住宅会社にいた部長の業界分析メモ

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見積りが高すぎる

「見積りが高すぎる」 「見積りが高すぎる」という言葉は、お客様からも社内の発注担当者からもよく耳にします。 現代はインフレ時代であり、住宅の建材、設備部品、職人の労働費、ガソリン代など、直接的・間接的な要因により、あらゆるものの価格が上昇しています。 そのため、二次製品や三次製品の価格も上昇し、最終的な住宅価格も着実に上昇しています。 今回は、そんなインフレ時代にはどうしようもない、お話ではなくて、「見積りが高すぎる」を解決できるような可能性を書いてみます。 建築工事は手

    • 住宅購入時に押さえるべきお金のポイント

      住宅ローンと家づくり 住宅購入において、住宅ローンは重要な要素の一つで、多くの一般の人々にとって生涯で最も大きな投資の一つです。 住宅購入の際、一般的に住宅ローンを活用することが一般的で、実際に「住宅を購入する」のではなく、「住宅ローンを購入する」とも言えます。 したがって、住宅ローンの理解が不可欠であり、これを理解しなければ、住宅購入計画を着実に進めることは難しいでしょう。 住宅購入の総予算 一般的に、注文住宅の価格帯はいくらなのでしょう。 ググってみたところ、土地込

      • チャットGPTでお客様宛のお礼メールをつくる

        接触頻度とお礼メールの重要性 人は1度よりも2度、2度よりも3度会うと警戒感が下がり、友好度が増します。住宅営業の過程において、初めて会ったお客様とは次に会うこと、次回アポイントを取ることが最重要となります。 営業活動に不慣れな担当者は、初めてお客様とお会いした日の初回接客の時間のみで、警戒感を下げきれず次回アポイントが取れないことがよくあります。 そこで重要になるのが接客後のお礼メールです。 メールの内容もコツがありますが、とにかくメールで"もう1度会う"、思い出しても

        • 住宅展示場で営業担当者とお客様の最初のきっかけづくり[自己開示]

          お客様は話してくれない 住宅展示場を初めて訪れるお客様や住宅についての詳しい知識を持たないお客様にとって、家づくりは複雑なプロセスで、多くの要素がからみあいます。そのため、住宅会社はお客様の詳細な情報を把握する必要があります。初対面のお客様は、自身の個人情報を知らない相手に提供することに慎重であることがよくあります。 多くの住宅会社は、最低限の情報を収集するためにアンケートなどを使用することがあります。しかし、お客様にアンケートに協力してもらうことは容易ではありません。お客

          家づくりにおける土地探し(その2)

          家と土地どちらが先? 家づくりにおける土地探しについて考えるその2です。 家づくりをする際に、最初に「土地」と「家」のどちらを決定すべきか、これは結構バラバラです。 建売分譲住宅やマンションなどは、土地と住宅がセットで提供されているため、選択の余地はありません。一方、注文住宅では、家(建築する家は、住宅会社の商品やコンセプトを決めるという言い方もできるでしょう。)と土地は別々に決まります。したがって、どちらから始めるべきかは悩ましい問題です。 家と土地、どちらを最初に決定す

          家づくりにおける土地探し(その2)

          家づくりにおける土地探し

          家づくりでぶつかる問題の一つに土地探しがある。 家を建てる土地がない場合は、建物を建てる住宅会社だけでなく、土地も探さなければいけない。 また、マンションや分譲住宅を探す際も土地に密着した建物である物件を探すことになる。 生涯の家づくりだけでなく、賃貸の物件を探す際も「物件を探す」という行為の構造は一緒である。 この土地探し、物件探しの構造について考えてみた。 100点の土地・物件は見つからない 一生に一度の家づくりのための土地探し・物件探し。 そして、そこには何年も。いや

          自己紹介(プロフィール)

          住宅業界で働いて、かれこれ20年ほど経ちました。 最初はいわゆるハウスメーカーに就職して、注文住宅営業をしました。 若手、新人だったこともあり、この頃が一番いろいろ教えてもらえた気もします。一通り注文住宅営業についても学び、お客様とのご契約もまずまずいただけるようになりました。 しかし、ハウスメーカーでずーっと営業していくことにあまりイメージが持てず、さらにこの業界への好奇心も抑えきれず、お誘いもあり建材を扱う商社へ転職しました。 建材商社では、建材や業界の流通構造を教えて

