見出し画像

6西へ感謝を込めて(私の入院体験記)4『その他』

上記の続きになります。


富士山で気が付いた事

富士山。誰もが知っている山になりますが、住んでいる場所によっては肉眼で見た事がない。と言う人もいるかもしれません。
私が普段住んでいる場所では、時々ですが天気が良い日には歩道橋から見えるらしいのですが、あんまり興味ないですかね。それぐらいにしか薄っすらとしか見る事が出来ない。と言う事になります。

何となしにですが、住んでいる場所から富士山が見えるものですから、田舎に行けば良くほど、富士山も良く見えるのではないか?と考えていたのですが、答えは非常にシンプルで高い所に行った方が、富士山は良く見える。と言うものでした。

実際に埼玉医科大学総合医療センターの6階から、富士山が綺麗に見えましたね。富士山を眺める為なのか?廊下の窓辺には椅子が一脚置かれていて、朝昼晩と表情を変える川越の街並みと富士山をボーっとした気持ちで見ていました。

そしてあれは、何日目だったのだろうか?ふと、いつものように富士山を眺めていたら、あ!!と私は脳内で声を上げてしまいました。どうして今の今まで気が付かなかったのか?拙い語彙力で言えば、富士山はカッコイイんですよね。綺麗な二等辺三角形に加えて、頂上付近には万年雪で白く染まっている。幾何学模様とドリッピングが混ざり合ったかのような山。それが富士山でした。他の山と富士山。と言うのを頭の中で比較をしてこなかったので、気が付くのが遅れてしまいましたが、いやー死ぬ前に気が付く事が出来て良かったです。

富士山はカッコイイ。数日間、毎日のように富士山と川越の街並みを見続けて、ようやく気が付く事が出来ました。でも、本当に気が付く事が出来て良かったですね。自分自身を褒めておきましょう。良く気が付いた俺。

埼玉医科大学総合医療センターで入院をしていなければ、きっと今でも富士山?富士山は富士山だよ。としか回答が出来なかったと思いますが今なら富士山?と言われたら、カッコイイよね!と答える事が出来るようになりましたね。

唯一の見舞い

それなり以上の頻度で会ったりしている方や、仲の良い知人には、ちょっくらと手術に行ってきます。年内退院予定ですが、すぐに動き回る訳には行かないので、一足早いですが、よいお年を!と伝えてきているのと、命に係わる病気でもないので(感染症に感染をした場合、最悪のケースでは死ぬけれど確率は低い)、特に両親にも日程などは伝えずに、手術してくる。としか伝えていませんでした。

複雑。と言う程でもないのですが、私には兄貴がいまして、少し年が離れていて、私が学生の頃から、海外を転々としていて、会うのが数年に一度とかだったんですよね。今は日本勤務で同じ埼玉県に住んでいるので、会おうと思えば年に一回以上は会えるのでしょうが、どうにもその前の数年に一度が抜けないので、別段普段会わない事に慣れてしまっているのか?会わない事に何とも思わないのですが、ちょっと最悪の事態に備えて伝えておかないとならない。と思いまして、兄貴には至急、埼玉医科大学総合医療センターに来い。場所は自分で調べろ。と伝え面会に来させました。

私自身は40代後半。揉み上げに白髪が集中をしていて、白髪染めを使っていた時期もありましたが、あまりにも早く白髪染めの効果がなくなり、もうギブアップをして、自然体のままにして、結果最近では前髪の部分にも白髪がチラホラと生えてきているのですが、数年ぶりに会った兄貴は、諦めずに抵抗をしているのか?白髪がないように見えましたね。それよりも以前よりも前頭部から髪が後退をしていて、さだまさし見たいになっていました。

呼びつけたのは他でもない。すでに(6西へ感謝を込めて(私の入院体験記)2『人生で一番の痛みを乗り越えていく』)でも軽く記載をしていますが、私の希死念慮についてです。今は抑える事が出来ているのですが、頻度が増している事からも、いつか抑えられない可能性がなくはない。

