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2023年の決意

2022年は転職し営業へのチャレンジ、まんまる高知の再スタートなど、様々な変化が多い1年でした。

そして迎えた今日、2023年。人生の節目となる30歳誕生日を先日迎えた今、改めて自分が歩んできた道の振り返りと、これからやっていきたいことを文章でまとめておきたいと思い、自分のページでの初note投稿です。

私はこれから何をしようとしているのか、なぜここに行き着いたのか、綴っていると5000字を超えてしまいました(笑)少々長いですが、是非お付き合いいただけると嬉しいです。

教育事業をお休みします

私はこれまで、高知の地域課題と対面し、解決するための行動を続けてきました。その手段として選んだのがキャリア教育事業。高知で働きたいと考える学生を増やすため、地域の機会の格差をなくすため、約4年間。活動継続の中で、他にもっと良い方法があるのではないかとぼんやり感じていましたが、答えを見つけられずいました。しかし2022年後半、この感覚がより鮮明なものとなり、自分なりに新しい解を見つけることができました。

解として、4年間の教育事業取組みに一度終止符をうつことを決心しました。決して教育事業が面白くなくなった、今までやってきたことは間違いだったという思いではありません。教育事業に取り組む前にやるべきことが他にあることに気づいたからです。

4年間の活動、そして転職。新しい挑戦を継続したからこそ見えたことがたくさんあります。新しい道に進み始める起点の年だからこそ、今までの自分を振り返り、私自身にどんな変化が起きてきたのかを残しておきたいと思います。

教育事業を始めたきっかけ

高知の課題に自分ゴトとして直面

少子高齢化、山間部の過疎化、産業の衰退、これらは高知が抱える課題です。私自身、中高生時代からよく耳にする言葉で、その事実を疑ったこともなく、こんなに面白くない町なんだから衰退しても仕方ないよね、としか思っていませんでした。

私が高知の課題に直面し、「ほんまにヤバいんや」と感じたのは、就職した後のこと。高知の企業の採用担当となり、自社で就職したい若者を集める立場になったことがきっかけで、初めて高知の課題に直面しました。新卒の人材を採用したいのに、学生が会場にいなかったんです。

私は2016年の就活から採用担当として業務にあたっていましたが、年々少なくなる就職合同説明会の参加者人数。

高知県内のある就職合同説明会参加者人数の変遷(出典:株式会社ケンジン)

自社で働きたい人を集めるという自分のミッションが達成できないことはもちろん、自分が住む高知の実態に対し「何かしなくては本当にマズいんだ」という感覚を抱くようになりました。

高知の企業を知ってもらうことからスタート

高知の企業の就職説明会に、なぜ人が集まらないのか。当時の上司や、他社の採用担当者と話をする中で見えてきたのは、「高知に大企業が少なく、中高時代に高知の企業を知る機会がない」ということ。「高知の企業を知るきっかけがあれば、就活時に高知で働きたいと思う学生が増えるのではないか」という仮説を立てた私は、つなぐプロジェクトという企画を立て、高知の企業の就職担当メンバーと共に取組みをはじめました。

高知県内企業の採用担当メンバーでスタートさせたつなぐプロジェクト

仮説を立て、提案書類を作成し、学校に提案営業をすることからスタートしましたが、当初なかなか取り合っていただけず、実証実験の場探しに苦労しました。約半年、めげずに営業活動を継続する中で、取組みに共感してくださる先生を見つけることができ、高知市内の公立中学校での授業にこぎつけることができたのでした。

2019年11月に実施したわくわくwork横浜・実施報告書の一部抜粋

2019年11月、20社40名以上の方にご参加・ご協力いただき、念願の授業を実施。生徒たちが社会を知る授業に、外の人がつなぎ役で入る座組の必要性を立証することができた、という点でとても意味のある企画だったと思います。

今振り返ると、たくさんの方に迷惑もかけたし、不十分な企画だったと感じるのですが、当時の私にとって、大きなプロジェクトをやりきったことは大きな自信となりました。

「しごとの教室」スタート

第一回目の授業準備と並行し、まんまる高知がスタート。(まんまる高知については長くなるので、下記よりご確認ください)

