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希望の見つけ方(58):他のために

分福(ぶんぷく)という言葉がある
 
幸福を人に分け与える
周囲を幸福にする
それが自らの幸福につながる、と
 
たしかに人から
「おかげさまで!」と言われた瞬間って
チョー嬉しいもんね~!
 
大リーグの大谷翔平選手がインタビューで、おや?と思えるような発言をしました。「生産的なアウトが大事です」。たとえば自分はアウトになっても、前に打ったバッターの進塁を助ける、というような意味らしい。強打者は、いつもホームランを狙いたいもの。でもチームの勝利のためには、自分が犠牲になってもよい。ロバーツ監督が語るには「ショーヘイは常にチームのことを考える。それがまた彼のバッティングを良くしている」と。他のためになすからこそ、自分も活きるというわけです。
 
他のためといえば、音楽の世界。私はNHKの「街角ピアノ」という番組に心惹かれています。駅や、空港、あるいはショッピングモールなどに置かれたピアノ。訪れた人は誰でも演奏して良いようになっています。1歳の娘を膝に乗せ、映画音楽を奏でる父親がいたり、独学でピアノを覚えたという学生がいたり、あるいはクラブで働いているというプロの演奏家もいたり…。
 
街角ピアノでは、道を急ぐ人々も歩みを止めて聞き入ります。中には踊りだしたりする人も。いつの間にかピアノの周りに輪ができていて、演奏が終わると一斉に拍手が起こったりします。他に感動を与え、喜んでもらえる素晴らしい時間が広がります。
 
私は、研修会や講演会の講師をしています。あるとき仕事を終えて帰る準備をしていると、一人の男性が近寄ってきました。私の提唱する「現実直視付きプラス発想」が心に残った、というのです。プラス発想という考え方が流行していますが、私は無条件のプラス発想は危険だ、と主張しています。厳しく無慈悲な現実をしっかり見つめたうえで、明るく今できる最善のことをやろうよ、と。男性は抱えている悩みの解決のための勇気をもらったといいます。こういう仕事していると、「おかげさまで!」とニコリとされる瞬間ほど嬉しいことはありません。
 
幸田露伴はその著「幸福論」で、「分福」、ぶんぷくが大事だよ、と説いています。幸福を人に分け与えること。自分ひとりの幸福はありえない、周囲を幸福にすることが、自らの幸福につながる、が分福の考え方です。まずは他のためになす。それが結果として自分のためにもなる。私のまわりでも、幸せそうだなあ!という人は、まず人のために何かできないだろうか?を考え行動しています。
 
 
◎カイゼンひとくち英語
Do things for others. It will come back to you.
まずは人のためにする。それが自分のためにもなるんだね。
 
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