書籍を作る、すなわち総合芸術、すなわち人生である
編集部の岡崎です、
タイトルをつけてみて改めて自分の文章を読む。
それは当たり前の日常であり、都度都度、新鮮な作業であり。
読むというより、「観る」あるいは「診る」
あるいは「味わう」感覚かもしれません。
すると「書籍」という言葉に、籍という、
戸籍と同じ文字が使われていることに気づきます。
籍という字は様々な意味があり、
①「ふみ(文字で書き記した物、書物)」(例:書籍)
②「書きつけ(心覚え・記録などのために書きしるしたもの)」
③「帳面(冊子、ノート)」
④「人や家や住所などを記入した帳簿(冊子、ノート)」(例:戸籍)
⑤「記す」、「書き込む」
⑥「戸籍(各個人の家族的身分関係を明らかにするために記載される文書)に登録する」
⑦「借りる」
⑧「貸す」
⑨「布く(平らに広げる、広く行き渡らせる)」
⑩「取り立て」、「税の取り立て」
⑪「踏む」、「足で踏む」
⑫「耕す」(例:籍田)
⑬「許す」
⑭「ものの形容(物事の姿・様子などを言い表す事)。
⇒籍籍は、①失敗をあれこれやかましく言う。 ②乱れるさま」
⑮「学校や団体の一員として名を連ねていること。また、その資格。
などがあり、
漢字フェチとしては、⑥、⑨、⑫、⑮などにいたくシビれるのであります。
文字を残すということは、歴史への参画。
本を作るということは、総合芸術だと常々思います。
本を作るということに関わる作業の一端として、
Write=書くということ。
それは言葉を紡いで人生という織物を織ること。
Edit=編集するということ。
それは生まれ出た言葉を本という一つの形にするために整えるということ。
Sales=営業ということ。
それは必要な人に必要なメッセージを届ける道筋を作ること。
Produce=製作するということ。
それは本という形を世の中に生み出す具体的なクリエーション。
などがあります。
電子書籍の場合、インタビューを元にライターが書き起こすことが多いので、そこにSpeak=話すという芸術も加わるわけです。
どの作業にも人が関わり、その先にも人がいます。
本を作るということは、人と人をつなぐ、人と物をつなぐ、物と物をつなぐ、神聖とも言える場に日々関わっていると思うと、背筋が伸びます。
人は、初めてお金をいただいた仕事が天職だとか。
私は18歳の時に巫女さんのアルバイトをしたのが初めて
人様からお金をいただいた経験でした。
編集者=巫女
確かに、そうかも。実は本を作るって、神事だったりするのかもしれません。
DNAパブリッシング編集部
岡崎 美葉
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