企業のトップにアプローチする手紙の書き方
大企業の経営層へのアプローチにお困りの皆さん、朗報です。
僕があまり今までオープンに書いてこなかったトップへアプローチする手紙の書き方を公開します。
この方法は直近4年くらい、僕が継続的に続けているテクニックで、
最初はSalesforceで基礎を習い、自分自身で試行錯誤しながら、Zuora時代に方法を確立しました。
最終的なアポイント率としては25%を超え、驚異的な効果を発揮しておりました。
本当にオンラインで書きたくないのですが・・・
このご時世にオフライン限定と言っていられないので、可能な範囲で書いてしまいます!
なぜ手紙なのか?
端的に、差別化です。
先日ご紹介したこちらのVITOと言われる企業のTOP層の方には毎日大量の連絡が届きます。
吹けば吹き飛ぶような企業の代表である私にもびっくりするくらいの連絡が届きます。
メール、電話、その他諸々・・・
基本的に、中身を見ません。本当にびっくりするくらい見ません。
見ても数秒だったりします。
そんな中で目に止めてもらうために、
せめてもの、中身を見てもらうために、
他の企業と差別化する手段として、手紙が非常に効果があるのです。
どんな手紙でもいいのか?
明確にNoです。
そもそも、お手紙にする理由は差別化です。
そんな状態で、他社も送っている手紙と同じなら、8割は開封すらされずにシュレッダー行きなのです。
(最近僕も開封せずに中身を把握する透視能力が身についてきました・・・)
ここでダメなお手紙・・・以前に、ダメな封筒4選を紹介します。
①料金後納郵便
②窓あき封筒
③宛名シール
④会社名の印刷済み封筒
理由はなぜかお分かりですか?
理由はとってもシンプル。
こんな感じの手紙がいっぱい届くからです。
では、良い封筒の例を挙げます
断言いたします。
色々試した結果、
和紙の封筒×限定の切手
この組み合わせに勝るものはありません。
通常のお手紙よりもお金はかかりますが、それだけのリターンがあるので、ここはこだわりましょう。
逆の立場になって考えてみた時に、自分の自宅に無数に届くDMと、そうでない大事なお手紙(例えば結婚式の招待状等)って違いが瞬時にわかりますよね?
それと同じことをするだけなのです。
ちなみに、1件の所謂リードというものを獲得するのに、平均2万円程度と言われておりますが、大企業のVITOクラスとなると、その何倍もの価値があるのは言わなくてもわかりますよね?
となれば、このくらいはこだわって当然だと思います。
あ、そうそう。
宛名は手書きの方がいいのか?とよく聞かれます。
字が綺麗ならぜひ、筆ペンで書きましょう。
僕みたいに乱筆な人間は、それっぽいフォントで印刷するのも手ですが、達筆な方に書いてもらうに越したことはありません。
手紙の内容の前に体裁の話
お客様のVITOにお送りするお手紙です。
となると、アプローチする側の企業の誰から出されているかも非常に重要となります。
ですので、ただの平社員ではなく、自社側もある程度の役職者からお手紙を出している形を取るのが、お手紙アプローチでは非常に有効です。
特に日本人はここを気にすることが多く、役職を合わせると言ったりもしますよね。
実は、外資系企業はこの特性を逆手に取って、役職インフレが起きている企業って結構多いんですよね。
(乱立する執行役、ピープルマネジメントしない本部長とか・・・)
その話は一旦置いておいて、今回のお手紙に関しては、
端的に、こういうことです。
ここで注意すべきポイントとして、
いざ、アポイントが取れた際に、ちゃんと同席してくれる人の名前を使いましょう。
とりあえずアポイントが取れたとして、いざ面会する際に、
「あれ?取締役のXXさんこないの?」って言われた瞬間に、不信感が出ますからね。
ちゃんと同席してくれる人を社内で見つけておいて、その人の名前で発信しましょう。
(社内で助けてくれるVITOを、エグゼクティブスポンサーといいます)
冒頭のタイトルをどうするか
端的に、この手紙が何なのか表すのが重要です。
色々試した結果、トップタイトルは
ご面会依頼の件
これ一択です。
文面としてはこうなりますね。
時候の挨拶から始めよう
まず、この手紙は自社のエグゼクティブからお客様のエグゼクティブに送っている手紙という前提を忘れてはいけません。
となると、その時々に適した時候の挨拶を入れるとスマートかと思います。
背景 貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
っていう、一般的なパターンでもいいですが、僕の好みとしては、時候の挨拶がある方が粋だとおもうので、時候の挨拶を入れています。
次の3行で勝負を決めるWYN(Salesforce Ver.)
