人類滅亡小説:山田宗樹:このタイトルの意味を知りたくないですか?(メタバレあり)
「人類滅亡小説」(142/2020年)
人類が、未知の「雲」みたいなモノの出現により、徐々にこの地球上では生活出来なくなっていく過程を描いた作品です。
これ以上は、全てネタバレになりそうです。文庫700頁オーバーの長編なので、この「雲」の物語がどう流れていくのか、読者はかなり想像逞しく楽しむことが出来ます。
先ずは、「雲」を克服していく物語なのか、それとも「雲」制圧を諦めた人類の物語なのか。それだけでもワクワクしますよね。人類滅亡モノの王道、2パターン。更に、それぞれに真逆に展開するパターンも、これまた王道。途中で克服に失敗して大騒ぎになったり、途中で思いがけない克服法が発見されたり。
読者にとって、全く自分では想像もできない途轍もない、物凄い世界を描くSFもありますが、本作は頑張れば自分の能力で思考できるギリギリの範囲で展開するSFなので、ゲーム感覚で楽しめます。三連休、自宅で楽しめる読書になること間違いなし!
で、以下、ネタバレです。
タイトルの意味、最後まで分かりませんでした。まさか、書かれていない部分が「作品(=人類滅亡小説)」であり、その作品が執筆されることになった理由が本作品なのですね。いやあ、本作品も三世代にわたる家族の大河ドラマで感動したのですが、更に、本作品、作品、本作品の終章に渡る「三人類」に渡る大河ドラマだったのです。素晴らしき!
本当の「人類滅亡小説」も読んでみたいです。