ。これはカーボンを巻けば治る、と直感して入手した。エポキシでガッチリ固定したあと、カーボンシートを3層くらい積層して固めた。その後スマトレに載せてZwiftで2万キロ以上走っているが何ともない。

仕上げしてなくて酷い見栄え

今でこそもっと軽いフレームはなんぼでもあるが、出た当時は最軽量級だったこともあり、何も考えずにありあわせの中古部品(ティアグラ・105・アルテグラ)で組んでペダル付きで7.6kgに収まったのでだいぶ優秀。ホイールは10年以上しつこく使っている中華50ミリカーボンチューブラー。早くレース用ホイールをチューブレスにしたいのだが・・・

Zwiftで一年半ほど踏み倒していたこともあって、チェーンリングの山がだいぶ痩せていて、そうでなくてもチェーンも伸びまくってるし、せっかくだからクランクを買い置きのカンパ・コーラスにすっか、確かBB30・ウルトラトルクアダプタ持ってるし。

ベアリング死亡発覚

と思って分解してBBアダプタからベアリングを取り外したら大変なことになっていた。右は大丈夫だったが左が完全に死んでいる。道理でペダルの踏みごたえがゴリゴリするはずだ・・・(そんなんで乗ってたんかーい)

パークリを噴くと錆汁が噴出!

とりあえず洗浄してグリスを詰めて急場を凌ぎ、即ベアリングを発注。幸いすぐ届いたので翌々日には新品に交換することができた。危なかった、クランクを変えようと思わなかったら気づいていなかったかも知れない。

で、結局持ってたウルトラトルクアダプタは全然径が違うことが判明してしばらく固まってしまったが、思い直して元に戻した。BBの種類をやたら増やしてるメーカーの諸君。ええ加減にせえよ。

昨年A井さんにもらった鯛のお守りも付けるよ

弁当箱

そんなこんなで、他にもチェーンやブレーキシュー、バーテープも新しくして、ついでにこないだ出たばかりのプロファイルの「特大弁当箱」もついに購入。以前から追加のジェルはトップチューブにテープで貼り付け方式で頑張っていたが、さすがに最近はストレージ付きのTTバイクが普及してきて、ちょっと情けない気分になっていたのだ・・・

これならダンシングしても脚に当たらない

ハンドルやエアロバーの移設なども相まって、一週間前の週末は改造・整備で暮れて行った。五島から4週しかなかったこともあり、またしてもランの走り込み不足。微妙な体調不良もあって6月の練習量は久しぶりにバイク・ランともにノルマを大幅に下回ってしまった。スイムは、相変わらず・・・

ロングジョン

一方、前回の五島でいつもウェットが暑すぎること、そして腕が回しにくいことが気になっていた。ここで初めて、そういえばロングジョンなんてものがあったな、と思いつき、急遽購入することに。

ところがもうシーズンインしてるからなのか、そもそもそういうものなのか、ロングジョンの在庫をしっかり持ってるショップが思いの外少ない。あとはオーダーばかりだ。JETTのメンツに聞くと、昔はオーダーもしたけど最近はもっぱら吊るしだ、という人が結構いる。

聞くところによるとオーダーをめっちゃありがたがってるのは日本人くらいで、海外ではほとんどみんな吊るしばかりなのだそうだ。なんか細部にこだわる日本人の気質なのかなぁ。わかるような気がするなぁ。

ロングジョン買ったのは初めて

いずれにせよオーダーだと納期と価格の問題でスルーせざるを得ない。あとはまぁまぁの価格帯で即納できる店で、、、というとY'sにあった2XUでほとんど一択だった。届いたのでさっそく着てみると・・・やっぱりキツい!こんなもんかなぁ・・・サイズガイドでバッチリ選んでるから極端に外してる筈はないからやっぱりこんなもんなんだろうなぁ。まぁいいや気にしてもしょうがないし。

パッキング

結局一週前はそれで終わってしまい、遠征用の荷物のパッキングは前日までまったくできなかった。ただ、皆生はクルマで行くから(700キロ以上あるが、例のY山さんは熊谷から800キロ以上なので、若いもんが弱音を吐いてはいけない)荷物はとにかく忘れ物さえなければ全部ポンポン放り込むだけでいいので気が楽だ。

昨年は義母がまだマンションに住んでて嫁さんがしょっちゅう世話しにいくためクルマが必要だった。そこで皆生にはレンタカーの軽の箱バンで行くというなかなかパンチの効いた道中だった。今年は義母が特養に収まってくれたのでクルマ利用許可が出た。これだけでも前々日の疲労がだいぶ少なくてすみそうだ。

木曜の夜、仕事終わって帰宅後、バタバタと荷物をまとめてどうにかなった。あとは安全第一で現地へ行くだけだ。金曜は移動日ということで朝4時半起き・5時出発でひたすら米子を目指す。

忘れ物は、ない…筈。

つづく

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