質問⑨
質問⑨
荘春::今回読んだ最後の段落、14段落の注について質問です。
では、漫画を読んだり映画を見たりして、フィクションの世界の時間の経過を考える場合には、“想定上の”A事実が出来事Xから出来事Yへ移動した、と言って良いのでしょうか?
あるいは、フィクションの世界だってその世界の住人にとっては《現実世界》だから、やはりここでも、想定上のA事実ではなく、その世界にとってのその時の現実の《現在》が移動したと言うべきでしょうか?
永井:「その世界にとってのその時の現実の《現在》が移動した」とはつまり、(「その世界にとっての」で、しかもその世界を想定しているのは我々の側なのですから)、とりもなおさず「想定上のA事実が移動した」ということでしょう。