一つ前の記事『釣りバカ日誌と原子力発電所の関係(週刊現代 2011年5月7日・14日)原子力発電所の立地(東京湾沿岸には火力発電所のみ設置)関東大震災から100年』を要約すると、危ない橋を渡る(人口密度が高い大電力消費地の近くに建設する)わけにはいかないので、冷却を海水に依存する日本の原子力発電所は(釣りバカ日誌(映画)のロケーション撮影が行われるような漁村や漁港や漁場に近い)過疎地に建設されてきたという内容でしたが、2021年9月16日の地震(M5.1)、2022年6月19日の地震(M5.4)/ 2022年6月20日の地震(M5.0)、2023年5月5日の地震(M6.5)以降、SNS等で大勢が発信している通り、地震が続く能登半島の珠洲市には、高屋町(たかやまち)に1基(135万kW)と三崎町(みさきまち)寺家(じけ)に1基(135万kW)、原子力発電所を建設する計画がありました。(関西電力が高屋地区、中部電力が寺家地区で立地を計画し、北陸電力が調整役を務める、3社による推進体制。)
https://www.jma.go.jp/bosai/map.html?contents=earthquake_map
様々な紆余曲折を経て、計画が浮上してから28年後の2003年に白紙撤回されましたが、反対運動を圧し潰して発電所が建設され稼働していれば、1週間前の地震の後、由々しい事態に発展していたかもしれません。20年前に計画を撤回した電力会社3社(中部電力、北陸電力、関西電力)の経営陣に感謝するべきでしょうか...
堅牢な原子力発電所は20cm程度の隆起や10cm程度の横ずれではびくともしないかもしれませんが、北海道から沖縄まで、日本列島に揺れない土地はありません。
例えば、燃料電池に欠かせない水素や火力発電所の(混焼)燃料になるアンモニアをカーボンフリーで大量かつ安価に製造・運搬・貯蔵することができれば、原子力発電所への依存を軽減することができそうですが、原子力村の復権へ一直線に向かう永田町と霞ヶ関の方針が揺らぐことはなさそうです。
尚、ウランやプルトニウムではなく重水素を利用する核融合発電が実現するにはあと数十年はかかりそうです。
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/kikaku/nuclearpower/japan/040509_01.html
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/kikaku/nuclearpower/japan/040509_02.html
能登半島地震(2007年3月25日、M6.9)を踏まえた志賀原子力発電所の耐震安全性確認に係る報告について(北陸電力株式会社)