見出し画像

音楽としての記憶

歌うことが好きだった

自分の音楽のルーツを振り返ってみると、鮮明によみがえる記憶がある。
それは幼少期に聴いたいくつかのアニメソングで、いつも口ずさんでいたのがこのバビル二世のOPテーマ曲。
両親が撮っていたホームビデオには、まだ幼くて上手く口が回らないながらも得意げに歌っている私がよく映っている。
一番のお気に入りは何にでも変身できる黒豹のロデムで、この時期のロデム好きがその後の人生における黒猫贔屓の根源になっていると思われる。

一番古い音楽体験

そしてもうひとつ、人生で最初に私の琴線に触れた音楽といえばこれだった。
デビルマン。
こちらはOP曲ではなくエンディング曲の『今日もどこかでデビルマン』

この曲はその曲調だけではなく、歌詞の内容と東京タワーに独り寂しげに座るデビルマンの姿に、子供ながらにいつも心が揺さぶられ泣きそうになっていた。(親に見られないようこっそり泣いてた)
なんともいえない哀愁を誘うアニソンの金字塔と呼べる名曲だったと思う。実際いまでも聴き返すたびにグッときて、あの時と同じ想いに引き戻される。
曲調と歌詞、歌唱力と声の質、そして映像が見事にリンクしたひとつの音楽作品になっていて、
幼少期の音楽体験として強烈に刻まれることになったのは、この曲が始まりだった。

育まれた感性

当時母親が買ってくれたアニソンのカセットテープは、A面B面すべて歌えるようになるほど弟と一緒に聴き込んだ。
現代のようにボタンひとつで自分の好きな曲に飛ばすことができないので、ラジカセの早送り/巻き戻しボタンをこまめにカチカチ押しては、曲の頭出しにちょうどよい頃合いを掴めるようにもなっていった。
今も実家のどこかで眠っているかもしれないので、帰省した際は物置を物色してみようと思う。

ネットからの拾いものだけど、こんな色味のカセットテープで
収録曲もこのラインナップに近かった。

そしてラジカセといえば、Wラジカセは私にとっての三種の神器となる。
ダビングという魔法を手に入れて、「自分の好きな曲だけ」を「聴きたい順番」で
ひとつのカセットテープに落とし込めるなんて!!
なんなら好きすぎる曲はA面とB面両方に入れて、何度もすぐに聴けるようにした。

そう、DJのルーツはWラジカセにあったのだ。


青春のアイコン、Wラジカセ


次の記事

いいなと思ったら応援しよう!