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トランスジェンダーの治療について

前回の記事ではトランスジェンダーとは?について説明しました。
今回はトランスジェンダーが行う治療ついて書いていきたいと思います。

まずトランスジェンダー(私)が感じる身体的な違和感をいくつかあげたいと思います。
※今回の記事では治療の種類の紹介に着目して書くので、私自身の幼少期から現在に至るまでの心の葛藤や違和感は別の記事で書かせていただきます。


身体的な違和感

・声が高いこと(女性的である)
・胸
・生理
・男性器が備わっていないこと
・男性と比べて筋肉がつきづらい(女性特有の)

本当にざっくりですが、多くのトランスジェンダー(FTM)が感じている違和感はこういったものです。
自分らしくいたいって言うなら気にしなくていいじゃん。と思う方もいらっしゃると思うのですが
こういった違和感=生きづらさに繋がっています。

この違和感がどう私生活に影響しているか一例をあげますと

・声 
容姿は男性的にしているのに話すと「あれ?」という反応をされ、不必要な性別の確認をされる。求めていない範囲までのアウティングに繋がる

・胸や生理など女性特有な部分
女性であることを嫌でも認識させられる。
生理用品などを買いに行きづらい。

                などがあります

アパレルショップや美容室、飲食店など
初対面の店員さんとコミュニケーションをとる際に、少しでも自分がどう見られているのかモヤモヤした気持ちがあると
「話しかけないでほしいな〜」なんて思ったりもしてしまいます。話すのは好きなんですよ。
ただ、気にしてしまうんです。
みなさんがどこかで感じるコンプレックスと同じです。


こういった違和感、生きづらさを解消する為に医学的なサポートを受け、治療することができます。
おおまかに2つ

~治療の種類~
1.ホルモン注射(内服療法含む)
2.外科的手術



1.ホルモン注射(内服療法含む)

まずホルモン注射の説明を。
FTMの場合は男性ホルモンであるテストステロン
MTFの場合は女性ホルモンであるエストロゲンを投与します。

これらのホルモン治療はトランスジェンダーのためだけのものではなく、一般患者の治療にも使われているものです。
ホルモン剤の副作用を利用して、身体的な変化を促す。というものになります。

ホルモン注射は種類や量にもよりますが
FTMであれば2~3週間ごとに投与するものと
3~4ヶ月ごとに投与するものがあります。

FTMがホルモン注射を始めると個人差はありますが
声が低くなる、生理の停止、体毛の増量、筋肉増加、陰茎肥大などの変化がでるため
より男性的になります。


変化を出すために足りないものを補っているというものですので、投与を辞めると変化もストップしますし、投与した時点でホルモンバランスも崩れてしまうので医療機関でのサポートを受けながらの投与が1番適切ではないかと思います。

前回でも書きましたが、多くの医療機関で診断書がないと投与をしてくれないことがほとんどです。
一部のジェンダークリニックで診断書なしで投与してくれる所もありますが全て自己責任になりますし、場所も限られるので交通費や時間が倍かかってしまう場合があります。


2.外科的手術

続いて外科的手術ですが
FTMの場合、胸オペ、SRS、尿道形成、陰茎形成と4つの手術がありますが今回は胸オペについて。

胸オペ
乳房摘出術もしくは乳腺摘出術が基本です。
文字通り外科的手術で胸をとり、男性的な見た目になります。
国内もしくはタイで受ける方が一般的で、病院によっても金額は様々です。

国内の相場は
麻酔代、入院費込みで50万〜80万円
日帰り、もしくは1〜3日程度の入院
一部保険適応される病院、条件あり。
生命保険、高額医療保証を受けられる可能性あり。


タイの場合はレートによりますが
手術代が35万〜38万
渡航費が3万〜8万
PCR検査が行き帰り受けるとして1〜3万
英文の推薦状が必要ですので5000円〜1万
英文の推薦状をとるまでの交通費、隔離も含めた滞在費、食費等合わせるとコロナ禍の現在では国内とあまり金額は変わらないのではないかと思います。
そこにプラスアテンド料が追加されるのであまり変わらない、もしくは国内の最安値を上回る可能性もあります。
滞在日数は8日〜10日、そこに国内での隔離期間が追加されるでしょう。

国内のメリットは
 必要日数が少ない・病院と入念にやりとりができる・アフターケアが受けやすい
デメリットとしては
 実績がタイと比べて少ない・入院できる病院が少ない


タイのメリット
 技術、実績が圧倒的に高い、多い・入院設備が整っている

デメリット
 滞在日数が国内と比較してかなり長い・言語の違いでやりとりがスムーズでない・執刀医と直前でしか会うことができない


私個人の調べと比較ですので、実際にアテンドさんに相談したり、サイト等で確認するのが1番確実かと思います。
当事者の方はたくさん比較して、自分に適した選択をしてください。
当事者でない方もこういった治療があるんだ、と思って頂けると嬉しいです。


今回はトランスジェンダーの治療についてでした!
最後まで読んで頂きありがとうございます。

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