少し前から若い人の中で、いわゆるオーバードーズと言う行為で自殺を図ろうとしている人も多いみたいですが、薬局で販売をしている薬程度ではオーバードーズをした所で死ねないよ。所がどっこい。私が服用をしている薬を大量に一度に飲めば、相当苦しい思いをするだろうが死ねる。と言う事を私は知ってしまいましたし、入院期間中にも、点滴を打つために、太い血管に針を刺していましたが、そこからどれ位の血が出るのか?も視認する事が出来たので、あー、この方法であれば、意識が薄っすらと消えていく形で死ねるのだろうな。と言う事も新しく気がついたりして、レパートリーが増えてきたね。と言う感覚なんですよね。

話を戻しますが、元々はステロイド剤となるプレドニンの長期かつ多目の服用でメンタルが壊れた事から端を発していると思いますが、一応現在も診療内科で割と強めに抑うつ剤を処方されています。

それでも、希死念慮が消えないどころか増えている事について、自分でも危機感を持ち始めたので、もしもに備えての伝言として兄貴を呼んだ感じですね。もしもの時には、パソコンの暗唱番号をパソコンの上に置いておく。そして右上にメモ帳でやっておいて貰いたい事を書いておく。だから、万が一の時には、それを見てくれ。葬儀も戒名も要らない。焼き終わったら、ハンマーでも何でも良いから徹底的に砕いて灰皿にでも捨てておけ。と言う部分までは伝えておきました。

決して明るい話ではないかもしれませんが、私にとっては大事な事を伝えておいた形ですね。後は、可愛くて仕方がない姪っ子の近況を聞かせて貰ったりしましたが、うーーーーん。。。。可愛い姪っ子の為にも、少しでも良い国を残したい気持ちもありますよね。でも、姪っ子が今はどんな価値観を持っているのか?それは分からないのですが、まだまだ若いですから、色々とあるでしょうが、下らない陰謀論を本気にして行動を起こしたり、排外主義者にはなって貰いたいたくはないですし、生産性だけで物事を測る人にもなって貰いたくはないですかね。

伝えられた方としては、迷惑この上ない話だったかもしれませんが、伝える事が出来てホッとした自分がいましたね。これでいつでも。と言う気持ちが少し増えましたが、今は人生と言う暇つぶしをもう少し続ける気持ちでいます。だからこうしてカタカタと文章を書いていたりもします。

その他の雑談

病院に二週間も入院をしていると、それなりに顔なじみも出来ます。私の場合には、会えば良く話をした人は二人ですかね。同じ病棟にいる以上は同じ症状での手術を受けた人も当然率としては高くなるのですが、本当に同じ手術を受けた人もいて、あれ、手術の翌日、とんでもなく痛くないですか?痛い!と言う話で盛り上がったり、その方は料理人の仕事を普段はしているみたいで、そのせいもあってか、病院の食事に耐えられない。と愚痴をこぼしていましたが、一人暮らしの私としては、黙っていても、飯が出てくる事自体がワンダフルとも思える位で、味もまーまーに加えて、何年も前にステロイドパルスで入院をした時よりも、味が良くなっている気がして、あれ?こんなに美味しかったかな?と思う位です。ただ、ステロイドパルスで入院をした時には、副作用で味覚障害が起きていて、何もかもが苦くなっていて、味が識別出来ない状態でした。

もう一人は大部屋の中でも唯一の先輩ですね。その先輩が退院をする。と言う話が出ているのが聞こえてきたので、まずは退院おめでとうございます!と言う事をお伝えをさせて頂きました。話を聞いている限りでは、私と同じ独り身で、年齢的には全然私よりも上になりますが、独り身で暮らして死んでいく準備について聞いておきたかったのですが、その辺りは聞けずに終わりましたね。

そして何よりも断言をする事は流石に出来ないのですが、その方から風邪を移されました。

退院と術後の後日談

子供の頃に手塚治虫のブラックジャックを読んでいたせいか、今でも手術をした後には抜糸が待っている。と言う気がしてしまうのですが、今時は医療用でしょうがテープを張り付けて、使用された糸も抜糸をする必要がないみたいですね。退院も間近に迫りつつ、術後経過の確認の為に執刀をして頂いた先生が手術跡を確認するのが、週に二回ほどあるのですが、その時にもう退院しても良いでしょう!となりました。あー、いよいよか。出来ればもう少し入院していたいな。何か不安な気持ちも残っていますからね。と思いながら、先生に退院はいつですかね?と尋ねた所、今からでも良いですよ。と言う無慈悲な回答。