          住宅会社の営業担当者のアプローチ(その2)

          住宅会社の展示場やモデルハウスに行き、営業担当者の話を聞いていると、次第に「住宅が欲しいな」という気持ちになってきます。 それはなぜでしょう。 ということで、前回は”家を買うべき”という情報伝達をどのような手順で実施していくかをまとめてみました。 つづいて、(その2)として、心理学で言う認知バイアスを利用した住宅購入における考え方の誘導アプローチについて、書いてみようと思います。 認知バイアス??? 難しい言葉になってしまいました。 「認知バイアス」とは、直感やこれまでの

          住宅会社の営業担当者のアプローチ(その2)

          住宅会社の営業担当者のアプローチ(その1)

          住宅会社の展示場やモデルハウスに行き、営業担当者の話を聞いていると、次第に「住宅が欲しいな」という気持ちになってきます。 それはなぜでしょう。 「口がうまいから」と世の中の人は言います。 そうなのでしょうか。 そもそも一般的な普通の人であれば、結婚し、子供が産まれ、家族が増えていく過程で”住宅は購入するもの”です。 30-40代のかたは周囲の同年代の方を振り返ってみてください。 多くの人はなんらかの「家」を購入しているのではないでしょうか。 統計を見ると世帯全体に占める持ち

          住宅会社の営業担当者のアプローチ(その1)

          「マンション」「注文住宅」「建売住宅」「売建住宅」

          「マンション」「注文住宅」「建売住宅」「売建住宅」 この違いを明確に説明してくれる住宅会社の営業担当者は、少ない。 お客様がもともと知らないことを”あえて伝える”必要はないし、自社が持っていないカテゴリーの商品を積極的に案内する必要もない。 注文住宅の会社が「お客様の考えですとマンションがお勧めです!」と思っても絶対に言いません。 また、仮に自社が別カテゴリーの住宅形態を持っていたとしても部門や担当が自分とは異なったりします。 あえて、自分のお客様が他人へ渡るようなことを積極

          「マンション」「注文住宅」「建売住宅」「売建住宅」

          家づくりにおける大きな方向性を考えてみた

          家づくりで発生する個々の建材や設備の知識は無限に存在し、知識吸収をし続けてもキリがない。 それはプロである住宅会社の経営者が何十年かけても、理解できる範囲は一部であると言える。土地や間取りもひとつひとつ理解し、将来にわたって後悔しないようにするのは、かなり難しい。 では、どうするのか。 木を見る前に森を見る(大きな視点) 「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、 まずは、個々の木=細部=建材や設備・間取りを考える前に、大きな方向性=森を見て、自分の家づくりの方向性はど

          家づくりにおける大きな方向性を考えてみた

          住宅購入時における情報量の差について考えてみた

          「絶対に失敗したくない家づくり」は、なかなかうまくいかない。 もう少し掘り下げてみます。 どんなにインターネットで調べたとしても、住宅購入において、購入する人の圧倒的な情報不足はなくなりません。 それはネット以外、住宅会社のスタッフに聞いたり、設備メーカーのショールームにいったり、先輩の家づくり経験者に聞いても、情報量不足はなくなりません。 それだけ、家づくりにまつわる情報量が多いということです。 人生で家づくりをするのは1度(ふつうは) 人生で家づくりをするのは、ふつう

          住宅購入時における情報量の差について考えてみた

          「絶対に失敗したくない家づくり」を楽しく

          「絶対に失敗したくない家づくり」で成功する人は、少ない。 なぜなら、家づくりは、難しいからである。 どんなに情報が発達し、インターネットで調べられる世の中になってもそれは、昔も、今も、大きくは変わらない。 これから家づくりをする人は、そんなに目くじら立てて住宅会社を調べるのではなく、方の力を抜いて気軽に家探しを楽しんでほしい。 また、すでにお家を最近建てた人も、だいぶ前に建てた人も、過去を後悔せずに、前向きに暮らしを楽しんでほしい。 なぜ、家づくりが失敗するのかをまとめてみた

          「絶対に失敗したくない家づくり」を楽しく