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飲食店にとって客は神様でも何でもない
先日、togetter上にこんな話題がまとめられていて「あぁ、いるなぁ......」なんて思いとともに、そんな人を見るたびに思うのは「なぜ、その態度でイケる」と思ったのだろうと不快感にも似た疑問。
こんな風に接してる人を目にする機会ってありますが、疑問なのは「どうして感情的に、しかも高圧的な態度で接していいと思ってるんだろうなぁ」と。
— 遠藤 涼介/ Endo-san (@ryosuke_endo) April 27, 2019
今日も1人、高圧的で短気で我儘なお客様のせいで、従業員が辞めた - Togetter https://t.co/Aony8d07UM @togetter_jpより
ぼくの実家が新潟県燕市で30年以上営むそば屋なのは何度か紹介しているけれど、ぼくはこの店舗兼住宅で人生の大半を過ごしており、幼い頃から記憶にあるのは商売に汗をかく両親だった。
そして、飲食店に来て、上記のような態度振る舞いをするのは地元企業(主に工場系)のお偉いさんたちで、すべての社長たちがすべからく傲慢な態度や振る舞いをしているわけではないが、たいていの場合、偉そうで傲慢な態度をするのは自社内でのポジションが高いのを自社外でも振るいたがる精神的に未熟な社長たちだ。
ぼくはそんな彼らの様子を見て以降、社長なんて存在が心底嫌になったし、彼らが普段、会社内でも同じような態度をとっているのかと思うと、その会社内にいる人たちが本当に可哀想に思えた。
無論、後々、スマートな経営者に出会えたので、そんな最悪のイメージを払拭するのはいとも容易だったのは言うまでもない。
ただ、今回の飲食店で傍若無人な振る舞いをする存在が、ぼくが抱く鬱憤にも似た感情の源泉である田舎社長たちは、まだわかる。自らが築いてきた自社のプライドと、そのポジションを自らが一手に背負い、誇示し続けたいが上に、取引先でもなんでもない飲食店で傲慢な態度を取る。こちらは御社の傘下グループでもなければ、下請け企業でも何でもない飲食店なのだ。
ちょっとでも自分にとって気に入らない態度を見せようものなら、大きな声や威圧的な態度で「この辺で商売できなくしてやるぞ!」などと、完全に勘違い甚だしい業務妨害発言まで平気でしてしまう。そんなに不満があるのであれば、文句なんか言わずに出ていって、二度と足を運ばなければいいだけの話だ。
自分が店に注意をしたから、この店は商売が成り立っているんだ、などと勘違いを起こすのかもしれないが、もし、それで自分にとって都合がいいような態度をとられているのだとしたら、あなたが面倒な客だからであり、あなたが足を運ばなくても来るお客さんは来る。自分の影響力が及ぶのは自社内と取引先までだと理解してほしい。
しかし、父はそんな傲慢な態度や振る舞いをされたとしても、我慢するのも仕事なのだと言わんばかりに「へいへい、慣れたもんだ」と言わんばかりに接客していたが、店を閉めて以後は面白くなさそうな顔を浮かべる時もあった。少なくともぼくはそう記憶している。
そんな田舎の社長たちではない人たちの中にだって、存在するのだと知ったのは少し大人になって、飲食店をそこかしこへと行くようになってからだ。
そこで見た光景は、ぼくが幼心に抱いていた心底嫌な気持ちと同等の感情を思い出させてくれるのに、何の障壁もなく、いとも簡単に成し遂げてくれた。そこにいたのは田舎社長ではなさそうで、スーツを着たまま会場に足を運び、会社の少し大きな飲み会をしている様子の本当に普通の人だった。
鮮明に覚えているのは、彼が述べたコメントが相手に対して恐怖を与えるのが目的であるかのごとく、あまりにも高圧的、威圧的に発していた態度だ。そして、その相手はあからさまに狙いを定めていたであろうアルバイトの店員だった。
その後も複数件、似たような事案を目の当たりにしたが、それらの案件において似たような特徴は『できる限り立場の弱そうで、優しそうな人』を選んで口撃をしていたところだ。
口撃をしやすいところを攻めるのは勝負の鉄則ではあるものの、相手をサンドバックにしたいがために、自らのポジションを「客」としてマウンティングしているのであり、そこに見上げる価値は何もない。
飲食店に入った瞬間から、店に対して『相談』ではなく『文句』に変換されるのが当然だと考える人たちとは共に食事をしたくないものだ。悪気もなく、さも当たり前かのようにひけらかすような人たちとは共に過ごす時間がすごく勿体ないとすら感じる。
だからなのかどうかの判断は難しいけれど、ぼくは「ありがとう」と言いたいし、言わないと気持ち悪い。それは自分が育った環境で「ありがとう」と言ってる父親や母親に対して「ありがとう」「おいしかったです」と返してくれる人たちの笑顔がステキだったのもあるし、その笑顔に対して返す父や母の「ありがとうございました」が、また一段とハリのある気持ちのこもった声だったのが影響していると言わざるを得ない。
高圧で傲慢な態度をとる客は、同調や共感をされたがっているさみしがり屋であり、普段から「自分の考えを理解できない無能が周りにたくさんいる」と感じているのかもしれない。つまりは承認欲求の表れで、彼・彼女らは自らが承認されない欲求を、弱い立場である(と思い込んでいる)飲食店や小売店舗のスタッフめがけて投げているだけであり、共感がされれば満足なんだろう。
その場だけでは収まらず、粘着質な人はいるし、いつまで言ってくるんだ......と思うような人も中にはいるけれど、コミュニケーションの問題だとして考えると、彼らは満足のいくコミュニケーションを図れない人たちなんだろうとも思うわけで、それはそれで同情する余地があるのかもしれない。
飲食店をはじめとする小売店の運営も大変だ。決して楽ではない。そんな風に理不尽で高圧的な態度をとる人間も「客」として扱わなければならないと思われているから。本質的には「客」として扱わなくてもいいし、迷惑行為を繰り返すようであれば、訴えるのもやむなしなのだけれど、それが面倒だから頭をさげる。
けど、いいんだ、そんな人間たちは相手にしなくて。大切にしなければならないのは「ありがとう」と言ってくれる「客」であり、傲慢で高圧的でわがままな「客ならぬ客」など相手にしてる暇はない。
お互いにありがとうと言いあれる関係を構築できる人たちと、気持ちよくやりとりを行えるようになっていけばいいのに。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。割と身近なところにも程度は低いものの、金を払うんだから「文句」を言っていいと思ってる人がいたら注意しましょうね。たかが数千円とか数万円規模で文句言う権利なんか買えないんだぞって。
ぼく:遠藤 涼介/Endo-san (@ryosuke_endo)
#スポみら (元 #スポーツの未来に僕たちができること )オーガナイザー。 第一弾、新潟経営大学イベントの資金調達を目的に行ったクラウドファンディングは3サイトで募集し、すべて目標達成(総合達成率140%)#新潟 を #前向きな空気の溢れるエリア にすべく活動中。
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