いやいやいや、何だって、あの、本日、レントゲン検査をするように言われているけれども、まだレントゲン検査に行ってもいないのに、何で今から退院できる?と言う事で、明後日!と抵抗をしてみたのですが、先生の目つきが鋭くなり、明日。と言う回答。もう一度粘ってみよう。と思いまして、明後日!と言ってみたのですが、先生のの目つきは死んだ魚を見ているかのような目つきのまま、明日。と言う回答のみ。

うーん。これは無理そうだな。と思いました、分かりました。明日シャワーを午前中に浴びたら帰りますので、シャワーの予約を本日の時点でお願いします。と伝えると、ようやく落ちたか。と言う感じで先生の声のトーンも明るい感じになり、お昼ご飯、どうしますか?と聞かれました。何だかまるで、先生が奢りますよ。的な響きにひねくれた心境になっていた私には聞こえたので、少し不快感を感じながら、要らないです。と答えましたね。

そして、前述をしたレントゲン検査をしたのですが、実はこの日、朝から喉が痛かったのです。それをきちんと看護師さんにも伝えた所、あー、テレビで見た!と言う、ほぼ完全武装に近い形のいで立ちのコロナ検査担当者の方が来て、人生初めてのコロナ検査をして頂きました。結果は後程、陰性と伝えられたのですが、私がどうも風邪気味。と言う事は、看護師で共有をされていたのか?マイ・マドンナからも、クリスティーネさん、今日は外に出たりしたダメだからね!と怒られてしまい、しょんぼり。

でも、驚いたのが、コロナではなく陰性なので、可能性としてインフルエンザもあったのかもしれませんが、風邪薬、貰えないのね。

ここではっきりとさせておきたいのですが、コロナはただの風邪ではありません。スピリチュアルの世界に行きたい人は止めませんが、科学的な世界の病院内ではスピリチュアルは持ち込まないようにして下さい。実際にインフルエンザが流行をし始めた。かつコロナの感染者も増えてきた。と言うのもあったのかもしれませんが、埼玉医科大学総合医療センターの職員の食堂では、テーブル席に前に敷居。そして自然の景色の写真が貼られている形で、基本的には黙食。と言う形で職員の皆さんは楽しい食事の時間が、そんなに楽しくなさそうな景色となっています。

それに加えて、私の場合にはただの風邪ではありましたが、風の種類としては喉の痛みが強烈でのど飴の代金だけでも一日に2000円近く、かつ退院をする時には、埼玉医科大学総合医療センターにある薬局で風邪薬を購入してそれも2000円近く。結局、そこで購入をした風邪薬だけでは日数分として足りなくて退院した翌日に私は地元のクリニックに行き、なんだかんだで、単なる風邪で一万円位は飛びました。くしゃみだけの風邪であればティッシュペーパーのみで済んだかもしれませんが、今回の入院に当たり、色々と細々とした物を購入して準備をして、その上、費用としては限度額一杯となる手術をして、その上で風邪で一万円近く飛んで、結構精神的なダメージが大きかったです。

コロナはただの風邪。と言っている人は、永遠に言っていれば良いと思いますが、ただの風邪だって感染したくねーよ。と言うのが普通の感覚だと思います。

この記事を書いているタイミングとしては、術後の健診外来も一回を終えています。手術をして良くなった部分もあれば、大きくは変わらない部分。結果として今も歩き方が少し変な状態ですし、何よりも腰に鈍痛が残り、本来はまだしない方が良いのですが、少し重い物を持ってしまい、腰の部分が熱くなり、炎症を起こしてしまったり、とまー、都合の悪い部分もありますが、今回の手術が成功かどうか?のポイントとししては、骨とボルトがしっかりと癒着をしたか?が重大なポイントとなっていて、こちらの結果が出るのは3月となります。まだ日数がありますが、何だか微妙な結果になりそうですね。完全に失敗の場合には下手をしたら、埋め込んだのを全部取らないといけないみたいなのですが、そこまでの失敗ではないけれど、完璧な成功でもない。と言う結果になりそうな予感を自分としてはしています。

