中世のオリンピック
ユヴァル・ノア・ハラリの最新作
『21 Lessons for the 21st Century』英語版の要約 ‘Part 2 政治的課題’
Ch.5 CIVILISATION
‘The Medieval #Olimpics ’ P100~105
‘ 中世の #オリンピック ’
みなさん周知の通り、2,020開催の近代オリンピックは東京です。一方で古代には、 #ギリシャオリンピック が開催されました。さて。このタイトル(!?) 中世 #オリンピック です。 #グローバルポリティクス とは如何なるものかを考察するとき、中世 #オリンピック というものを想定してみる。これが #ハラリ 氏のとる手法です。この #知の技法 とも言うべきものが、彼を天才たらしめる理由のひとつでしょう。
(本題)
#21世紀 の初頭の世界では、異なる集団同士のつながりが形成され始めた。地球をまたぐ人々は、互いに触れ合うばかりでなく、しだいに固有の信条や行動をも #共有 し始めた。
1,000年前。地球はたいへん多くの異なる #政治体制 に分けられていた。
#ヨーロッパ では、連邦制の原理で、独立した #都市国家 や #神政国家 がしのぎを削っていた。
#イスラム世界 は、その #首長 を持ち、広範囲の統治国まで登りつめた。しかしながら、 #王国制 、 #絶対君主制 、 #首長制 も経験した。
#中国帝国 は、自らを唯一正統な #政治体制 だと信じていたが。他方で、北部や西部では、部族集団が互いに戦っていた。
#インド や #東南アジア では、 #政治体制 が目まぐるしく変わっていた。
一方で、 #アメリカ 、 #アフリカ 、及び #オーストラリア には、 #狩猟民族 から無秩序な #帝国 までが存在していた。したがって。 #外交上 の共通の手順に #合意 しあうことは、隣り合う集団同士であれ困難だった。それぞれの社会が、独自の政治的 #パラダイム を持っており、異国の #政治思想 を理解し尊敬するのは困難であった。
世界には、様々なタイプの‘失敗した国家’が存在するが。成功しそうなモデルとして、たったひとつの #パラダイム がある。それは、 #グローバルポリティクス である。成功する国家は全て似通っている。一方で、失敗する国家はその独自のやり方で失敗する。支配的な政治体制案をあれこれと見失ってしまうことにより、失敗するのである。 #イスラミックステート はこの案を完全に拒絶する立場をとり、全く違う種類の政治体制-すなわち #ユニバーサル な #イスラム国 -を打ち立てようと試みた。しかし、まさにこの理由により、 #イスラミックステート は失敗したのである。多数のゲリラ隊やテロ組織が、新しい国家を打ち立て、既存の国家を制圧しようとした。しかし、彼らは #グローバル政治 の秩序という基本原則を受け入れることによって、そのように試みたのである。 #タリバン さえ、 #アフガニスタン の独立政府を、国際的に認めてもらうように求めたのである。 #グローバル・ポリティクス の原則を拒絶した集団で、きちんとした領土をコントロールできた者はいない。
#グローバル政治論 は、政治や外交といった固い問題を考えるよりも、 #オリンピック のようなものを考えた方が最も効率的に理解できる。
ここで、1,000年前に戻ってみよう。1016年に #リオデジャネイロ で、 #中世オリンピック が開催されたと想定してみる。あなたが、1016年 #オリンピック の準備をしたとする。あなたは、どの代表団が姿を見せるのか、前もって知ることはできない。なぜなら、どの政治体制が次の年にも存続しているのか、誰も確証がないからである。
もしも、 #イングランド王国 が1016年 #オリンピック に選手団を派遣したとする。選手がメダルを手に帰国した時には、 #デンマーク人 がロンドンを制圧している。そして #イングランド は #北欧大国 に吸収されている。
もう20年のうちには、その帝国は崩壊するが。30年も経てば、 #イングランド はまたもや #ノルマン人 の伯爵によって制圧される。
言うまでもなく、つかの間の #政治体制 の大多数は、 #国歌 もなければ #国旗 もない。政治の #シンボルはもっと重要なことであるが 。 #ヨーロッパ の国家の #シンボル言語 は、 #インドネシア 、 #中国 、及び #トゥピ族 のそれとは異なる。勝利を指し示す共通動作について合意することも、全く不可能であろう。
2,020年の #東京オリンピック を見るならば、国家間同士の競争は、実は驚くべき #グローバル な #合意 に基づいているということを肝に銘じて欲しい。自国の派遣団がメダルを獲得した時、自国の #国旗 が掲揚された時、人々は国家の #プライド を感じる。ここには、もっと大きな特筆すべきことがある。人類はそのようなイベントを組織できるという #プライド を感じ# 道理 である。
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