犬猫の栄養学を投稿する心構え
人間では、バランス良く"自炊"するのが健康的とされます。
ではなぜ、犬猫になると「毎日同じもの」を食べるのがいいとされるのでしょうか?
理由として、下痢をした際にいろいろな食べ物をあげていたら、
「ごはんが原因かも」っていう疑念が1つ増えてしまい、
毎日同じものを食べていたら、「ご飯変えたからかな」の疑念が1個減るので、
診断がしやすくていいなんていわれたりしますが、
そんな理由はフードを売る為のこじつけレベルでしかないのでは?
と個人的には感じます。
ワンちゃんネコちゃんもバランス良く自炊(ご家族の手作り)がいいに決まってます(私は、そう思います)。
私は、自分自身が食べる事が大好きということもあり、健康の基本は栄養からという考えです。
獣医師としては、病気になってから治療する能力ももちろん求められますが、日々の食生活の最適化によって病気を未然に予防する事も、とても重要な責務であると考えます。
自分の家族であるワンちゃんネコちゃんにも、美味しく健康に長生きしてほしいと思うからこそ、自分が良いと思う手作りのご飯を与えています。
冒頭にも述べましたが、
なぜか手作りご飯は、「フードの方が栄養バランスが良い…」「手作りは寿命短くなる」「病気になる」なんて言われてしまうこともあり、
手作りをすることで肩身の狭い思いをするご家族が多いようです。
実際、私も大学時代の同級生に何度か言われました。
そんな経験をしたからこそ、
私自身は決して他人に強要しない、他人を(なるべく)否定しない
を心がけています。
どの学問もそうだと思いますが、今分かっている栄養学で
「絶対正しい」なんて言えるものはありません。
教科書に載っていることでも、明日否定される事だってあるからです。
「エビデンスがある=必ず正しいこと」ではありません。
同じ1つの事象で真反対のエビデンスが存在することはいくらでもあります。
自分が「これは絶対正しい!」と思っていても、人それぞれ主張が異なるので、お互いの意見を尊重し合えるのが理想的です。
そうすることで、それぞれの理解が深まるのは大いに有意義なことだと思います。
それぞれ信じるものが違うのは当たり前。
私は、あくまでも私が学んできた・経験してきた栄養学を投稿しています。
なるべく「エビデンスが明確なこと」なのか「経験則」なのかを明記する心がけをしています。