『君が手にするはずだった黄金について』を真似た読書リスト
毎月、読んだ本のリストをこのnoteに残しています。感想も何もなく、ただタイトル、著作者、出版社を羅列したもの。
なぜこんなことをしようと思ったのかといえば、小川哲さんの『君が手にするはずだった黄金について』という小説で、主人公の小説家が同じ取り組みをしていたからです。
引用後段で出てくる、「一人で粛々と本を読み、そこで得た知識や感情を何かに活かすこともなく、ひたすら内側に溜めこんでいた」という主人公の姿に、妙に惹かれました。そしてなんだか、自分も真似てみようと思い立ったのでした。
主人公のやっている読書は孤独です。どこに向かうでもない。何のためでもない。それは、アウトプットとしてみれば不完全で未熟とさえ言える。
でも、たぶん読書とは本質的には、孤独な営みです。何かのために読書があるのではなくて、どうしようもなく本を読まずにはいられない。そういう根源的なエネルギーが、私たちの中に眠っている。
しかし、孤独な作業というのは当然つらくて、だからこそ主人公は、森の中で自分の歩いた道にパン屑を落とすように、ただ読書リストを連ねている。
不思議ですが、そうしてできた足跡を辿ってくれる方がいます。また自分自身を、このリストを通じて月日を振り返ることができる。
たぶんまだしばらく、この主人公を真似た読書リストの更新を続けると思います。
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◯『君が手にするはずだった黄金について』の感想はこちらです。とても面白い物語です。
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