『エイリアン:ロムルス』をみました。こわかったです。

 劇場じゃなきゃ声出てたね、マジで。ちなみにネタバレはほぼないです


 Dolby Cinemaでエイリアンシリーズの最新作、『エイリアン:ロムルス』をひとりで観てきた。レイトショーで席は1/3程度しか埋まっておらず、非常に快適な鑑賞状況だった。

超省略したあらすじ

①労働搾取用の開拓星でくすぶってる若者たち、もうこんなところにいられるか!!居住用の星に逃げ込むぜ!
②コールドスリープ用のバッテリを盗みに行くぜ!エイリアンがいたぜ!大変だぜ!

 映画の尺で言うと、導入である①が30分、残り全部が②って感じ。はじめの展開は若干まったり気味に思えるが、エンジンがかかってからの展開はノンストップで、息つく間もなく次々に苦難が降りかかる。

 本当にノンストップなので、ビビりの僕は終始顔の横に手を置きながら鑑賞していた。心の中では「逃げてー!早く逃げてー!」と叫びっぱなしであった。
 正直、プロメテウス、エイリアン:コヴェナントはあんまり怖くないとおもっていたため、完全になめ切っていた。怖いです、これ。

 また、宇宙空間でのお話ということもあり、音と映像の迫力は相当気合が入っている。少しでも興味があるなら、絶対に映画館で観てほしい。観ろ!

シリーズ初見にやさしいのに、ファンサービスも多々

 僕はそこそこエイリアンシリーズは好きで、プロメテウス等含めた映画はもちろん、AVP(エイリアンVSプレデター)のゲームとか『Alien: isolation』もプレイしている(むずすぎて未クリア)
 そんな僕にとって、この映画は"お祭り"であった。エイリアンを好きな人が喜ばずにはいられないファンサービスがあまりにも多く、2度目の鑑賞でもまた新しい発見があるだろう。

 また、そんなファンだけでなく、今作の話題に惹かれて観に行くようなエイリアンシリーズ初見の方にとっても、この映画は十分魅力的だ。シンプルにパニック映画としての満足度が高いし、スクリーンでフェイスハガーちゃんやチェストバスターちゃんを初めて見ることによる衝撃度もかなりのものがあるだろう。
 仮にどこかでエイリアンの成長過程や生態を知っていたとしても、シリーズファンでさえ「うお、マジで!?」となるようなシーンが結構あったので、別に楽しみを削ぐこともない。

 いずれにせよ、パニックホラーものとしての完成度がしっかり高いので、それを楽しみに観に行く分には間違いないだろう。それは保証できる。

強いて評価しない点を言うなら

 上記のようにかなり僕は満足したのだが、強いて不満を言うなら「おバカ行動が多すぎる」という点だろうか。ただ、これに関してはパニック物を観るなら当然発生することであり、物語を動かすためには必要なことだろうから仕方ない。

 一番おいおい・・・と思ったのが、エイリアンがいるステーションと主人公たちが乗る船とのドッキングを解除するシーン。詳細はネタバレになるので伏せるが、明らかにヤバい状況なのに急に『こんなところにいられるか!俺は船に戻る』みたいな明らかなフラグを立てて見捨てていくキャラがおり、もう少し納得感のある状況を作り出せなかったものか?と思ってしまった。ただ、強いて言うならって感じなので、観てる間は別に「あー、お約束の感じっすね」という具合に不満には思わなかった。

わかっていても怖いし、斜め上を行く後半

 後半の展開はとにかくジェットコースターだ。一難去ってまた一難とはこのこと、というようなシーンの連続で、ひたすらボス戦をこなしているような気分になる。気が休まらないので、結構疲れる人も出てくるかもしれない。
 ただ、映画を観慣れていたりエイリアンシリーズを観たことがあったりすれば、ある程度展開の予測はつくようになっている。たとえば、主人公一行の中に妊婦のキャラがいるのだが、エイリアンシリーズにおいて『妊娠している』という状態はほとんどロクなことにならない。将来をつなぐ希望としてのメタファーになることが多い妊娠(=胎児)だが、ことエイリアンにおいては『絶望の苗床』となってしまうのだ。これはもはやネタバレではない。(暴論)

 しかしこのロムルスにおいて、『ある程度の予測』というのはあまりあてにならない。監督がエイリアンシリーズのファンで、エイリアンを撮りたいというたっての希望があったことから、既存のファンにも楽しんでもらうためかは知らないが、とにかく予測の斜め上を行くような展開(もしくはシーン)がふんだんに盛り込まれている。
 それは序盤のフェイスハガー→チェストバスターの活躍でもそうだし、成体であるゼノモーフのキルシーンでもそうだ。これまでにない凄惨な場面がたくさん繰り広げられるため、めちゃくちゃお腹いっぱいになれる。

 さらに、人間サイドの抵抗も見どころで、後半に他の映画で見たことないような無重力の使い方をしたアクションシーンがあるのだが、そこではドキドキを通り越してもはや笑ってしまった。観た人にしかわからないと思うが、アレUSJかどっかでアトラクション化してほしい

 で、最終盤の展開は結構賛否が分かれているらしい。これはシリーズ初見かどうかに関わらず評価が真っ二つなので、それを確かめるためにも是非劇場へ足を運んでほしい。ちなみに僕は好きでした。

おわりに

 内容のネタバレがないように書くとなると、結構ざっくりとしか書けなかった。
 冒頭あたりでも書いたが、なめてかかっていたこともあり結構怖かった。しかしガチガチのホラーということでもなく、かなり面白いアクション要素も随所に盛り込まれているため、デートムービーとしてもうってつけである。(多分)
 総じて、よっぽどグロなどの耐性がない人でなければ、皆にオススメできる良映画でした。まる。

 この駄文が、観るきっかけになってくれたらこれほどうれしいことはない。

 また、映画を観たら書かせていただきます。



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