次の3行で勝負を決めます。
ここが死ぬほど重要です。
Salesforceでは、Why You Why You Nowというここで一気に興味関心を引く手法を使っています。
Why You Why You Nowとは・・・
なぜ、貴社の、なぜ、あなたに、今なのか・・・を明示することです。
今回はdigsasの石井というCEOに送るならこんな感じっていうイメージを作ってみました。
こんな感じですね。
パーソナライズされた上で、なぜ自分が今この話を聞く必要があるのか・・・を明示することで、圧倒的にその後の文章を読んで貰える可能性が高まる。
となると、この見出し分を考えるのには相当量の調査が必要となるのです。
※僕はMAXで4時間半考えたことがあります。
企業情報の調査
一方で、TOPに売り込む最強交渉術の中で、
VITOの関心を引く調査のために、4〜5時間を費やすにはあまりにも効率が悪すぎる
との表現もされています。
僕もネットによる4時間半の調査を費やしたお手紙の努力は水の泡となりました・・・
ここで、最もシンプルにその企業の情報を入手できる方法を3点ご紹介します。
①採用ページ
②株式情報のページ(自腹を切る覚悟)
③営業とコンタクトを取る(自腹を切る覚悟)
言わずもがな、その会社のことを簡単に知る方法として、
採用ページがあり、
(第三者による)株式情報のページには、その道のプロが分析した情報があり、
営業やサービスと、直接自分が触れ合うことで、顧客目線も持ち合わせたアプローチをすることができるので、お客様も無碍な対応はしなくなります。
この調査を、ネット情報とにらめっこするくらいなら、実際に自分で触れ合ってみることをおすすめします。
ここで僕はあるときからWhy You Why You Nowが必須ではないのでは?と考えるように、もっとシンプルな方法を考えました。
VITOに興味がある文面をもっと見出しに持ってきたら、Why You Why You Nowはいらなくなると考えました。
VITOが考えることと、自社が提供できる価値
これ、特にSaaSサービスの場合は割と一般化できると考えました。
例えば、こんな感じです。
シンプルに、XXを拝見し・・・というところ以外は一般化できると考えています。
一方で、40%削減、30%以上・・・などの具体的な数字を入れ、ぐっと興味を持ってもらうように変えたところ、びっくりするくらいの効果が現れました。
ぜひ、皆様にもお試しを頂きたいです。
お前は誰なのか・・・
まず、ここまでの文面で分かることとしては。
・なぜ連絡したか
・どういう貢献ができるのか
です。
ただ、お前は誰?が解消されていないので、そこを解消していきましょう。
こんな感じですかね。
ここでポイントとなるのは、具体的な利用社数や、近しい企業名を具体的に入れることで、イメージを持ってもらいやすくすることです。
具体的な効果をもう一度
まず見てもらったほうが早いですね。
僕がここでポイントとするのは3点です。
①具体的な数字で語る
②導入という言葉を使わない(サークル限定で解説します)
②あえて伏せ字(サークル限定で解説します)
①具体的な数字を使うのはVITOの特性にアプローチするためです。
②③については、サークル限定で解説をします。ここだけは流石に書けないのでご容赦ください・・・
サークルはこちら
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最後の締めの部分
ここでポイントとなるのが2つです。
①具体的な日付で連絡することを伝える
②面会の可否(結論)を教えてほしいと伝える
①については、日付を入れておくことで、そのとおりに連絡してくる律儀な会社だと思ってもらえます。
②については、結論を求めると、NoならNoと伝えてもらえるため、無駄に連絡をし続けるという無駄な工数を圧倒的に減らすことができます。
こんな感じですね。
まとめ
・TOPからTOPへの手紙であること
・時候の挨拶
・冒頭3行勝負
・お前は誰か
・もう一度効果
・面会の可否を問う
そして、この手紙全体が、FABという効果を伝えるのに有効的な手法となっております。
F(Feature):特徴
A(Advantage):利点、優位性
B(Benefit):利益、価値
そして、このFABは、B→F→A→Bという順序で伝えると良いとされております。
いかがでしょうか?ここまでの順序が完璧なBFABになっておりますよね?
ということで、手紙の解説は以上です。
しかし、手紙を送りつけるだけでアポイントが取れるほど甘くありません。
この後に電話によるフォローが必須なのですが、それはまた別の機会に書きます。
続きの部分はサークルで解説しますので、メンバーの方はお楽しみに!!
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