営業はもっとお客様の言葉を使おう。
みなさん、お客様の言葉を使って営業していますか??
最近いただく多くの質問に対して、
「それはお客様の言葉ですか?」
と返答することが多いです。
僕が思う信頼される営業の方は総じて、お客様の言葉を使っています。
では、お客様の言葉とは何か。
具体例を交えてご紹介していきましょう。
ケーススタディー①
ある営業組織の改革を進めようとしているお客様に、
営業組織改革の提案を進めている状態だとしましょう。
この時、自社の営業資料には、
「受注率の向上」というワードが入っていたとします。
しかし、お客様と会話すると、
「うちの営業は、件数の確保もできており、高単価なんだよね。でも決定率が10%未満と、少し弱い気がするんだよね・・・」
と仰ったとしましょう。
多くの営業は、
では受注率の向上を課題と考えていらっしゃるのですね?
と返答をしてしまいます。
これ、最悪なんです。
受注率の向上って、お客様の口から1度でも出ましたか?
この場合は、
「では、決定率をもっと上げるということが目下のお取り組み事項なのですね?」
と返答するのが良いかと思います。
ポイントとしては、
①受注率の向上(営業の言葉)→決定率の向上(お客様の言葉)
②課題(ネガティブ)→お取り組み事項(ポジティブ)
この2点だけでも、遥かに心象が違うはず。
もっといえば、
「10%とおっしゃいましたが、具体的にいつまでに何%にしようとお考えですか?」
「そう思われた背景はなにかあったのでしょうか?」
「具体的に考えていらっしゃる施策はおありでしょうか?」
というような質問で深堀りすることも可能ですね!
ケーススタディー②
社内の捺印がすべて、実物のハンコで対応しているお客様が、
電子捺印を検討している
営業:御社は、すべて実物のハンコで対応されていて、そのための出社であったり、対応スピードの遅さでお困りだったりしますか?
お客様:うんそうだね、そういう事実は実際に起きているね
営業の社内報告:アツい案件でした。お客様はすべてハンコ対応で、対応の遅さなどに課題感を持っているので、今アプローチを強め、早期の商談獲得を仕掛けます!
ちょっと待った〜〜〜〜!
このときのお客様の言葉を見てみましょう。
お客様:うんそうだね、そういう事実は実際に起きているね
これ以上でも以下でもありません。
ここの重要なポイントは、
・お客様の言葉ではない
∴優先順位が高いとは一言も言っていない
これが、アツい案件社内報告詐欺と僕は言っています。
ケーススタディー3
新規事業の立ち上げを任された事業部長の場合
事業部長:上からさ、新規事業の立ち上げを命じられているんだよね。これからの時代はストックだ、リカーリングだって。
なので、そういったサービスを立ち上げる検討をしているんだけど、上手にやってる企業って、何やってるのかな?
営業:なるほど、それってサブスクリプションのことですね。例えばリコー様ではホゲホゲホゲ
ポイント
この場合は、ストックやリカーリングとおしゃっているので、そこをもう少し聞いてみるのがいいのではないでしょうか?
営業:そうなんですね!世の中的にはサブスクなんて言われていますが、御社はストックやリカーリングと仰っている理由って何かあるんでしょうか?
という話が良いのではないでしょうか?
その中で、
例えば、XXさんがお考えの新サービスって、仮に名前をつけるとしたらどんなプランですか?
また、どんな目標を持って進めていかれるのですか?
と深堀するのが良いのではないでしょうか?
ここの重要なポイントは、
・一般的ではない言葉を使われている背景を確認する
・不明瞭な場合、プラン名や共通言語を、お客様と営業で一緒に作っていく
です。
なぜお客様の言葉を使うか
シンプルです。
・営業に売り込みをされた言葉の受け売り
・自分から自発的に出てきた言葉
どちらのほうがお客様が行動する動機が大きくなりますか?
答えは言わずもがなです。
言われたやっているのか、
自分でやっているのか。
鎮座DOPENESSでも見て、ご自身のヴァイブスを上げてみてください。
そして、お客様の言葉を使い、
「XXを実現していくのですね?」
「XXを更に良くしていくには?」
と、とにかくお客様の言葉を使い続けていきます。
僕が一番強烈にお客様の言葉を使ったケーススタディとしては、
その会社の社長が出している本のタイトルをそのままサンプリングした。なんてこともありました。
とにかく、お客様の言葉を使いましょう。
まとめ
お客様の言葉を使う最大の理由は、営業の立ち位置の問題です。
サブスクリプション、特にSaaSの場合、売って終わりのビジネスではありません。また、営業は販売チャネルの1つに過ぎません。
しかし、人が介在する価値として、このようなコミュニケーションを行ない、お客様の動機やモチベーションを上げていく。
お客様が購買をするため、意思決定に必要なサポートをする。
これが今の時代に求められる営業の価値だと思っています。
もっと、お客様の言葉を使いましょう!
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