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選書サービスをやってみた PASSAGE日記 #8

選書サービス。
多くの本の中からひとりひとりの好みやリクエストに応じて、選書人が本を選ぶサービスのこと。
「いつか読書する日」がはじめた選書サービスについてはこちら

ヒアリングシートをもとに本を選んでいるが、ヒアリングシートを読み終えた段階で、大体5冊くらいはパッと本が浮かぶ。
「この本きっと好きそう(何なら既に読了しているかも)」とか「自分では手に取らなそうだけど、読んだら気に入ると思う」とか「好きか嫌いかは好みがわかれそうだけど、ハマったら好きだと思う」とか「この本はこの人に今の時代に読んでほしい」とか。
頭の中を瞬時に巡るそれらの予想が面白い。

直感だけで決めるのは稚拙なので、もう少し俯瞰して、客観的な目線で選書のバランスを見る。自分が好きな本に偏りすぎてないか。同じようなジャンルが重複していないか。この本は本当に「今」この人に薦める「旬」なのか。
考えはじめたらキリがなく、果てはなく、終わりはなく、ヒアリングシートをもらった日から、選書サービス当日に申込者に本と選書した理由を書いたメッセージカードをお渡しする前日まで試行錯誤は続く。
やっぱりあの本はやめて、こっちの本かな…いや、やっぱりこっちと。

好きな作家や好きな本から「これも好きなはず」と薦める手法は外しが少ないと思う。
けれど私は「ここででなければ出会えなかった本」を薦めてみたいと思っている。
自分で選ぶ本はどうしても自分の好みに偏ってしまう。
自分で好きな本を発掘する面白さはあるけれど、話している時に話題に出たり、薦められたり、そうして出会った本は、私の人生を撹乱した記憶があるので、私もそうしたことが少しでもできたらいいなと思っている。

結局、薦める本の倍くらいの量の本をずらりと並べる。
取捨選択は難しいが、ここでキレのよさと思い切りのよさが求められる。
選書本は多ければいいのではなく、気持ちよく相手が選べる量であることも大切だ。

薦める本が確定したら、1冊につき10行程度の推薦コメントを書く。今回は8冊でA4で2枚ほど。選書サービス当日の三日前までには大体のところは書き上げていたが、前日の夜まで、何度も文言の修正をする。

おそろしく手間がかかっているし、コスパもタイパも悪い。
効率や利益追求を目指すなら「これは一体何をやっているんですか?」と言われてしまう状況だと思う。
でも私はインターネットが当然のように次読む本のrecommendをする時代の中、「非効率」で「濃厚」な選書サービスをしてみたいと思って、楽しんで選書をやっている。
というのは嘘ではないけど、選書サービス数日前は試行錯誤と緊張で結構頭の中がパンパンで、隙あらばそのことばかり考えている。プレッシャーも感じて「あーーー」という気分にもなるが、やっぱりそれを考えるのが好きなんだと思う。

ここからは宣伝を。

次回の選書サービスは2023/4/22(土)13:00-17:00@PASSAGE。
詳細はこちらをご参照ください。
【2023/4/22(土)PASSAGE来店必須】選書サービス(プロトタイプ)のご案内 PASSAGE通信 #3

申し込み用のGoogleフォームはこちら。お申し込みお待ちしております!
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeiL1GLBRTn4EuJpZUPrVW3HfE7Dle86uT0zTNTc46ldJliPA/viewform

以上



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