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【農】多品種少量の自給農への挑戦

こんにちは。Hierroのyuiです。

Hierro (イエロ) では「温故知新」を手法にしながら「豊かな暮らしの再発見」をテーマに様々な活動を行います。Hierroでの活動をすること自体が、豊かな暮らしになる、ということが目標です。

Hierroでは「食・住・衣・祭・芸術・仲間」の充実が豊かな暮らしにつながると考え、それらを自分たちで創っていく仲間を募集しています。

note記事「Hierro 2023年のプロジェクト」より

豊かな食を自分たちで作る

2023年2月の畑の様子 枯れ草を漉き込んで畝作り

私は現在、三重県熊野市にて、自給農に挑戦しています。
Hierroでの活動テーマは「豊かな暮らしの再発見」ですが、豊かな暮らしには、豊かな食が欠かせないと考えています。

豊かな食に必要だと思うこと
・ 安心・安全であること (自給自足)
・旬・食文化 (地消地産)
・食からの美と健康 (日本食、発酵食、一汁一菜、米)

現代では、スーパーに行けばあらゆる食材が並び、レストランに行けば様々な地域や国の料理が食べられ、Uber Eatsで頼めば自宅に届けてくれます。

しかし、そのような食生活が果たして本当に、安心・安全であるのか、旬や食文化を守るものなのか、美しく健康な体や精神を作る材料になっているのか、という点には疑問が残ります。

また、現代の食生活は自然の生態系を壊しています。
人間の多様性への受容は激しく求められますが、こと野菜や動物は選り好みしています。食は「いのち」をいただいて「いのち」をつなぐ行為。「いのち」をいただくからこそ、本当の豊さがあるのではないかと思います。

事業としての農業は販売が目的のため、市場に乗る製品を作らないといけない。なので、色や形、サイズ、量、味、時期の管理が必要です。これがとても大変かつ不合理です。

自給農では、自分で育て、自分で食す。言ってしまえば、自分たちが食べられればそれでいい。市場競争に勝つことは考えなくて良いのです。

そして、どのようにして育てているか知っているからこそ、安心・安全であり、季節や気候に適したその土地に根ざす食物しか育たないからこそ、食文化が生まれます。(文化とは開放ではなく閉鎖の中で育まれます。)

フードロスや食糧危機が話題に上がっているようですが、十分に食べられるものでありながら、市場に乗らず廃棄されている食品がなくなるだけでも、この問題は問題ですらなくなるのでは、と思います。
そう思うほどに、大量生産・大量廃棄が多いのが、今の「食」の現状です。

自給農に必要なのは多品種少量栽培

2023年4月 果菜の苗づくり(栗かぼちゃ、きゅうり、ピーマン数種、茄子、唐辛子)

自給の農は「多品種少量栽培」が基本です。
365日同じ野菜を食べ続けることは豊かな食とは言いづらいですよね。
だから、たくさんの品種を育てていく必要があります。
もちろん、野菜も生き物なので、それぞれ成長に必要な栄養や環境は異なります。それを整えてあげることに知識や工夫が必要で、今は実践しながら少しずつ勉強しています。

私は農に関して全くのど素人。知識も経験もないですが、そんな私でもすくすく野菜が育てられたなら、きっとみんなもできるはず。

そして、毎日毎日畑仕事に時間を取るライフスタイルではなく、他の仕事や遊び、旅もしながら野菜が育てられるなら、きっとみんなもやってみたいと思うはず。

だからこそ、挑戦する意義があるなと思っています。

ゆるっと自然農

2022年11月 訪れた友達とさつまいも掘り

頑張りすぎない、気合いを入れすぎない「ゆるっと自然農」が私のテーマです。なぜなら、食は毎日のことだからこそ、持続可能であることが重要です。どんな状況でも続けていけるように、時間と費用を可能な限りかけないことが大切だと思います。

持続可能なゆるっと自然農
毎日、重労働をしなくて良い。
できる限り、自然の力に任せて、人があれこれしなくて良い。
農薬や化学肥料ではなく、自然にあるものを肥料にする。

ゆるっとできるからこそ、都合よくできるわけではありません。

我慢も必要なゆるっと自然農
数年かけて土を育てるから、すぐには成果が出ない。
草や落ち葉、コンポストなどで肥料を作るから、月日をかけた準備が必要。
生育は天候に左右され、地域によっては育たない品種もある。

こんな条件の中で、育ってくれた野菜たちに感謝して、美味しくいただくのもまた豊かな暮らしだな、と思います。
「ありがとう」が溢れている日々って心が豊かですよね。

そんなこんなで、ゆるりと始めたゆるっと自然農。半年ほどですが、自分自身にもこんな変化がありました。

・野菜たちが気になって、毎朝おはようと共に様子を見にいく。
・自分が育てた野菜はどんなに小さくていびつでも嬉しくて美味しい!
・雨もありがたい、晴れもありがたい。月の満ち欠けはとても大切。
・手をかけると育ってくれる!でも手をかけると逆にダメになってしまうことも。

今は下手くそでなかなか上手く育っていないのですが、野菜をもっと観察して、自然ともっとコミュニケーションを取って、恵みをいただきたいと思います。
季節ごとの自給農の様子はまた更新していきます。

耕すのを手伝ってくれている?! 番犬いろは


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