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デルタの悲劇:浦賀和宏:真相はそこにあったのか
「デルタの悲劇」(3/2022年)
相変わらずトリッキーですねー。途中からトリック解明を諦めて、最後に解説してくれるのを待ってました(笑)。浦賀作品なのでそういう読み方、許してください!
本作品を読む人にアドバイスです。社会派ミステリ的なノリを期待するのはやめましょう。浦賀テイストを知らないままこれを読むと、書評でも散見されるように「なんじゃ、こりゃ」になるでしょう。この辺が読書の難しいところです。先入観を持って読むのは基本的には楽しくないと思いますが、そうでもない場合があるということかもしれません。
小学生時代の「犯罪」の物語。3人の悪ガキのイジメの延長線上で同級生が池で死ぬという事件が。それから10年後、また事件が動き始める。事故で処理されたが本当は殺人なのではないか?事件を真相を突如追及を開始する男が3人の前の登場する。
様々な叙述トリックが詰め込まれていますが、本当のトリックはその先にありました。真相はそこにあったのか…読者の前に確かに提示されていたわけですよ、驚愕。ネタバレになるのでこれ以上書きませんが、そうなんです。2020年2月に亡くなられる前に前年に書かれた作品です。