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走行距離90kmいくか

西郷第二キャンプ場は豪雨によりあまり眠れなかった。いつもの出発時間(4:00)になっても雨が降っていたため止むのを待つと5:00をまわってしまった。

テントや自転車カバーを気休め程度に干し、出発がこれ以上遅れるとマズイのでまだびしょ濡れだがしまうことにした。

なんたって今日は90kmを走行する。山道はこりごりだったためできる限り平坦な道を選び、かつ、友人が紹介してくれたお肉屋さんのメンチカツが食べたかったからだ。

いままで1日の走行距離場は60kmが限界だった。その時は完全に膝がダメになった。しかも昨日は久しぶりに膝が悲鳴を上げている。怖かったわたしは昨日膝に父からもらった湿布的なものを貼っていた。

とにかく走らなくては。いつかは1日の走行距離が100kmという日が来るかもしれない。荷物をまとめ、もり食堂のおじさん(管理人さんは近くでラーメン屋さんをやっている。朝早くから仕込みで起きていた。)に申請の時もらった旗を返却。

ぶっきらぼうだったはずのおじさんはご迷惑おかけしたわたしたちに少しの自慢と桃とデラウェアをくれた。おじさんはいつの間にか笑顔になっていた。

まだ開店前の大きなドラッグストアの前で桃とデラウェアを食べてエネルギーをチャージ。郡山市を目指して走り出した。

なんだかハンドルが右に右に逸れていく。思ったように運転できない。前輪を確認すると空気が抜けていた。この旅はじめてのパンクかと思ったが穴が見つからなかったので空気を入れてまた走り出した。

郡山市には友人に紹介されたお肉屋さんがある。祝日はお休みとなっていたが想いが通じたのか開店していた。無事メンチカツをゲットすることができた。

友人おすすめのメンチカツは大きくて味がしっかりしていて食べ応えが凄い。これで130円ほどとはびっくりだ。またエネルギーをチャージしたわたしたちは走り出した。

わたしたちの感覚が麻痺してきた頃、ようやく目的地キャンプ場の前の最後のスーパーでお夕飯用の豆腐ともやしを購入した。

すでに16:00をまわっていた。目的地のキャンプ場までは残り16km。しかも登り。行ける気がしなかったが行くしかない。管理人のいないフリーキャンプ場だが、一応役所に電話をして届出してあったし。

いざ、と思った矢先また前輪の空気が抜けていた。やっぱりパンクだった。急いでるときに限って。やりどころのないイライラが込み上がってきた。パンクは旦那が直してくれた。

変にこだわったのが運の尽き。いや、他に野営地がなかったからしょうがないが。10kmほど続く登りはあまりにも過酷だった。結局登り切る前に体力は0。暗くなってきたので通り過ぎてきた途中の公園まで戻ることにした。

下るとけっこう急だったことが分かる。公園に着いたときには辺りは暗くなり星が出始めていた。

暗い中テントを張り、途中道端で無人で売っていたトマト5個10円と小さめのりんご10個100円を今日のお夕飯とした。

限界まで疲れていたため小さめのりんご一個でも吐き気を催した。汗が冷えて凍えそうだったので、目眩と軽い頭痛のするなかウェットティッシュで全身を拭いて着替えた。

ここは高原。夜の気温が低い。寝袋に包まっていても寒いくらいだ。凍えるなか疲れ切っていたわたしは寝落ちした。

夜中1:00。ふと目が覚めてしまい空を見上げるとたくさんの星が空に輝いていた。そういえば旦那が凄いっていってたっけ。

流れ星が2つわたしたちの頭上を駆け抜けていった。願い事はただひとつ。日本一周を完遂すること。走行距離82km。

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