運営の継続性を考え、プロジェクト自体をまんまる高知の取組みのひとつとして、活動を継続していきました。まんまる高知のメンバーと協力し、コンセプトも新たに作成。

高知の企業を知ることはもちろん、中高生時代に多様な仕事や生き方を知り、自分の視野を広げてほしい、そんな思いでプロジェクトを本格的にスタートさせました。

活動をメディア掲載頂いたこともあり、学校の方から依頼を頂くことも増え、良い循環を作り出すことができている実感を得ることができました。

一方、あくまでもプライベートでの活動ということで、本業との兼ね合いの中、実施できる授業数の少なさに難しさを感じることも多くなっていました。そして、これからの活動をどう継続していこう、と悩んでいたときに誘われたのがRyomafrogsでした。

ビジネスか、ボランティアか

Ryomafrogsへのジョイン

Ryomafrogsは、選抜した地域内の学生に、サービス創出体験を通じたアントレプレナーシップ教育を行う人財育成プログラム。沖縄で2007年からスタートした取組みで、そのフランチャイズという形で2021年よりRyomafrogsがスタートしました。

まんまる高知との活動並行に不安もありましたが、10年以上にわたり沖縄で継続されているこのプロジェクトから、教育事業の継続化のノウハウを学べるのではないかという期待を胸に立ち上げタイミングのRyomafrogsにジョインしました。

地域の協賛金と起業家サポーター、そして地域のボランティアメンターのサポートにより、選抜された学生たちは無料で研修を受けたり、起業家からのフィードバックが得られるという、このプロジェクト。

私自身、「起業」の「き」も知らなかったため、運営はもちろん、プログラム内容そのものから学ぶものがたくさんありました。

ビジネスで社会を変えられる

私自身、Ryomafrogsプログラム内で最も大きく影響を受けたのが2021年10月に実施した東京合宿。東京合宿は、選抜生たちが視野を広げることを目的に、渋谷界隈で活動されている起業家の皆さんからお話をお伺いする形で企画。

渋谷から学ぶことはとても多い(東京合宿で見学した渋谷キューズから)

お話をお伺いした方々、みな起業家。同年代の方が、リスクを負いながらも自分の作りたい社会を作るために奔走していました。彼らを目の当たりにし、ビジネスで社会を変えられることに気づけたと思います。

それまでは、ビジネスに対しお金を稼ぐだけのもの、という思い込みがあったと思うのです。Ryomafrogsもビジネスにより生まれた利益を投資して頂き、運営ができている。当たり前のことなのですが、起業家の方の本気の言葉を聞いて初めて、ビジネスと社会変革はイコール、という感覚を持てたと思います。

思いだけでは続かないボランティア

一方、Ryomafrogsとして活動を行う中、しごとの教室と同じ悩みが浮上。ボランティアでの継続です。

両者とも、私自身の関わり方はボランティア。

東京合宿を経るまで、ビジネスは悪、ボランティアは美、という感覚がどこかに残っていたような気がします。でもボランティアの多量発生は疲弊を生み出すし、提供価値のクオリティも下がる。

2021年末。3年間続けたボランティア屋さんから抜け出すため、ビジネスの仕組みを学び、ビジネスで社会を変える側に移ることを決意しました。

ビジネスを学ぶため、転職へ

この頃、私の頭の中の悩みは1つ。ビジネスってどうすれば学べるのか。

本業では人事・総務としての仕事がメインだったこともあり、商売をしてお金を回すという感覚はゼロに等しかったです。ビジネスを回す経験を積むため、本業を続けながら起業に挑戦するか、違う場所に飛び込むか、悩んでいましたが、、

結果選んだのは、転職
ビジネス体験のない自分が起業をする自信を持てなかったこと、また、そんな自分が人も巻き込むことに恐怖を感じたからでした。

転職に至った思いは下記に熱く記載しています。ビジネスを学ぶことはもちろん、私が向かいたい先と同じ未来を描いている、尊敬できる起業家の方の元でお仕事をすることができています。(本当に本当に毎日感謝してもしきれない・・・)

ビジネス職が未経験ということもあり、転職自体も苦労しましたが、それについては後日、高知のアラサー転職記として別途noteを書き記したいと思います(笑)

転職を通じて見えた高知

2022年9月のソフトランディングから約4ヶ月間。テイラーワークスのセールスとして、日本全国の自治体、銀行、民間企業、様々なステークホルダーの方とお話をさせていただく毎日を過ごしています。

