見出し画像

映画レビュー:五十七本目「チャンス!メイドの逆襲」


休前日。
寝るまで、まだ3時間はある。

呑んでる。


「今から一本、映画でも観ようか。」
という時に、
この瞬間、一番適した一本を
私は、選んでしまった。

パナマとコロンビア、世界的に見れば「最貧国」のレッテルを貼られる両国の合作。
が、今の日本にもギリギリ当て嵌りそうな喜劇。

豪邸住まいの大統領候補が、家政婦の二人に二ヶ月も給与未払で「貧困層を救う!」とテレビでのたまい、街中に顔写真が貼られる中、家政婦たちはストレスを募らせる。

家政婦の一人が「実家に送金しなければ…」と乞うのを放ったらかしにして、マイアミへ家族旅行に向かおうとした朝、家政婦たちは翻った…

とりあえず痛快。
けど、パナマとコロンビアの「最貧国同士の笑い合い」ってのを感じて、なんか最後のくだりが半笑い半泣き。
でも、大統領候補で見栄っ張りな嫁の実家の資産に頼りきりで、銀行のキャッシングも出来ないほど困窮してる辺りの切なさ。
それでも家族には贅沢させてた彼の、裏の性癖。
まぁ、これはよくあるw

子供の使い方が良かった。


製作年を考えると、無垢な少年にインディアンの装飾と武器を持たせたのは、「パラサイト」より早かったのかも。その意味合いも、近しかったと思う。

最後の嫁の蹴りが活きたのも良かった。
凄く、スカッとした。
そして、全てがなんとなく、
「まぁ、こんなもんでイイんだよね。」
って具合で終わるのも全部イイ。
これがハッピーエンドだと捉えるのも良し。
有耶無耶も、時には善。

主要キャストは全部良いのだけど、
特に奥さんグロリア役のイザベラ・サント・ドミンゴの、後半急激に崩れてゆく演技が光ります。

日本でも、ダメな政治家を、一旦ナンキンしてコラしめてみたらどうでしょう?



それでは
国会の半分が空席になっちゃうか。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?