黒い飾り毛が生えた耳と、誇らしげに振る羽根のような尾が特徴的なコーイケルホンディエは、16世紀以前にオランダで作出され、鴨猟を仕事にした。そのふさふさの尻尾を茂みの中で巧みに動かし、鴨の好奇心を煽り、仕掛けられた網や銃の射程におびき寄せていた。今でも鴨猟の囮(おとり)として活躍している。この犬には、侵入者が王室に入り込んだ際、大声で吠えてオレンジ公ウィリアムを救ったという逸話があり、 パーティカラーの被毛のオレンジ/レッドは、オランダ王室に関連していると考える人もいるという。
スパニエルタイプのこの犬は、タフでエネルギッシュなスポーツドッグである。陽気でおおらかだが警戒心も併せ持ち、気配りができると評されている。 気質は穏やかでフレンドリーだ。それゆえに、親しみやすく優れた家庭犬になる十分な資質があるが、1940年代に1度絶滅寸前になったこともあり、遺伝子プールが小さい。そのためこの犬種は、他のスパニエルよりも遺伝性疾患が生じやすいという報告がある。
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