天使と天使
お気に入りの服は
着用頻度がすこぶる高いので、
あっちゅう間に昇華していく。
お気に入りだからこそ、
最後まで着たい。
お気に入りだからこそ、
傷めるのがかわいそうで最後まで着たくない。
天使と悪魔の戦いではなく、
事もあろうか、天使と天使の戦いである。
特に夏物は昇華率が高い。
なんて考えている間に、
1人目の天使くんの登場だ。
天使①
「もうそのTシャツは天命を全うしたよ!」
D丸
「そうでごわすねー、
最後に洗濯してさようならするでごわす!」
そんな所にもう1人の天使ちゃんが現れる。
天使②
「何を言ってるの!
Tシャツはまだ生きているわよ!」
もえるゴミに出すと、
持ち主の感情とは裏腹に
当たり前に燃やされる。
こうなったら、持ち主の感情と同じくらいに
焼却場で炎をあげてきてもらうしかない。
1杯のかけそばならぬ1枚のTシャツ。
自分に関わるもの全てに
いつまでも愛を注いでいたい。