優しくしてもらったらそれを笑顔で受け止めてもっと優しくなれるようになりたい
子どものころを振り返ると、優しくしてもらった記憶よりも意地悪された記憶の方が多い。
何ならもう、中学生ぐらいまでは、「周りはみんな敵!四面楚歌!」的な気持ちで生きてきたような気がする。
実際、意地悪な大人はたくさんいたし。でもそれだけじゃなくて、たぶん、私が人の言葉とかそぶりに敏感で、人の言葉の裏とか、裏の裏とかを読もうとしまくって、言った人が思ってもみないような悪意を言葉や態度の中に勝手に見出してたからだと思う。
そんな風に「みんな意地悪。悲しい。むかつく。」で生きてきたから、傷つけられないように、周りにそっけなく、ドライに、冷たくされても、ひどい仕打ちを受けても、それを当たり前と思って生きるようになっていってた。
けど、とてもとても幸運なことに、年をとるにつれて、色々な人と出会って、色々な人の優しさに触れる機会に恵まれるようになった。
だけど、その結果、今、混乱している。
「傷つけられて当たり前」で生きてきた私にとって、優しくしていただけることは、本当に想定外というか、なんというか。
人の優しさにふれると、申し訳なさでいっぱいになるのだ。
私はこの優しさに値する人間ではない、ああ、こんなに優しくしてもらってどうお返しすればいいのか。
とてもうれしいのに、なんだか悲しいような、とても複雑な気持ちになる。混乱する。
この「優しさにふれて申し訳なくてたまらないよ問題」について、なんでこういう心理状態になるのか、どう向き合えばいいのか、まだまだ分からない。
優しくしてもらったら、当たり前にそれを心から曇りなく「ありがとう」で返せるようになれたらいいなと思う。
けど、それは今のところ無理そう。自尊心がいかれてんのかなんなのかよくわからないけど。
だからとりあえずは、優しくしてくれたその人に、なにか報いることがすぐには出来ないかもしれないけど、優しくしてもらったら、自分ももっと優しくなろうと思う。ありがとうを心に刻んで、もらった優しさを他の誰かに伝えられるように。