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2023皆生トライアスロンレポートその③当日・スイム編

起床

7月16日。予定どおり朝4時起床。皆生の場合、スタート地点までの移動が楽なので3時に起きなくてもよい。しかしなんどやっても当日の朝というのはなんとも言えない独特の重苦しい緊張感に包まれるものだ。

買い置きのパンやらヨーグルトやらを貪り食って出すもんを出す。今回は五島のときよりは上手くいったようだ。あとはトライスーツに着替え、首後ろにテーピング貼ってシャモアクリームをあちこちぬりたくる。直前まで食うバナナとかジェルとかBCAAとかもスイムバッグにぶち込んで準備はできた。

スイム実施

5時。大会サイトを確認すると「予定どおり三種目実施します」YES!!やっぱりトライアスロンしに来たんだからどんだけ苦手でもスイムはやらないと格好がつかないというものだ。

そしてトラバッグを三つ背負ってスイム会場へバイク移動。今年は駐車場確保が厳しく、例年よりさらに競争が過酷そうなので自走を選択。どうせ5キロくらいしかないのでどうということはない。昨年はこのタイミングの信号待ちで前のライダーからスイム中止を聞いて仰天したんだったなぁ。

会場周辺はもうすでに選手たちでごった返していた。まずはバイクをラックに掛けて、最後の確認。幸いにも今まで大会中にバイクのトラブルが発生したことはない。

弁当箱にはエネもち、ようかん、マグオンを詰めた

当日受付・セッティング

そして最終受付へ。何やら初皆生と思しき人が「これ(トラバッグ)どこに置けばいいんですか?」などと聞いてきたので教えてあげる。そうだよね〜開催要項みても、このラックのビジュアルがわからんもんね・・・こういうの選手目線で改善してほしいな・・・

皆生の場合、バイクバッグ・ランバッグともに同じところ(自分のゼッケン番号)に掛ける。だからちゃんとマーキングとかしてどっちがどっちかわかるようにしておかないといけない。まぁ開けりゃわかるんだけど。

ショートの大会とかでは自分のバイクの下に置くこともあるから、それと同じだと思ってしまった人もいたみたい。

緊張感に包まれる受付周辺
まいどおなじみアンクルバンド

JETTのメンツ数名にも遭遇できた。お互い健闘を誓ってグータッチだ。特に焦ることもなく準備は完了、あとは覚悟を決めてスイムバッグに残り物を詰めて東山会場に送ってもらう。これでiPhoneとはさようなら。夕方に再会しよう。以降写真がない。

スイムチェック

6時近くなってきたのでスイムチェックインして試泳へ。五島でパニックになりかけた鬼門のスイムだが、さすがにシーズン二回目となるとそんなに嫌な気分にはならなかった。この時すでに「あっ今日は大丈夫かも」と思うことができた。これは大きい。ロングジョンの感覚も悪くなかった。

海はほぼ完全にベタ凪。水温は25度と高くもなく低くもない。こんな良いコンディションの海もなかなかない。透明度も割とあって、海底の砂紋がよく見える。良かった。これだけでもスイム苦手ーズにとっては生還への障壁が一個減ったというもの。

6時20分で試泳終了。全員浜へあがらされる。なんとこの時点ですでに気温は30度を超えており、すでに朝日がジリジリと射し始めている。ここで待たされているうちに疲れてしまった人もいたようだが、自分はなぜかさほど気にならなかった。

周りでいろいろ話している声が聞こえてくる。「ショートと違ってさ〜、なんかギラギラしたところがないよね」なるほど・・・最後にショートに出たのは復帰第一線の12年前だが、あれは完全にひとりづつ5秒置きのウェーブスタートだったし、一斉スタートのショートなんてどんなんだったか忘れてしまった。でも、きっとそうなんだろうなぁ。やっぱりロングの方が良いな。

待っているうちにY山さんとMまさんが見つけてくれた。緊張感が高まるスイム待ちに、仲間と少しでも談笑して気を紛らわせることができるのは助かる。その後JETTのDevinも見つけたので挨拶しに行ってTeam strategyを復唱しておく(笑)。Swim fastはできないけどね!

