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ミャンマーを知りたくて ④難民キャンプ後編
ここでお昼タイム!
キャンプの中にもレストランというか食堂のような場所があって、
食事をとることができるのです。
今日のおしょくじどころ・・・
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冷蔵庫ではないようでしたが、もつのだろうか
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なぜここのそこに!!
塩焼きそばと、パクチーの鶏がら?スープを頂きます!
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かなりおいしいぞ!
しっかり油と、鶏ガラ?うま味調味料てきなものを使っている感じ。
海外で生野菜は危ないと言われますが、このキュウリも全部食べたけど問題なしでした。
ここまできて、タイの食、ハズレなし。
このあと、キャンプ滞在の最後にシャンティさんの図書館へお邪魔します。
歩いていると、声を合わせて何かを読み上げているような、子供たちの大きな声が。
学校の前を通ったのでした。
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低学年くらいの子供たちが、先生に続いて一生懸命復唱しています。
国語の授業みたい。
この声がもう、”全力で出してます!”と、そばを歩く私の体の中にビンビン響いてくる。
声のシャワーを浴びているみたいで、その振動が胸に来る。
カワイイなぁと一番に思ったけど、
だんだんと、
こんなに一生懸命勉強しているのに、こんなに勉強したいのに、なぁ、、、
という思いで切なくなってくる。
近づいて見学して良いとのことだったので、教室の入り口まで失礼します。
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このでっかいリュックでずっとうろうろしております
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知らない人がうろうろしているの気になるよね。
私たちに気が付くと、くりくりの目をこちらに向けて、やんちゃな子は机から身を乗り出して手を振ってくれたり、
カメラを向けるとうれしそうに笑顔を見せてくれたり、恥ずかしがっていたり、とってもかわいかったです。
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学校を出て、いよいよシャンティさんの図書館へ
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一部屋に一周ぐるっと本棚。
バックヤードにあったり、学校に貸し出したりしていますが、絵本を中心にこの図書館だけで蔵書数は1万5千〜2万冊ほどあるそうです。
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日本でもおなじみの絵本を、現地の言葉に翻訳してあります。
このなかの本、みんな1冊は子供のころに読んだことあるよねきっと。
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ここでは現地の職員さんが読み聞かせもしてくれます。
時間になると、ぞくぞくと子供たちが集まってきました。
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みんな整列して、キラキラお目目で読み聞かせに参加します。
職員さんが本を読んでいくんだけど、この職員さんがまぁ読み聞かせ上手で!
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子供たちの様子をみながらテンポよく、そしてただ読むだけではなくて子供たちに話しかけたりもしながらお話を進めているのが伝わります。
相当訓練しないとこのレベルの読み聞かせはできないと思います。
私には現地の言葉はわからないけど、わかるんだなぁこれが。
子供たちも真剣に前を向いて聞いていて、とってもこの会を楽しみにしているんだなと感じます。子供同士の関係ないおしゃべりもなかったし。
読み聞かせが終わったところで、職員さんが私のことを紹介してくれました!
シャンティさんの支援者で、日本から会いに来てくれたよ、
といっていただいたので私も挨拶をして、
ここで!重たすぎるデカデカリュックから日本のお土産をお渡し。
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ボールペンと、ノートと・・・
これも!!
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とシールを出したら、女子たちの目がキラッ!としたのを私は見逃さなかった!きっと気のせいではない!
喜んでもらえていたら嬉しいなぁ。
記念撮影もさせてもらいました。みんな笑顔が可愛いんだよなぁ。
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見てもらうとわかると思うのですが、私裸足でございまして、
この図書館、靴を脱いで入ります。
子供たちが全員、誰に言われなくても自然に靴をそろえて入ってくるの。
(↑の写真の右奥、扉のところにちょっとだけ靴が写っているんですけどわかるかな・・・。)
そして、私は子供たちの様子を見ながら中を歩き回って撮影などもするわけですが、
足の裏に一切ゴミが付かなかったのです。すごいと思うこれ。
さらに驚いたのが、トイレ。
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全く不快感なし!
