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ここまでわかった犬たちの内なる世界#26補足〜反応性と攻撃性を区別する
☞文字数 約4000字
更新2025/02/09 PM17:00 本文中盤&終盤の ✔️がついたフレーズを加筆・修正
〘欲求不満ベースの反応性は、”社交的”な犬に多い〙の項を新設, 写真を1枚追加
◎末尾に「科学に基づいたポジティブトレーニング」のサイト(英文)にリンクを貼っています。
反応性?
(漢字でイメージして)意味はなんとなくわかるけど、どんなこと?
もしかすると、読者の皆さんの中には、そんな疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。このコラムでは、犬の「反応性(Reactivity」という言葉すら聞いたことがない人から、もう(英文サイトで)勉強済みですよと言う人まで、どんな人が読んでも整理して理解できるようにお話します。
「 反応性」という馴染みのない言葉
反応性(Reactivity)とは、犬の行動学の進歩に伴い、ここ数年の間に、欧米で浸透してきた言葉です。 どうしたことか、日本語サイトでは、専門家によってほとんど全く説明されていません。 試しに〘犬 反応性〙でググってみてください。
2022年にイギリスで行われたオンライン調査によると、複雑さと微妙さを伴う「反応性(Reactivity) 」という言葉が、 犬の飼い主にきちんと理解されておらず、ときには矛盾した理解をしているそうです。 イギリスでも、まだ十分に浸透していないのです。
というわけで、 一般の飼い主さんにとっては、おそらく耳慣れない「反応性」ですが、近い将来には、 日本でもトレンドになっていくかもしれません。
このサイトではいち早く、皆さんと理解をすり合わせておきたいと思います。
反応性のある犬は、早く激しく反応する
反応性とは、 ざっくり言うと、
苦痛に根ざした「過剰反応」
です。
たいていの犬は、 見知らぬ人や犬が自宅に訪ねてくると、最初は(警戒心から)吠えます。ところが、反応性のある犬は、異常で過剰なレベルの反応を見せるのです。必要以上に吠え続けたり、 相手が目の前から消えた後も、落ち着きのない態度を とったりします。
反応性と攻撃性の違いを強調するAKC (アメリカンケンネルクラブ)の サイトでは、 犬の反応性(Dog Reactivity)について、「重要な点は、反応性のある犬は、非反応性の犬より速く、激しく反応するということです」と述べています。
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反応性は、特に他の犬や人を避けるのが難しい都市部では、多くの犬の飼い主さんが対処を迫られる一般的な行動上の問題です。
ここで、皆さんと確認しておきたいのは、次の点です。
✅犬の反応性は、必ずしも攻撃的な意図を示すものではない
原因を知る
ドッグトレーナーのビクトリア・シェードVictoria Schade,CPDT-KAによれば、犬の反応性の原因は、次の3つです。
➊恐怖
❷興奮
❸欲求不満
補足をしておくと、 反応性には他の素因もあります。
犬は反応性を飼い主から学ぶこともあります。飼い主が教えた覚えがないのに、犬が学んでいるんです。
例えば、あなたとあなたの伴侶犬が、他の犬の前を歩いているとします。
あなたはリーシュを引っ張りませんか?
あなたが、犬が反応するのを防ぐつもりでリーシュを引っ張るとしましょう。
すると、どんなことが起こるでしょうか?
そのリーシュプレッシャーが、「 ヤバイことがあるよ」と犬に伝えることになります。この場合、 「ヤバイ=他の犬」 という図式が 犬の頭の中に出来上がります。これが、かれらの反応性を生み出したり、悪化させたりする素因になるのです。
欲求不満ベースの反応性は、"社交的"な犬に多い
前回の『〜 犬たちの内なる世界』の「攻撃性」の中で 1度も出てきていない用語は、「欲求不満」です。 簡単に解説しておきますね。
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