スタート前。名物キャラの八尾監督がいつもの「ノーバトル宣言」をしてくれる。「あなたにだれかの手足が当たったら、ありがとう。あなたの手足がだれかに当たったら、ごめんなさい。これを唱えればみんな幸せです!皆さん、ノーバトルでいきましょう!」88888888

スタート・バトル

いよいよスタート。灼熱の皆生の始まりだ。バトルを覚悟してジリジリッと前の方に出て行き、トライアスロンモードのガーミンのスタートボタンに指を掛けて待つ。

「プワ〜〜〜〜」

一斉に砂浜から海へなだれ込む。ぐわぁ・・・これは、五島よりひどい・・・完全に揉みくちゃ。キック打ちまくって必死で進むが、周囲360度全部密集していてどこにも逃げられない。でも五島の時みたいなパニック状態にはならず、割と冷静だった。

Noteのフォロワーさんのバトル講座を読んだことを思い出したが、実践がどうのとかそういう状況じゃなかった。とにかくグチャグチャ。あーキツい、早くバラけて!!このままだと本当にパニックになってしまいそう、、、もうダメ!もう無理〜〜〜!!

と思った頃に、ようやく第一ブイを通過して集団がばらけた。助かった・・・どうやらこの区間、自分一人だと絶対不可能なすごい速さで「運ばれていた」らしい。

その後も散発的に人にぶち当たったり、乗り越えられたり乗り越えたりが続いた。これは当然で、5分後にスタートした後発ウェーブの速い人がガンガン抜いてくるのだ。しかし最初の地獄のようなバトルのことを思えばあとはまぁまぁどうにかなった。

ロングジョンの具合はやはりよかった。五島のときみたいに暑くてやたら首元を引っ張る必要はほとんどなくストロークに集中できる。ただ、首元のスレがいままでと違い、ちょっと横の方が強く擦れる感じになってそのへんが痛い。まぁでもこれもレース中に気にしてもしょうがない。なるようにしかならん。

折り返し

地道にブイを通過していって、折り返しの砂浜に近づいた。砂浜付近はちょっと荒いコンクリの瓦礫のようなものがあった。慌てて立ち上がると足の裏を怪我しそうだ。手が付くぐらいまで粘ってから起き上がる。ガーミンのタイムを確認する。

・・・2分なんぼで止まっとるやんけーーーッ!!アホかーーーッ!!

どうやら、最初のバトルでボタンが押されてしまっていたらしい。このガーミン(Fenix5)をスイムの実戦で使いはじめて以来、どうもまともにログが取れた試しがない。そうか、アカンか。ちょっと考えるか・・・

しかし砂浜を上ったところの公式計時はなんと31分台を指していた。オオッまじか、これはもしかして1時間ちょいもありか?などとこの時は思ったが、よく考えると最初のバトルで「運ばれていた」から速かっただけで、復路は沖側に出ないといけないからまた余計に時間が掛かるだろう。

復路

復路はさらに落ち着きを取り戻し、なんならちょっと楽しいかも?というぐらいになってきた。この感覚は2年目の五島以来だな・・・いつも最初からこういう気分で泳げたらどんなに良いか・・・

あとはひたすら「正しくハイエルボー」を意識しながら淡々と進み、ブイを一つずつクリア。下手くそだからあっち行ったりこっち行ったりを繰り返していたと思うが、極端に外れることはなかったと思う。

やっと第一ブイへ戻ってきた。五島のときみたいに太鼓の音が聞こえたりはしないが、少しずつMCの声が聞こえてくる。が、ここからが長い。というのももう何度も経験してるから焦らない焦らない。だが、もう一種目終わる、とりあえず生きて上陸できそうだ。もういただきやで!などと思いつつ、上ったら灼熱のバイク・ランが待ち受けていることを思い出して震えた。

スイムアップ

公式計時 1時間6分22秒 362位/出走932人

なんと半分より前だ。これは前回2019年より5分以上遅い。なのに順位は逆に良い。ベタ凪なようで海流の関係?などで実は前回よりコンディションは何かが厳しかったのかもしれない(参加者のレベルが下がった?そんなこと、無いよね・・・?)。

もちろん、その場では順位など知るよしもないが、確かにそう言われてみるとバイクラックに戻った時点で思ったよりバイクがたくさん残っていた気がする。

T1をおちついてこなし、バイクのガーミンを叩き起こしてスタートゲートへ走っていく。いずれにせよここからが勝負だ。

つづく

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