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「数分間のエールを」を観て
初めてnoteを書きました、ドカンと申します。
普段はCG会社で働いて、創作活動でMV等の映像を作っています
ずっと観たかった「数分間のエールを」をやっと今日観れました。一言で表せないくらい心打たれ、帰りの電車で何かに書き記さなければどうしようもない衝動に駆られて、この記事を書きました。
内容の感想をかく前に、この作品を観るきっかけについて。
https://youtu.be/Rvn2ugKbYsI?si=q7WrjI4GkGARZ1RH
上の作品のセミナーだったかを観たのをきっかけにHurray!さんの唯一無二の映像表現が好きになり、作品に目を通すようになりました。
その中で今回の映画が発表され、尊敬する花田さんが脚本、題材がMVを作る主人公なんて….観るしかない!!!!!!!!!!!
観た感想について(内容に触れてます)
まず観る前からSNSで自然と作品へのポジティブな感想がたくさん流れてきて、相当ハードルが上がってる状態で観に行ったのですが、そんなハードルなんて余裕で超えて心に響きました。
創作する人が共感できる、ずっと寄り添ってくれているような内容で、映像作るときのあるあるだなぁとか自分も良く考える題材的なものについて考えるシーンが多くあり、1時間が過去最速で終わるくらい没入してました。没入しすぎてもはや僕は彼方君で、外崎君で、夕さんで、中川さんでした。あと彼方君のお母さんでした。(食器片づけなさーい)
どのシーンも本当に大好きなのですが、特に僕が心響いたシーンは中川さんの一言でした。
彼方君のMVを軽音部のメンバーと観たときに彼方君に言った「最初観たときは少し違うなと思った。けど観ているうちにこれもいいなと思った、彼方の解釈、映像は元気になる」的なニュアンスの言葉が刺さりました。あんまりいないかもしれないですけど僕はそこで大泣きしました(笑)
自分語りになりますがこの言葉を聞く前の彼方君の気持ちがちょうど今の自分とすごく重なって見えていたからだと思います。映像をたくさん作ってきたわけではないですが、今の自分の映像の強みは無いんだなと思ってます。表現に固執はないけど、これだという映像表現もなくて器用貧乏で曲の解釈だけは間違えない、イラストの邪魔をしていないかが強くなってしまっているんじゃないかと手が止まるときが増えてました。
そんな中でこのセリフ、聞いた瞬間僕も彼方君と同じく映画館飛び出しそうになりました。そのくらい響きました。外崎君とはまた違ったタイプの中川さんだからこそ出る、肯定のセリフなんでしょうねぇ(しみじみ)
あとは才能についての話。物語の軸となる部分はこれなのではと自分は思いました。絶対創作する人はぶち当たる壁で、やめる理由にもなりうる呪いのような概念。人それぞれ才能だと思う基準や種類が違うからぶつかると思います。作品の中でも彼方君と外崎君、夕さんそれぞれの考え方で理解できないこともあって、ぶつかる。改めて自分でも考えて、才能って他者からの評価に近いのかなと思いました、だからこそ自己評価とのギャップで苦しくなるんだろうなとかも考えさせられましたね。ただそれも自身の中で努力の裏付けがあって、故の才能の一言で片づけられることへのジレンマかも(彼方君も寝るのを忘れるくらい情熱をもって映像を作り続けているし、外崎君も彼方君みたいに表情に出てこなくても、もがきながら裏でもひたすら書き続けている、夕さんも100曲なんて…)
あげたらキリがないくらい本当に心に残るシーンが多く、無限に語れる映画でした。
映像の根本を担うCGの表現でいえばアウトラインや影の表現、ライティング、流体のようなセル調のCGやエフェクト表現が本当に素晴らしくて目に残る世界観が作られてました。勉強になります。
映像表現だったりも含めてHurray!さんだからこそできた起承転結がはっきりした長編のMVのような作品な気がしています(カット割りとかカメラの切り替わりもMVぽい気がした)。
終わりに
この映画を観てどこか吹っ切れた感覚になりました。他の人も誘っていける限りは何回も観ようと思います。
勇気をくれる素晴らしい映画を作ってくれたHurray!さん、関係者の皆さん本当にありがとうございました。本業、創作活動のどちらかでいつか仕事をできるように拙いながら自分のできる全てを尽くしてこれからも制作を続けていきます。