書評 「私、ちゃんとしなきゃ」から卒業する本~幼少期に読んだ物語の教訓~
人は親や学校、職場などの環境以外からも影響を受ける。そのなかに幼いころに読んだ物語もある。
この本を読むと自分の中の「ちゃんと」って何だろう?と思わずにはいられない。その時、頭の中にフッと浮かんだ逸話があった。
それはアリとキリギリスである。
私が読んでいた絵本にはこんな物語が描かれていた。夏に楽しく歌うキリギリスの横で汗水を滴ながら食糧を確保するアリがいる。冬にお腹をすかせてしょんぼりしているキリギリスの横で食事をとるアリがいる。食糧を乞うキリギリスにアリは言い放つ「君は夏に何をしていたんだい?」。キリギリスは餓死し物語は終わる。
私はこの物語を「今、しんどい事をちゃんと我慢できた者だけが未来に繋がる」と解釈していた。つまり夏に汗水流していたアリは「本当は楽しく歌を歌いたかったけど我慢してちゃんと将来のために働いていた」と思っていた。
ちゃん卒を読み今までの解釈に3つの疑問が出た。
夏の食糧確保を実はアリは楽しんでいたのではないか?
キリギリスの歌は働くアリにとってオアシスの様な存在であったのではないか?
我慢していたアリは人生を通して幸せだと言えたのか?
このアリとキリギリスにはいくつかの結末がある。それは出版社、時代や国によって違う。アリがキリギリスに食糧を分け与える結末もある。描かれる結末や読み手受け方によって物語の教訓は変わってくるだろう。
著者は私たちが抱える「ちゃんと」の正体はほとんどが他人の価値観であると言う。故に苦しくなり疲れる。
ちゃん卒トークライブのあるゲストが話していたのが99%の「ちゃんと」を捨て1%の「ちゃんと」を「ちゃんと」するであった。本来、「ちゃんと」する物事は人によって違う。この本では著者の99%の捨てた「ちゃんと」と1%の「ちゃんと」している具体例が載っている。私のように今までの解釈に疑問をもつことが他人の価値観を見直せるチャンスである。
私たちが何を「ちゃんと」するかは私たち自身で決められる。
執筆 Asami
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