ちなみにですが、二週間辺りの割と長めの入院生活を送っていたら、その時の感覚が抜けないのか?二週間ぐらいの間、住んでいるマンションで6階のボタンを間違えて押してしまう事が何度もありましたね。私自身は別の階に住んでいるのですが、一人でエレベーターに乗っている分には、あー!ぐらいで終わりになりますが、他の人といる時に間違えると、あ!ごめんなさい!間違えてしまいました。と慌ててしまう自分がいました。

ステロイドから新薬への切り替え

手術も終わり、先生からもステロイドについても、手術による感染症の心配は消えた。と言う事も言って頂けたので、少なくしたステロイドの量は増やしても構わない。と言う話をして頂けました。ただ、私としてはステロイドではなく、話として聞いていた新薬に移行をしたい。と言う事をステロイドの処方をしてくれていた近所のクリニックにお伝えをさせて頂きました。

結果としては新薬に切り替えて行きましょう。つきましては紹介書を出します。と言う事になりました。そこで私は、紹介書と言う事ですが、私はどちらへ行く事になるのでしょうか?と質問をした所、埼玉医科大学総合医療センター。と伝えられました。またかよ!!と言うのが本音になりますが、原点回帰の気分ですね。

記事執筆時点では、すでに新薬を服用する為の検査も無事に終わり、すでに新薬を服用している段階となります。徐々にステロイドの量を減らして行くことで、抑うつ剤も減らせる事が良いな。と考えるといるのですが、何だか不思議な気持ちになった事がありましたね。

埼玉医科大学総合医療センターで薬の処方をして貰う時には、私はいつもN薬局を使っています。それこそステロイドパルスの時からになりますので、何年前か?すぐには出てこないのですが、7年位は前になりますかね?薬局の店員さんにスラっとした体形のどこから誰が見ても美人でしょう?と言うスタッフの方がいたのですが、その方が今も在籍をしていました。

そして、私は今までに一度もそのスタッフさんから薬を受け取った事がなかったのですが、ついにその時が来た。と言う感じで、まー、要するに当たった訳です。薬の説明をして貰う為に視線を下にやっていたのですが、何となしに視線を前に上げてみたら、髪の分け目に白髪が少し。

薬を受け取った後に、これからも、何度も見ていく事になるだろうバスからの景色を見ながら、色々と考えてしまいましたね。持病が発生をしてから、自分だけ時が止まったような気がしていたのですが、増えていく白髪がそんな事はない。と言う事を教えてくれ。今度は自分だけが時間が動いているのではないか?と考えるようになってしまったのですが、最初に見た当時はなかったであろう、薬局の美人さんの白髪を見て、時間は誰に対しても平等に流れている事を実感出来ました。

淡々と一つ一つ、悪い所を治していく。それには少なくない時間が掛かる。終わりが見える治療であれば良いのですが、終わりが見えない治療と言うのは随分と悩ましい限りで色々と考えてしまいますね。

すでに一定期間を充分に過ぎた時間だけステロイドを服用をしてきた私の寿命は非常に長い訳ではないでしょう。かと言って、すでに余命宣告がされているだけ悪い状況でもない。暇つぶしは楽しく過ごしていきたいですね。

お下品になるから書かない

本当はもう少し書きたい事があったりもしたのですが、非常にお下品になりますので、掲載を見送りました。ただ、ヒントを出すとしたら、これは女性にはない問題ですかね?男性特有の問題になると思いますが、自然体でいなさい。私は盲腸の経験があったので、カテーテル。と言うのがどんなものか?知っていたので、さも、普段からこうです。と言うスタイルにしておいたのですが、策士策に溺れる。と言う事をやってしまいました。

ここまでにしておきましょう。読んで頂いた方、ありがとうございました。
そして埼玉医科大学総合医療センター、6西のスタッフの皆さん、短い期間ではありましたが、大変お世話になりました。


いいなと思ったら応援しよう!