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24年冬季 山括弧塾(エイムズ先生オンライン講義)について(事務局からのお知らせ)

山括弧塾事務局です。今回は初の平日開催となります。講師のエイムズ先生は入不二先生との創発WSにもご登壇されていたのでご存じの方もおいでではないでしょうか。みなさまのご参加お待ちしております!

開催概要:

第二性としての独在性:パースのカテゴリー論から独在性の問題を考える

▼講義要綱:

現代日本を代表する哲学者である永井均と、19 世紀後半から20 世紀初めにかけて活躍したアメリカの論理学者・哲学者チャールズ・S・パース(Charles S. Peirce)との間には、一見したところ、ほとんど繋がりがないように見えるかもしれない。しかし、両者の著作を読んだ者なら誰しも、永井の哲学の中心概念である「独在性」と、パースの提唱する普遍的カテゴリーの一つである「第二性」(Secondness)との間に、顕著な類似性があることを見て取るはずである。というのも、いずれの概念も、事象内容(つまり、あるものが何であるか、あるいはどのようなあり方をしているか)の違いとしては決して現れない、「現にある」という仕方でしか語れない端的な現実性にかかわる概念だからである。永井はこれを「無内包の現実性」と呼び、パースはBrute Actualityといった表現でこのことを語っている。しかし、不思議なことであるが、パースと永井の哲学の間のこうした繋がりを探る試みは、これまでなされていない。本講義では、二人の議論の橋渡しをし、両者の対話からどのような新たな哲学的知見や問いを引き出せるかを検討したい。

▼日時・場所

・12/5(木)13:00〜 オンライン講義。定員なし。

▼受講料:

社会人2,000円 学生1,000円

▼申込方法:

お申し込みはこちら

▼テキスト:

「第二性としての独在性:パースと永井均」(『アメリカ哲学研究』第2号掲載予定)

▼講師紹介:
ジミー・エイムズ(Jimmy Aames)
1991年生まれ。2021年大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。舞鶴工業高等専門学校人文科学部門助教、芝浦工業大学工学部助教を経て、現在、神戸大学大学院人文学研究科講師。専門はアメリカ哲学、科学哲学、科学思想史。主な著作に「ライプニッツのモナド論と現実の捩れた構造:自然哲学試論」近藤和敬・檜垣立哉編『21世紀の自然哲学へ』(人文書院、2024年)、“Temporal Becoming in a Relativistic Universe: Causal Diamonds and Gödel’s Philosophy of Time,” European Journal for Philosophy of Science(2022年)、“The Concept of the Correlate in Peirce’s ‘New List of Categories,’” Transactions of the Charles S. Peirce Society(2021年)、“Patternhood and Generality: A Peircean Approach to Emergence,” European Journal of Pragmatism and American Philosophy(2019年)などがある。Xアカウントはこちら(https://x.com/asonosakan


事務局から:

エイムズ先生の今回のテキストについては私も注目しておりましたが、思いもかけず講師として直接ご講義を頂ける運びとなり、大変嬉しく思っております。平日の午後で社会人の方にはリアルタイム参加がやや難しい時間帯となりますが、これまで同様、アーカイブ受講が可能となっておりますので、ぜひご参加いただければと思います。塾長永井との哲学的応答にもご期待ください。多数のご参加お申し込み、お待ちしております!(山括弧塾事務局)


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