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ここまでわかった犬たちの内なる世界 第1期

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127匹のイヌたちと寝食を共にするように暮らし、6万㎡の牧草地をフィールドに“半放し飼い“の群れをつぶさに観察した筆者が、イヌをめぐる認知科学の現況にも着目しつつ、独自の視点で犬…
2021年6月〜9月に投稿、 最新の更新2025年1月13日
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#犬との生活

ようこそ! 犬たちの内なる世界へ

noteマガジン『ここまでわかった犬たちの内なる世界』の扉を叩いてくださり、ありがとうございます。 最初におことわりしておきますが、このnoteマガジンは、犬の飼い方やトレーニングのガイドブックではありません。 筆者なりに重ねた観察に基づき、動物心理学の今日の知見も視野に入れながら、ときに仮説を交えつつ、タイトルに示したとおり、イヌの意識や心理を探ろうというものです。 飼い主にとっての共通の謎 手始めに、次のチェックシートをご覧ください。 項目ごとに「NO」と思う場合

ここまでわかった犬たちの内なる世界〜#05イヌの心の理論〜あなたからも “パーティーの招待状 “を送ってみませんか?

雪だ!雪だ!雪だ! さあ行くぞ! イヌたちはいっせいに外へ飛び出していく。 雪原を駆け出すと、たちまちイヌたちは大はしゃぎだ。 踊るように、追いかけっこをする若いイヌたちもいる。 マロンが“トロフィーの息子”に肩をぶつけた。 トロフィーの息子は少し面食らった そぶりを見せる。 お互いが相手の顔を見すえたまま、前足で雪面を軽くひっかいた。 これが、かれらの 「さあ、いっしょに遊びましょう」のシグナルだ。 少しだけトロフィーの息子の顔がこわばっている。 「これはマロ

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