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根を深くまではると言う事

土を育み・田圃を耕し米を育て、どぶろくを醸す。気がつくとあっと言う間に21年。

僕がずっと提唱し続けてきた事の1つに

・米を削る→味わいを綺麗にする。雑味をなくす。ではなく

・土を変える→味わいを綺麗にする。雑味をなくす。と言う考えがある。

この考え方で土を育て、お米を育て「どぶろく」を醸してきた。

土を変えると言うのは、肥料を与えずそこに自生している動植物達によって行われる自然のサイクルで稲作を行うと言う考え方。この栽培方法からなるお米達は、もちろん痩せている。土に余計な栄養分がないからだ。

土を変える→育てると言う事は、土を健全な状態にすると言う事。とはいえ、健全の捉え方も人それぞれだと思う。なので、田圃を案内しながら話をする時に痩せた土・スリムな土・スタイルの良い土にするんだよ。なんて話をする。
スリムな土からなる・スタイルの良い米だ‼︎
笑笑

もちろん、肥料を与えた土からなる稲作に比べれば収量はグンと減ってしまう。

堆肥や化学肥料を使用して行うと田の土は肥える。その肥えた土から実る米たちはとても太っているし、収量も安定している。

堆肥や化学肥料を与えて育てたお米
意図的に農薬不使用・肥料不使用で育てたお米  

自ずとお米の成分に違いが出る。

健全な土からなるお米、このお米から醸すお酒だからこそ、米を削らなくても味わいの綺麗などぶろくになる。どぶろくでは20年かけてそれを証明してきた。

更に僕達は、健全な土・田圃・その周りの自然の味わいを求め米糠を使用したお酒を醸し更なる土の証明へと舵を取った。

多くの栄養成分で、米糠が精白米の10倍〜40倍もの量を含んでいる。玄米に含まれる栄養素の実に9割以上が米糠に含まれている。

と言う事は、その土地の風土を表現するのには欠かせない物だと言う事。

このお酒達を、権化シリーズと名付けて展開している。1本750mlで税別15,000円。
原価ベースでなく価値ベースで価格設定をすると言うのが僕の考え方だ。とは言え、土を育てると言うところから稲作・醸造まで、かなりの労力をかけてやっているのも事実。お取引店さん達や色々な取材時に来られる業界の方々に案内をしながら説明をすると、皆納得してくれる。

今、各業界のトッププレーヤー達からとても嬉しい評価を頂いている。ここまでの道のりは決して平坦な道のりではなかった。それでも、一歩一歩時間はかかったが、根を深くまで張り巡らせた成果が出てきている様に思う。
皆さん!本当に有難うございます。
ちょっと前だけど専門料理9月号もまだご覧になってない皆様!是非ご覧下さい。

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