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VALUE BOOKSさんで素敵な売却体験をした
本棚から本が溢れそうになってしまったので、どうしても処分をしなければならない。そこで今回は「VALUE BOOKS」さんを利用したのだけれど、素敵な体験になりました。本当に本を大切にしようとする気持ちが伝わってきました。
私たちはなぜ本を売るのか
本棚が足りないから。多くの本読みは、読んだ本、読みたい本が棚に積み重なってスペースがなくなってしまう。だから売らざるを得ない。本を売りたくて売りたいわけではないというのが、本音ではないでしょうか。
なぜ古紙回収に出さないかという問いへの答えもまた似たようなもので、本当は捨てたくないからです。古本屋さんへ売却することで、この本は次の誰かにつながれていくかもしれない。そんな淡い期待を抱いている。
だから買取業社さんが、同じくらいへの本への愛情を持っていてほしい。買取価格とか、インターフェースとか、そういったことをどうでもいいとは言わないけれど、なるべくなら愛の大きな方に本を預けたい。
VALUE BOOKSさんはリユースしてくれる
VALUE BOOKSさんでも、もちろん「買取不可」の本は出てくる。通常であれば古紙再生行きなのだろうけれど、同社では「book gift」という古本のリユースを行なっているところを評価したいと思います。
これは本社のある東京都や、買取センターのある長野県のさまざまな施設に、その本が再利用可能であれば提供するという取り組み。つまり商品としては価値が認めにくくても、寄贈本として活用の道を探ってくれる。
もちろんリユースすら難しい本はあります。それでも、できれば次の人へバトンが繋がってほしいという思いを共有してくれるようでうれしい。
買い取られた本がライブラリーに表示される
もう一つ、VALUE BOOKSさんの特徴は、買い取った本(値段がついた本)をウェブ上のユーザーページの「ライブラリー」に表示してくれること。
こんな感じで、書影が表向きに並ぶ。読書メーターさんやブクログさんの本棚ページと同じような感じ。
これは嬉しい。何度も繰り返すけれど、本を捨てたくて捨てたのではない。私設図書館を作られる敷地や資産があるならば、これまで処分していた本は全てそこに収納されていると思う。でもそれができないから悲しい。
VALUE BOOKSさんでは、まるで段ボールに詰めて荷受けしてもらった本が、仮想の本棚に移ったような感覚になる。心が慰められる。
本を読んだ後、実は背表紙を見ながらその内容を反芻しているという人は少なくないのではないでしょうか。私たちは本を閉じたまま2度、3度読む。ライブラリー機能は、その楽しみを持続させてくれる。
完全自動で、VALUE BOOKSさんの方からアップしてくれるのもありがたい。
玉に瑕なのは、買取不可となった本はアップされないこと。もしアップしたい場合は逆に、自分で売却前に取り込む必要がありそう。それは少し面倒なので、自分はこれまで通り、売却前の本のタイトルや著者名を全てエクセルに打ち込んでいます。
大切な本だから誰かの役に立ってほしい
最初の売却の御礼として届いたメールにこんな文面がありました。
これからも「大切な本だから誰かの役に立ってほしい。」そんな思うに応えられるよう、1冊でも多くの本を必要としている人へと繋いでいきます。
ああ、同じ思いでいてくれる。それが嬉しかったです。
自分自身はなるべく新刊を買い、著者や出版社、書店や本の流通を支える方に利益を循環させたいと思っている。でも、安価や無料で手に入る本をいろんな事情で必要とする人は、この世にきっといることはわかっている。その中にこれから自分が加わる場面も、人生の中であるかもしれないと思う。
だから自分が出会って素敵だと思った本を、必要な人に繋いでいけるとすれば幸せだ。優しい手でそのバトンをつなごうとする会社があることは、この世界の小さくともたしかな希望だと言っていいのではないか。
私はVALUE BOOKSさんに出会えてよかったし、VALUE BOOKSさんに本を渡すことができてよかった。
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