素敵な人よ、泣かないでよ

友達が恋人とお別れしたって、泣くの。
その健気さとやるせなさに、私も泣けてくるの。

可愛くて優しくて努力家な彼女。
いつも新しいことにチャレンジしてる魅力的な人。

でも、自己肯定感が低いらしいの。
恋人と別れるたびに自分のことを無価値だと思っちゃうらしいの。

私が、他人よりメンタルが強いって気付いたのは、全然まだ最近の話。
昔から不安障害気質だったからてっきりメンタルが弱いのかと思ってたけど、そういう体質と精神力の強さは必ずしもイコールじゃないみたい。

私は何度失敗しても諦めない。
0.1歩ずつでもいい。前を向いていたら絶対未来は明るいっていう謎の自信に満ちている。

実は去年の秋、
『自我の崩壊』
を経験した。
誰に教えられたわけでもないのに、
「あ、これ”じがのほうかい”だ」ってわかった。

きっかけは恋人との衝突。
好きな人だったけど、微妙なところで反りが合わなくて、うまくいかなくて、否定されて、
「私が今まで善く在ろうとしたこと」
が全くの無意味だったんじゃないかって思わされた。
自分の一番大事にしている軸が折られると、ああなるんだね?
普通に会社には行き続けて、
なんだこんなもんか
と思いきや、家に着くと声にならないような呻きを上げながら泣いた。

でも、私、また自分を再構築した。
本を読み始めたりSNS(インスタ、Twitter)をやめたのもそれがきっかけ。
読書は本当に私を救ったよ。
『君たちはどう生きるか』は倫理を問う内容だったけど、私の居場所だと思った。
ああいう本の中でこそ、私の存在は肯定されると思った。

それから数カ月は本の虫になっていたかな。
今度は良い涙をいっぱい流して、
気付いたら生まれ変わっていた。

泣かないでよ。
魅力ある素敵な女性が泣いてるの、私切ない。
私の精神力を、皆に分けてあげたい。

自己肯定感はね、後天的に身につくよ。
もちろん、親に20年くらいかけて無償の愛を受けた人と同じようにはいかないかもしれない。
でも普通に生活して、素敵な恋人とうまくやっていけるくらいには、余裕でなれると思う。

私、家庭環境悪かったから学生時代は希死念慮がない瞬間の方が珍しかった。
その時は自分がとことん恵まれてない人に思えてたんだけど、大人になって見渡してみたら、親に嬉しくない扱いを受けていた人って想像以上にいっぱいいるんだね。
皆仲間だったんだ。

だからさ、
子どもの頃に作られた歪なかたちの
『こころとあたまの粘土』を、残りの何十年をかけて自分らしい作品に整えていく。
これが人生の醍醐味じゃないかなって思った。

ポイントは、
「人の力を借りること」かな。
人は一人じゃ、自分の歪みに気付かないから。

あと私はやっぱり、
「正しく在ること」
が、最後は自分を守るものだって感じた。
これは人によるかな?

私の強さってなんなんだろう…


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