嵐のあとの森の空色@いつもの森
一日フリーの休日は軽くいつもの森へ行こうと思った。
とくにどんなモデルに逢うという目的はない。
ただ、その森のブログなんかを見ているとどうやら「ミヤマウズラ」という花が咲いているようだ。もちろんポイントは不明。
広い森の一株?もしくは数株?・・・まあ確率は限りなくゼロに近い。
まあ、いいさ。やっと気持ちも上向いてきたところだ。
ここのところ、ただ写真を撮っていたのだが、落ち着いて作品作りをしてみるのもいいだろう。
駐車場についたところからミヤマウズラを探す。
分かれ道で悩みながら、やはりマイコースの池周りを選ぶ。
とくにモデルが見つからない。
そういえば、前回ここを通ったときすぐ横のブッシュがかなり大きく揺れたことを思い出し緊張する。そう、ブッシュがカサカサと揺れるののほとんどは鳥だ。小さく細かく揺れる。一度ウサギだったことがあったが、それでもザワザワ程度だった。
ところが前回はバサバサと大きく揺れ身構えるほどだった。
直感でヤバイと感じる。この森は熊だって絶対いないとは言えない。
遭遇例があるのだ。
鈴をチンチンならしながら歩くハイカーを小馬鹿にしていたが、1mのブッシュから熊が飛び出すとすると流石にヤバイ。鈴持ちハイカーに謝ろう。
今は謝っている場合じゃない。
揺れるブッシュをみながら、少しづつ遠ざかろうとすると、
「ブヒィ!!」と叫びながら遠ざかるようにブッシュが大揺れした。
豚だ、否、イノシシだ。これもヤバイ奴やん。
マジで遭遇しなくてよかった。
そんなことを思い出していたが今回はブッシュが揺れることもなく、飛び出してきたのはセミだった。
池まできて、出会ったモデルは2つ。
でもまあ、もともと期待もしていない真夏の森である。
池にいけば何かあるかもしれない。
そうして池の脇の道を歩いていると、おお、そ、ら、いろ〜、思わず声を上げてしまった。ソライロタケが1本だけ立っている。蒼でも青でもない、ほんと空色だった。図鑑のような写真を何枚かとってからオールドレンズに履き替える。
もう、気分が上がってくる。これだけでよかった。
こんな綺麗な空色には会ったことがない。というか、ソライロタケに逢うことが二度目だと思う。
気分をよくしてシャッターを押しながら歩いていく。
池の辺りまででると、いつもの水上盆栽をチェックする。
お、盆栽のうえに白い花が咲いているではないか。ちょっと引きでも撮ってみる。
気が向いたものを少しづつとりながら歩く。
ここまで来て思い出した。前回かなり気になっていたキノコ、多分ムラサキホウキタケが育っているかもしれない。
ちょっと注意して探そう。
後半はずっとオールドレンズを装着したまま、久しぶりに写真を撮っているという感覚を味わっていた。
今のズームレンズは綺麗に写り便利なんだけど、やはりオールドレンズで撮っていると作品作りをレンズによって意識させられるなぁ〜。
おっと忘れていた。結局ミヤマウズラには出会わなかった。
この森にいま咲いている、と分かっていてもゼロから出会うのは難しいのだ。
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