キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン - 監督:マーティン・スコセッシ (2023)
約3時間20分の長尺で観終えてみれば最後までしっかり引き込んでくれる重厚な物語で大満足。いわゆるミステリードラマにしたくなかったというこだわりから一度作り上がった脚本の練り直りをして完成したという今作。キング叔父の策略と妻への揺るがぬ愛情の間で揺れるディカプリオの演技が素晴らしかった。元々FBI捜査官役として演じる予定だった所、敢えてこの役を選んだ点にも多大なる思い入れを感じた。長尺映画だけにジェシー・プレモンス登場のタイミングもバッチリでここで物語が大きく転換していく。ラストの演出もなかなかに憎い。忘れてはいけない過去の歴史を知り未来について考えていかねばと思わされる強いメッセージを感じる傑作。