売れる電子書籍の5つの条件
編集長の末吉 宏臣です。
電子書籍出版社の編集長に就任して、
早いもので、1年半が経過しようとしています。
その間、制作に携わった書籍の数は、
100冊近い数になっていて、自分でもビックリです。
そして、当時は想像だにしなかった、
ホリエモンこと、堀江貴文さんの書籍
『なぜ堀江貴文の本はすべてがベストセラーになるのか?』
の企画編集を手がけることにもなりました。
この期間を振り返ると、
一冊、一冊が勝負。
だからこそ、リリース前後は、喜びと共に、
緊張で気持ち悪いときも多いです。汗
つねにランキングをチェックしながら、
どんな作品が売れるのか、常に研究しています。
そこで、電子書籍出版戦略と
コンテンツ作りの秘訣を
まとめておこうと思います。
売れる電子書籍を作るためには、
これから紹介する5つの条件に基づいて、
クオリティーを高める必要があります。
条件1:タイトル
Amazonで電子書籍を見ているときに、
一番最初に目につくのがタイトルと表紙です。
ここで、興味を持ってもらえないと、
ページを開かれることなく、スルーされます。
魅力的なタイトルのつけ方だけで、
セミナーを開催できるほど深いテーマですが、
シンプルに一点に絞って、お伝えします。
『わかりやすいタイトル』
まずはとにかく、ここを意識してください。
・誰のための本なのか?
・何を得られるのか?
・どんなことが書かれているのか?
こんな質問を参考に、考えてみましょう。
上手な書籍タイトルづけの例をご紹介します。
ぼくがお世話になっている太田宏社長
率いるフォレスト出版さんの作品から。
フォトリーディングという、
これだけでは「写真読み方??」と、
全く何のことかわからない速読本を出版する
ときに、こんなタイトルがつけられました。
「あなたもいままでの10倍早く本が読める」
「これでいいの?」とツッコミが入りそうな、
ど直球のわかりやすさですよね。
でも、だからこそ、累計43万部を突破する
大ベストセラーになったのだと思います。
条件2:表紙デザイン
売れる電子書籍を作るために、タイトルと
同じくらい大事なのが表紙デザインです。
売れるデザイン作りに関しても、たくさんの
アイデアがありますが、ひとつに絞ります。
『目を引く表紙デザイン』
これに、尽きます。
Amazonのキンドルを眺めているとき、
もしかすると、タイトルよりも先に
目に飛び込んでくるのが表紙のデザインです。
だからこそ、「一瞬で目を引く」
ことが、重要なポイントになります。
では、何で目を引くのか?
文字か、イラスト(写真)です。
タイトルをドーンと大きくするなど、
文字が目立つようにして目を引くか、
イラストや写真で、「うん、何?」と、
目に止まることを意識しましょう。
条件3:書籍紹介文
実は、タイトルと表紙デザインが
ばっちり上手くいくと、即購入という人も
結構な割合でいます。(それほど重要)
でも、そこで購入に至らなくても、
いいタイトルと表紙デザインによって、
「興味を持ってもらう」という第一関門を
見事に突破すると、書籍紹介文に進みます。
ここのポイントは、次の通りです。
『購入の背中を押してあげる』
書籍紹介文を読んでいる人は、
タイトルと表紙で興味は持っている。
だけど・・・、
・詳細を知りたいと思っている
・購入を迷っている、悩んでいる
という人たちです。だからこそ、
『内容の要約』×『買う理由』
を上手に、説明してあげましょう。
本の内容を短く紹介しながら、
・抱えている問題が解決しそう
・役に立つ知識やスキルを学べそう
・理想の未来に近づけそう
「だから」、買っていい。
読んでいる人の心の中で、そんな許可が
出るように紹介文を書くのがポイントです。
条件4:プロフィール
ベストセラー作家や著名人であれば、
ネームバリューで書籍を購入されることも
多々ありますが、無名な人であれば、
この本を書く「あなたは何者か?」を
きっちりと示してあげる必要があります。
ということで、
意識すべきポイントを紹介します。
『このテーマの書籍を書くのに、
ふさわしい人物かどうかを示す』
たとえば、お金の本を書くのであれば、
お金にまつわる経験や実績などを中心に
プロフィールをまとめましょう。
第三者視点で、堂々と書いてください。
変な遠慮や謙虚さは禁物です。
誰のためにもなりません。
そうすることで読者は、安心して、
あなたの電子書籍を購入できるのです。
条件5:書籍の内容(原稿)
正直に言いますね。
電子書籍が売れるか、売れないかに、
書籍の内容(原稿)は関係ありません。
これは電子書籍の性質上、当たり前のこと。
紙の本は、お店でパラパラとページをめくり、
買うかどうか品定めできます。
一方、電子書籍は内容を覗けません。
極論すると、内容が全然ダメでも、
タイトルや表紙デザインが素晴らしければ、
売れたりするということです。
だからといって、書籍の内容は
重要視しなくていいかというと、
そんなことはありません。
理由は、内容によって、
レビュー(評価)が決まるからです。
食べログや映画のレビューを参考にした
経験がある人も多いと思いますが、
他者の評価(レビュー)は、書籍の
売れ行きに大きな影響をもたらします。
というか・・・、「書籍」なんだから、
内容は当たり前に重要なんですけどね(苦笑)
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いかがだったでしょうか?
シンプルにまとめたつもりですが、
結構なボリュームになってしまいました。
ブログやFacebook、ツイッター、youtubeは
細切れに、日常を切り取るメディアです。
それに比べて、電子書籍は、
体験、知識やスキル、主張を体系化して、
ひとつの作品を作ることになります。
そこが、心理的ハードルの高さであり、
逆に、醍醐味であるとも言えます。
電子書籍の執筆は、少し骨の折れる作業
ではありますが、取り組む価値があります。
ぼくも、面白い書き手の方と出会い、
いい作品を生み出したいと考えています。
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