不登校で特別支援学級に在籍する児童への働きかけ方【私の方法】
特別支援学級に在籍しながら不登校であるという児童はいませんか?
担任することになった時、大切にしなければならない考え方はどんなことでしょうか?
まず挙げられるのは、別に学校に来なくたっていいんじゃないかな?ということです。表立ってこういうと校長先生や教頭先生はきっといい顔をしないでしょう。
普通だったら子供って友達と合えるから、給食でゼリーが出るからなど楽しみを持って毎日登校してきます。そのリピート率は浦安や大阪にある遊園地以上だと私は思います。
でも来ないわけです。
学校に来ないことを問題にしているのは、大人や先生で学校に通うことって大人になるためにたくさんある手段の一つだということになれば「不登校」と言う問題そのものがなくなると私は考えています。
今の学校はすべての子供たちが安心して通えるように配慮しています。でもうまく適応できずに学校に来られない児童生徒はいるのです。そういう時は学校に行かない状態を過剰に問題にしないほうが周りの大人と子供といい関係を結び維持することができるのではないでしょうか。そっちの方が重要だと私は考えています。
そのうえで、児童に伝わる手立てや行動のリストを提案することです、それを通じて児童の行動が変化していきます。
児童が変化するための一つ目の方法は
教師自分自身が悩みを自分の中で解決していること
過去に起こったことを価値づけしているといえばいいでしょうか?心の中で解決しているといえばいいでしょうか?実はそれがとても大切だと思います。
例えば喧嘩をしていた自分の両親と仲直りしていること、あるいは、そうせざるを得なかった両親の立場を考えられるようになるということがあります。
また、疎遠になってしまった自分の兄弟との長い間のわだかまりなどを解消していくこといいですよね。
もう、相手が鬼籍に入り、なくなっているのなら、関係性を改善できないとおもいますよね。その場合はどう考えれば自分が納得できるかと考えることです。それができているかできていないかで、子供たちに対する自分の安定度が違います。どんな指導も先ずは指導者である自分のメンタルが安定していることが第一の条件なのです。
二つ目は
権威を持つ大人としてふるまうことが重要
条件を決めるのを大人にする必要があります。勉強したら○○していい?というように子供の発した条件をのまずに、野菜を全部食べたら○○していいよと伝える必要があります。子供は思い通りにしたいと思えば信じられないことまでします。例えば
気を失うまで息を止める。
「そんな罰なんて平気だ」と強がる
みんなのいる場所で怒鳴ったり叫んだりする
めそめそしながらせがむ
人前で恥をかかせようとする
脅す
「大嫌い」「おばあちゃんのうちに住む」と言う
暴力をふるう
「今回だけは許して」と約束する
ダメだというと仕返しする
子供が不適切な手段で権限を得ようとしたらきちんと指摘します。大人を嫌な気分にさせて考え直してもらおうとしているんでしょ。でもそんなことしても無駄だよと伝えます。
丁寧な言葉で礼儀正しく反論するのは構わないと伝えています。耳は傾けますが決定権は大人にゆだねられています。
三つ目は
100%全力で対処せず余力を残しておくこと
子供たちの様に私には無尽蔵のエネルギーがあるわけではありません。
不登校への対応や悩み事にいつでも全力で接していると、脳疲労を起こしてしまいます。悪くなると鬱っぽくなることもあるでしょう。
脳が疲れてしまうと具体的なTODOリストを出すことができなくなりますし,何よりも対象に近づきすぎて、一歩離れて客観的にみることができるようになりません。
子供のことも自分のことも見えなくなり。冷静な手立てを打てなくなります。
四つめは
不登校の当事者が自分事として考えられること。
例えば朝早く起きられると心と体の健康にとてもいいと指導者が思って、不登校の児童に伝えたとき、どんな反応が返ってくるでしょうか?
「早起きっていいんだよ。」と何回伝えてもそれは身につかない可能性が高いです。人から言われたことをやらないというのは実は普通のことです。できていない時に「それでは1年生ですよ。幼稚園ですよ。」と言うことを言う先生もいますが。だったらそれでいいとなってしまいます。不登校の児童生徒が「早起きっていいなあ」と思えることが重要なのです。
「勉強が大切」と児童に思わせたいのであれば、児童自身が勉強の大切さを自分で理解して、「勉強は大切なんだなあ~。できるようになると面白い」と言えるようになれば、たとえ今年は芽が出なかったとしても、大いに土を耕したことになるのではないでしょうか。
子供がそんなこと自分では言えなそうもないよ~と言うのではなく、そう言えるようにするにはどんな手立てをとればいいかなと考えることです。それを考えることが担任としての仕事なんでしょうね。
「早起きがいい」ということは、きっと100年たっても変わらないいい習慣だと思うんですよね。朝カーテンを開けて、太陽の光を浴び、窓を開けて朝の空気を体いっぱいに吸い込むことで、とても幸せな気分になることができます。オキシトシンというホルモンが出ているはずです。
でも、伝えたい子供たちの「早起き」のイメージは眠いし、寒いし全然気持ちよくないという児童も少なくありません。これはどうしてなのでしょう
まず、自然と目を覚ますことができないということが挙げられます。朝早く起きられないということは、夜遅くまで起きているからでしょう。静かでいろいろなことに集中できるように思える夜ですが、仕事や学校から帰ってきて疲れた状態では集中して取り組むことは難しいんではないかと私は思います。
朝の早起きの「よさ」を実感できるようにするにはどうすればよいでしょう。先ずは自然とそうなるようにする必要があります。早寝をする。昼間のうちに運動をしている。お風呂に入るなどして、実際に心地よい睡眠を体験したり経験することで、良さを実感できるのではないでしょうか。
自分の安心できるコンフォートゾーンからちょっと離れたいと考えられること。守られたところでなく、自分で世界を広げることの大切さを子供たち自身が少しずつ実感することで不登校という小さい課題から自分の関わる社会を広げるという意識を持つことができるようになるとわたしは信じています。