連載⑤ 「ミニマル」という言葉を知った日
MMMさんは引っ越し作業に忙殺されているため、1回おやすみです。今回は、私が自分自身の前回の記事を引き継いで連載⑤を書いていきます。
前回記事↓
”Here”のサウンドを紹介した時に使用した言葉「ミニマル」、これを引き継いで今回の記事を書いていきます。
私がMMMさんと音楽の話をするようになった2013年の半ばごろで、その時に互いにどういう曲を聞いているかを話し合いました。私は当時「騒がしい曲が好き」と紹介した一方、MMMさんにはインディー系の分野、または音楽好きの間で話題になっている曲などを教えてもらいました。当時私は音源経由で音源を掘っているタイプで、音楽好きの間で何が話題になっているかとか全く知らなかったのです。
そこで教えてもらった中の一つにLordeの”Royals”があったのですが、その曲の説明で「ミニマル」という言葉を初めて聞きました。当時の自分は「音がかっこいい」とか「メロディがきれい」とか単純な描写でしか音楽を捉えてこなかったので、そうやって技術的なワードで音楽を説明されるのがとても新鮮でした。
その「ミニマル」という言葉を起点に「ビート」や「サンプリング」など、音楽のサウンドにまつわる言葉=概念を教えてもらい、サウンドの世界にのめり込んでいきました。
それらの言葉を知る以前でも、「この曲はこれとメロディラインが同じ」などと気づくことはありましたが、その感想は「笑った」か「パクリやん」くらいしか思いつきませんでした。しかし「サンプリング」という概念を知ることで、それは立派な技法であるということを知り、「笑った」以外にも感想を持つようになり、そのサンプリングきっかけで探求がさらに進むことも増えました。
音楽知識が増えると、知識欲が刺激されるだけではなく、音楽的な体験にも幅が出来て2方面で新鮮な体験ができると感じました。
連載がはじまる時の自己紹介記事で書いたように、こんな感じでMMMさんに音楽知識を教えてもらったのが、深くチャートを研究するきっかけになりました。この「ミニマル」という言葉には、今の自分の原点的なものも感じます。
あとその言葉を知った”Royals”も実は別の角度で「原点」です。はじめてリアルタイムでチェックしたHot 100は、この曲がはじめて1位を獲得した週だったのです!
この「ミニマル」という言葉、そしてその言葉と共に知った“Royals”から、音楽について調べ始めた原点を思い出しました。これからもその時の新鮮さを忘れずに、ワクワク感を持って音楽知識探求を行っていきたいです。
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