もちろん半分屋外のようなものなので、砂や葉っぱは落ちているけど、
においや気になる汚れのようなものは全くなくて、
清掃が行き届いていました。
職員さんたちが誇りをもって、しっかりと図書館の運営と子供たちの教育をしていることが、こういうところからも伝わる。
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学校の勉強だけじゃなくて、こういうところで礼儀やきちんとした生活習慣を身に付けられているのではないかな。
子供たちがきっちりしっかり楽しく、ここで日々を過ごしているんだなと私には感じられました。
この後、子供たちは帰っていき、職員さんが、図書館にキャンプの人たちを何人か連れてきてお話を聞かせてくれました。
Sくんは10歳。
まず、ここに来られて良かったと話してくれました。
ミャンマーで覚えているのは、銃の音、飛行機の音、戦いの音。
村の上を飛行機が飛んで、村の近くを爆撃してきた。とにかく、攻撃から逃げて、隠れて、村に戻ることができなくなってしまった。
勉強なんてもちろんできない。
(この話をしてくれているときは、初対面の私に緊張していたのもあるかもしれませんが、硬い表情で声もちいさくポツリポツリと語っていました。)
ミャンマーには戻りたくない。
ここ(難民キャンプ)には自由があって、友達もできたし、勉強ができて、安全だから。
今は小さなおもちゃとか、壊れたものを自分で直すのが楽しい。
物を直すのは楽しいし、困っている人を助けることもできるから、学校では数学を頑張ってして、将来はエンジニアになりたい。
最後は笑顔も見せてくれて、ポジティブなお話を聞かせてくれたSくん。
ここが難民キャンプでなければ、
手放しで、よかったね!頑張れ!と言えるところなのですが
うーーーーーーん、でも、、、、
なれないんですよね。
このままこの状況が変わらなければ、彼はどんなに勉強しても、エンジニアになれない。
あと何年か(もっと早いかも)したら、それに気が付いて絶望してしまうかもしれない。
そんな未来も見えてしまって、ニコニコ話を聞いている自分がしんどくなる。
ちょっとずつ緊張がほぐれて未来のことを話してくれるほど、胸が痛む。
S君が学校を卒業するまでに、なんとかなっているのだろうか、
いや、なっていないといけない、けど、
と、頭をぐるぐると思考がめぐりながら、Sくんと握手して
答えの出ない問いを一度置いて、次は大人にも話を聞きます。
5歳の男の子のお母さんである、Dさん(31歳)。
19年前にキャンプへ。
今、お母さんと二人の妹、そして息子と5人で暮らしている。
お父さんは病気で亡くなり、
夫は12年前、まだ比較的このキャンプから海外移住がしやすかった時代にアメリカに行って、
向こうの工場で働いている。
この12年の間、夫は2回しかここに戻ってきていない。
Dさんも、今の望みは働くこと。
そうすれば夫が無理に海外で稼がなくてもよくなるから、夫に戻ってきてもらって、自分も家計を支えて一緒にいたい。
勉強するのは好き。できることがだんだん増えていく実感があってうれしいから。勉強して、仕事の機会が得られれば一番いいのにと思っている。
息子は本が大好きで、最近一緒に本が読めるようになってとてもうれしい。
息子には建築家や発明家のような、新しいものを作り出せるような人になってほしい。
Dさんも、前の記事でお話を聞いたMさんたちと同じキリスト教徒。
今の心の支えは教会に行くこと。そして家族が元気な時は幸せを感じると話してくれました。
ちなみにDさんの夫は恐らく第三国定住の制度を使って他国に移住していて
UNHCR(難民の保護や支援をしている国連の機関)のHPには、
第三国定住 – UNHCR Japan
”UNHCRは唯一の安全で実現可能な恒久的な解決策として、難民が最初に保護を求めた国から受け入れることに同意した第三国へと移る手続き、つまり難民の「第三国への再定住」を手助けしています。
今日、UNHCRの支援対象である難民のうち、さまざまな条件から、約1パーセントのみがUNHCRから第三国定住候補の目的で受け入れ国に第三国定住申請書が提出されています。”
とあります。
主にアメリカ、そしてオーストラリア、カナダ、北欧やヨーロッパなどが今まで難民の第三国定住を受け入れていて、Dさんは厳しい条件をクリアしてアメリカに渡ったようです。
しかし、今は他の国が難民を受け入れることが情勢的にさらに難しくなっていることもあり、この制度を使うことは現状難しいようです。
もう一人、24歳の男性、Tさんにも話を聞きました。
2歳と、8か月の、2人の子供がいます。
Tさんが住んでいたのはとても戦闘が激しい地域で、食料を奪われて家を燃やされ、山の中に隠れる日々が続き、家族・親戚と共にこのキャンプへ。
今でも兄弟はそのまま山での潜伏生活を続けているそうです。
ミャンマーでは農業をして、米を作っていた。
今でも何か仕事の機会があれば、農業以外でもなんでもやりたいと思っているけど、なかなか難しいのが現状。
将来が見通せないのが辛く、外の人にこの状況を知らせてほしいと訴えていました。
ここはミャンマーと違って命の危険がなく眠れるありがたい場所だけど、外からの支援がなければ食糧ももらえない。
外からの支援がなくなれば何もできなくなってしまうので、まずは外の人にここのことを忘れないでもらいたいということでした。
ということで私もこれを書いています。
Tさんが言っていたように、このままではミャンマーの状況が良くなって国で幸せに暮らす、どころか、この難民キャンプの支援も忘れられてしまうかもしれません。
私一人ではなにもできないのですが、
繰り返し原稿に書かれる「国際社会からの圧力」って、私たち一人ひとりの意識の塊だと思うので、その塊を少しでも大きくできたらいいなと思います。
お話聞かせてくれたみなさん、そして温かく迎えてくださった職員さんたちに感謝して、図書館を出ました。
帰るまで少しだけ時間があって、道行くみなさんの様子などなどを観察です。
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これからサッカーの試合をするみたいで、奥で円陣を組んでいる人たち
ここでものすご~く今更、気になっていたことを聞いてみました。
キャンプの中って治安はどうなのか、失礼ながら、荷物に気を付ける必要などはあるのかと。
「う~ん、基本的に荷物を盗まれたり襲われたりなんてことはないかな。
ここの人たちは互いに運命共同体だという認識があるんじゃないかな、人から奪おうみたいな気持ちでいる人はほとんどいないと思う。」とのこと。
前の記事のMさんも寒い時は他から毛布借りると言っていたし、助け合って生活が成り立っている様子。
確かに、南アフリカに行ったとき、治安が悪いと言われているところでは、タクシーを降りた瞬間、なんかこう本能に訴えてくる
「ここはヤバイ!」みたいな、ぴりぴりと毛が逆立つような怖さがありましたが、ここでは全く感じなかったもんなぁ。
もちろんごくごく限られた人数の、それも数分の一面しか見ていないわけですが、私が会った”難民”たちは、礼儀正しくて温かくて、家族との普通の暮らしを望む普通の人たちでした。
数時間滞在させていただいた難民キャンプを後にします。
ありがとうございました。