意見広告「私たちは“国際合同結婚式”を応援します。」(1992年8月12日、産経新聞)【文字起こし】
1992年8月25日にソウルのオリンピック・スタジアムで行われた国際合同結婚式に先立って、実質的に世界平和教授アカデミーが、何故か、産経新聞に7段抜きの意見広告を掲載したそうです。
舛添先生の記事から拝察すると、信者でもないのに、罠にはまって、活動の片棒を担がされた学者や文化人は少なくなかったと思われますが、意見広告に名前が列挙されている学者や文化人の多くは鬼籍に入っているので、名前が列挙された経緯を点検(?)することは難しそうです。
既に教祖がモスクワや平壌を訪問しゴルバチョフや金日成と面談した後なので、意見広告の文章に反共な論調はみられませんが、昔はキリスト教や仏教も新興宗教であったと述べる一方で、イスラーム(イスラム教)や神道にふれていないのは片手落ちかもしれません。
尚、YouTube 等に当時のワイドショーの映像は見当たりませんが、国際合同結婚式について報道したNHK ニュース(平成4年 1992年8月25日 午後7時)の映像が保存されていました。初期のオウム真理教(空中浮遊や選挙活動の頃)に関する報道と同様に(驚くほど)のどかな内容です。
意見広告
私たちは“国際合同結婚式”を応援します。
参加者は100余ヵ国から。1992年8月25日、韓国オリンピックメインスタジアムにて。
性のモラルの荒廃と深刻な青少年問題
二十一世紀を間近に控えて、近年の国際情勢は想像をはるかに超える速度で急展開しています。冷戦時代が去り、世界は平和と協調の時代に向かっていると言えましょう。
しかし、こうした世界の動向とは裏腹に、人類は極めて深刻な問題に直面していることも事実です。近代文明が勝ち取った科学技術の進歩による物質的な豊かさを享受した反面、地球全体に広がる環境破壊、今世紀末には一億二千万人に達するとも予測されているエイズ(後天性免疫不全症候群)の蔓延、麻薬の浸透などの脅威にさらされているのです。
これら悲劇の根本原因は、性のモラルの荒廃や、個人主義をはき違えた利己主義に陥っているところにあります。それがまた、家庭の崩壊を招き、次代を担う青少年の心と体を蝕んでいます。
このような深刻な社会状況の中で、最近、マスコミで取り上げられている世界基督教統一神霊協会(統一教会)主催の国際合同結婚式は、悩める世界に明るい光を与えてくれるものと確信いたします。
「純潔の尊さ」を強調
統一教会の結婚観は、「純潔の尊さ」「神を中心とした結婚」「夫婦愛の神聖性」を強調しています。それらは現代社会の病弊を解決する道を示唆する結婚と家庭生活のあり方であると言えましょう。神に祝福された男女が、真の愛を中心とする理想的な家庭を営むことによって、誕生する子供とともに、「世界平和の実現」をめざそうとしている点を高く評価するものです。
また、国際化がわが国の進路の一つであると、叫ばれて久しいにもかかわらず、外国人と協調しようとすることに対する意識の低さや、友好促進を阻むさまざまな制度的な壁の存在、さらに日本人の外国語習得の不得手などと相まって、未だに真の意味での開国ができていないといえましょう。
統一教会は、国際結婚を通じて、民族間に横たわるさまざまな障壁を乗り越えています。事実、これまで結ばれた国際結婚のカップルは、日本とアジア諸国をはじめアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ等世界各国を結ぶ友好親善と相互理解の重要な架け橋となっており、幸福な家庭を築いております。
世界平和に貢献する「統一運動」
国際合同結婚式について、一部にはこれを「反社会的行為」として非難する声もあります。しかし、それは明らかに、現憲法の保障する「信教の自由」「婚姻の自由」を侵害するものです。
キリスト教や仏教など、世界的な宗教も、草創期においては「新興宗教」であり、信徒が急増するにつれ、誹謗や中傷を受けたことは歴史が示すところであります。イエス・キリストや釈迦は当時の社会に対するさまざまな根本問題を提起したという意味では「反社会的」でありました。しかし、それらの宗教が、時代と民族を越えた真理性をもっていたために、世界の人々の心を捉えることができたのです。
