ここまでわかった犬たちの内なる世界〜#04イヌは仮説を組み立てる?
前回のnoteでは、イヌの自己意識についてお話しました。今回は、 イヌは他者の視点で物事をとらえることができるかどうかを話題にしたいと思います。
まずは映像から。先日、面白い動画を見かけました。ごく短い動画です。
黒い犬はリサという名前の5カ月齢のグレートデン、 赤ちゃんは満1歳です。
リンク先の動画をごらんになった皆さんは、どんなふうに思いましたか?
客観的に見て、グレートデンが、 階段を登ろうとする赤ちゃんを体でブロックしていますよね。まるで、赤ちゃんを“通せんぼ”するかのように。
このイヌは5カ月齢なので、人間の年齢に換算すれば7歳くらい、小学校低学年です(大型犬の成長は小型犬に比べて遅い)。 ただし、最近の研究ではイヌの6カ月齢を人の12歳とする新たな換算方法が発表されており、もう少し年齢を高く考えた方がいいかもしれません。
イヌは前足を伸ばして赤ちゃんに軽くタッチしています。 筆者には、このしぐさが赤ちゃんに「ねえ、危ないからのぼらないでね」と言っているように見えるんですが、皆さんはいかがでしょうか。
YouTubeの投稿サイトのキャプションに示されているように、動画を撮影した飼い主さん自身もそう解釈しています。リサと赤ちゃんはとても絆が強いといいます。
だとすれば、リサは次のようなことを頭に描いている可能性があります。
前回#03のnoteで、イヌは身体意識を持っていることが科学的に証明されたという話をしました。この動画では、リサは 「この未熟な赤ちゃんでは階段を登るのは無理だしリスクがある」という赤ちゃんの身体性と環境の関係まで把握していることを物語っています。
つまり、イヌは仮説を立て、 自分の行動を選択しているということになります。
“Help the baby”の別の可能性
もう少し、リサの話を続けます。
考えられる、もう一つの可能性は、イヌの頭の中はもっとファジーな感覚で、鋭い直感を働かせているというものです。イヌは頭にイメージ(画像)を描いているはずです。
この2つのイメージを結びつけて、リスクを直感しているわけです。
だとすれば、素晴らしい感受性の持ち主だと言わなければなりません。
リサはどの程度、意識的にこの行動をとっているのか、はっきりしたところはわかりません。動画のキャプションから類推してその可能性は高くはないものの、イヌは経験の結果から学んでいる可能性も排除できません。
たとえば過去に、赤ちゃんが階段から滑り落ちていて、それをイヌが見たことがあるとすれば、このようなリスク回避の行動を起こしても不思議ではありません。
仮にそうだとしても、“Help the baby”(赤ちゃんを助けて)を身を呈して行なうわけですから、 これはすごいことじゃないでしょうか。
「イヌが仮説を立てる」というテーマについては、後ほどもう少し深掘りします。今ここでは、深掘りの“前ふり”だけにしておきますね。
☑️野生犬のドールやオオカミなどのイヌ族の狩りには「追い込み」役と「待ち伏せ」役の役割分担があるといいます。このことは一体何を意味しているんでしょうか?
💁🏼答えは このnoteの最後に。
さあ次は、話題をがらりと変え、あなたに新たな問いかけです。
イヌは意識的に人をからかうのか
あなたは、こんな言葉を耳にしたり、自分自身で発したりしたことはありませんか?
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