営業勉強中の身として、スキル面での学びが多いことはもちろん、外の視点から高知を見る機会にも恵まれています。県外にはこんな取組みがあるのか、スタートアップエコシステムがあるのは東京だけじゃないんだ。そんな気づきがある一方、高知に足りないものが見えることも。

渋谷はやっぱり、私に気づきを与えてくれる。(テイラーワークス本社から)

気づきを与えてくれたLEAP DAY2022

高知に足りない仕組みがあることがわかる一方、私自身に何ができるのか見えず、とにかく新しいスキルを覚えるのに精一杯という毎日を過ごしていました。

そんな中開催されたのが、Ryomafrogs2期生のLEAP DAY。
LEAP DAYとは、選抜生たちが半年かけて構築、事業検証したサービス内容を地域の方や応援してくれる方に向けて発表する場。また、高知を応援してくれる人々の講演などもあり、地域全体でこれからの未来について考える場です。

LEAP DAY Ryoma2022集合写真

応援者の1人であるアルファドライブCEOの麻生さんの講演にて、新しい発見が。テーマは、「なぜ高知を応援するのか」というもの。その中で、地方の産業活性を巻き起こすために必要な枠組みと、それをすために必要な枠組みを語ってくださいました。

麻生さんが高知を応援する理由は「高知はこの枠組みがどの地域よりも弱いから」なんだそう。たしかに、数ヶ月の営業活動の経験から、高知の枠組みの弱さには納得できる部分がありました。

一方弱いながら、高知にも枠組みは存在しているんだよな、という思いも。

高知の産業が活性していないのは、枠組みが弱いというより、枠組みの中に存在するプレーヤーのスキルが弱く、絶対数が少ないからではないか。

高知が持つ課題

振り返ってみると、私自身、プレーヤーとしてのスキル不足痛感から転職という道を選びました。また、転職先を探す中、高知でビジネスを回す体験を短期間で積める場所はほとんどないと感じ、東京本社の会社に入社するに至りました。

私が持った高知にビジネスを学べる環境がないという感覚。どこか当たり前と捉えていましたが、これって本当に当たり前のことなのか。なぜ高知にはその環境がないのか、転職時には真剣に考えられていませんでした。

改めて、なぜ高知にビジネスを学ぶ場所がないのか考えてみました。

ビジネスを学ぼうとする場合、正直、現状は私のように東京の企業への就職が最も手っ取り早い手段です。だから皆、当たり前のように高知を諦めて出ていってしまう。高知の中で本気でビジネスをしようという人が少なすぎるのかもしれない。高知の枠組みを成立させるためには、まず力のあるプレーヤーが生まれていく必要があるはずなんです。

改めて今、私が持っている仮説は、高知にスキルのあるビジネスプレーヤーが少なすぎるということです。高知の企業に入社したい人が少ないこと、地域の産業が活性していないこと。私が取り組んできた課題の原因も全て、ここに集約されるのだろうと考えています。

私にできること

今、久々に新しい課題を持つことができ、とてもワクワクしています。4年前もそうだったように、課題を見つけると入り込んでしまうタイプなんです。

そんな私の新たな目標は、自分自身が高知でビジネスを行うプレーヤーになるということ。教育を通じて人にとやかく言う前に、まず自分自身がプレーヤーの1人として、ビジネスで地域社会の変革に一石を投じる一人になりたい、いや、ならないと何も始まらない、と感じています。

転職を考えたとき、ビジネスの枠組みを学ぶことで自分を変えられるかも、という思いを抱いていましたが、今は、それだけでは不足していると感じています。学びをえて、プレーヤーとして立ち上がることが重要なはず。

私が、地域を変えられるような優れたプレーヤーになれるかどうかわかりませんが、まずはプレーヤーの1人になれるよう、2023年は着実に動きを進めていきたいと思います。

まんまる高知2022年末合宿。夜通し語ったことで、決意固まったな…

すごく長文になってしまいましたが、この文章を1月1日のうちに書き終えることができ、今すごくホッとしています(笑)

年をとるごとに心配事が増え、持ち味だと自負している行動力の衰えを感じていますが、今年もしっかり発揮できるよう、頑張りたいと思います。

皆様、本年も引き続きよろしくお願いいたします!


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