私たちは、統一教会が核となって推進する家庭、国家そして世界の平和と幸福の実現をめざす「統一運動」が現代社会の諸問題を解決する上で、非常に有意義な活動であると評価します。
従って、統一教会の青年男女、そして家族、親族の方々が誇りと自信を持って堂々と歩まれることを期待いたします。来る八月二十五日、韓国ソウルで行われる国際合同結婚式に参加する世界の青年男女の第二の人生の門出を心から祝福するものです。
国際合同結婚式を支持する学者・文化人の会
〔連絡先〕 〒102 東京都千代田区三番町3-3 タウンハウス 3B 電話(03)3265-5662
代表世話人 福田 信之 元筑波大学学長
世 話 人 金山 政英 元駐韓大使
世 話 人 細川隆一郎 政治評論家
参考のため、2021年9月12日に安倍元首相がUPF(天宙平和連合)主催のシンクタンク2022希望前進大会へ寄せたビデオメッセージを引用します。(以下、アプリで文字起こししたため、誤字脱字が散見されます。)
安倍晋三元内閣総理大臣(録画)演説(全文)
ご出席の皆様、日本国前内閣総理大臣の安倍晋三です。
UPFの主催の下、より良い世界実現のための対話と諸問題の平和的解決のためにおよそ150か国の国家首脳、国会議員、宗教指導者が集う「希望前進大会」で、世界平和を共に牽引してきた盟友のトランプ大統領と共に演説する機会をいただいたことを光栄に思います。
特に、このたび出帆したシンクタンク2022の果たす役割は大きなものがあると期待しております。
今日に至るまでUPFと共に世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた、韓鶴子総裁をはじめ、皆様に敬意を表します。
さて、未だ収束の見えないコロナ禍の中ではありますが、特別な歴史的意味を持つこととなった東京オリンピック・パラリンピック大会を多くの感動と共に無事閉幕することができました。ご支援いただいた世界中の人々に感謝したいと思います。
史上初の一年延期、選手村以外外出禁止、無観客等、数々の困難を超え開催できたアスリートの姿は、世界中の人々に勇気と感動を与え、未来への明かりを灯すことができたと思います。
そして、イデオロギー、宗教、民族、国家、人種の違いを超えて感動を共有できたことは、世界中の人々が人間としての絆を再認識する契機となったと信じます。
コロナ禍に覆われる世界で、不安が人々の心を覆いつつあります。全体主義国家と民主主義国家の優位性が比較視される異常事態となっております。
人間としての絆は、強制されて作られるべきではありません。感動と共感は自発的なものでなければならず、人と人との絆は自由と民主主義の原則によって支えられなければならないと信じます。
一部の国が、全体主義・覇権主義国家が、力による現状変更を行なおうとする策動を阻止しなければなりません。私は、自由で開かれたインド・太平洋の実現を継続的に訴え続けました。そして、今や米国の戦略となり、欧州を含めた世界の戦略となりました。自由で開かれたインド・太平洋戦略にとって、台湾海峡の平和と安定の維持は必須要件です。日本、米国、台湾、韓国など自由と民主主義の価値を共有する国々の更なる結束が求められております。
UPFの平和ビジョンにおいて、家庭の価値を強調する点を高く評価いたします。世界人権宣言にあるように、家庭は社会の自然かつ基礎的集団単位としての自然的価値を持っているのです。偏った価値観を社会革命運動として展開する動きに警戒しましょう。
いつの時代も、理想に向かう情熱が歴史を動かしてきました。理想の前には常に壁があります。よって、戦いがあるのです。情熱を持って戦う人が歴史を動かしてきました。
自由と民主主義の価値を共有する国々の団結、台湾海峡の平和と安定の維持、そして朝鮮半島の平和的統一の実現を成し遂げるためには、とてつもない情熱を持った人々によるリーダーシップが必要です。この希望前進大会が大きな力を与えてくれると確信いたします。ありがとうございました。
1973年11月30日 文鮮明教祖がウォーターゲート事件で糾弾されているニクソン大統領を擁護する声明(「許せ、愛せ、団結せよ」)を『ニューヨーク・タイムズ』、『ワシントン・ポスト』、他(多数)に掲載。
1973年12月24日 「アメリカ国民に訴えた文鮮明師の声明」をサンケイ新聞に意見広告として掲載。