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文字渦:円城塔:文字に選ばれた人間

「文字渦」(28/2021年)

正直に言います、ギヴアップです。今の私には、いや、未来の私にもちゃんと「読書」することは出来ないでしょう。どれだけの知識と理解力があれば堪能できるのでしょうか。でも、いいです。作品の5%くらいは楽しめたはずです。そして理解できなかった95%も、超絶面白いことは感じました。そう、ブルース・リーです。ちょっと違うか、でも、いいんです、感じました。

文字にまつわる壮大な史実、事実を基にした(と勝手に思っているのですが、間違っていたらゴメンなさい)「作り話」です。漢字、ひらがな、カタカナが存在する日本オンリー作品です。同じようなことを。つい先日「しき」の感想文でも書きましたが、改めて日本語に感謝です。

内容は、すみません、理解出来ておりません…ので、以下に紹介文を引用します。

始皇帝の陵墓づくりに始まり、道教、仏教、分子生物学、情報科学を縦横に、変化を続ける「文字」を主役として繰り広げられる異色の連作集。文字を闘わせる遊戯に隠された謎、連続殺「字」事件の奇妙な結末、本文から脱出し短編間を渡り歩くルビの旅……。

文字の持つ力を感じることは間違いないです。というか、人間は文字に操られているのかもしれません。自分たちが文字を作った気でいるだけで、実は先に文字があって、それが人間と言う生き物に寄生している感じでしょうか。文字に選ばれた人間は幸せだったのでしょうか?

一番感じたのはルビの話でした。あのページを見た時の衝撃というか、馬鹿馬鹿しさというか、何というか。ルビを読んでいるといつの間にか本文に吸い寄せられていく悪魔チックな感じ、それだけ味わうだけでも本作品を読んでみる価値があると思いました。

他の方の書評をチェックしてから、読むかどうか決めてください。私にはコメントする権利はありませんので、よろしくお願いします。

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