アイビーは永遠のファッションだ セカンドライフを愉しむ ~60歳からの人生のキャリア~
10代後半から20代前半に聞いていた音楽がその人のソウルミュージックになるという説があります。
ファッションに関してもこれと同様に言える気がします。
私にとって10代から20代にかけて憧れていたのが、アイビーです。我々世代では、石津謙介さんが創業したVan から始まり、アメカジと言われるブランドが全盛期を迎えていました。
さすがに銀座のみゆき通りを闊歩したみゆき族は知りませんが、まさにトラッドを中心としたファッションを意識していました。
ブルックスブラザーズ、J Press, Paul Stuart, そして少し遅れてPolo by Ralf Lauren,
が現れました。
スニーカーは、リーガル あのR が後についていたのが憧れでした。
大学入学までは、着るものに無頓着でしたが、入った大学が高校からの進学生も、そこそこいた大学でしたので、その連中は、最先端のファッションを纏っていました。
J press のボタンダウン、ブルックスブラザーズの紺ブレ、Poloのポロシャツなどが定番中の定番。そこから、SHIPSやBEAMSといったブランドも派生してきました。
カチカチのトラッドを少し着崩すプレッピーというのも流行しました。従来のトラッドに、色も差し色や少し派手目の色を足していくのもその当時今風でした。
上にあげたブランドは勿論、例えばダウンであれば、クレッセ・ピューミニ、そして何よりサーファーの御用達、ファラーのパンツが定番。
また、マウンテンパーカーをブレザーの上に羽織るヘビーデューティーというのもはやりましたね。今でも冬になるとこの着かたをすることもあります。
女子達は、ハマトラがファッションの定番。横浜元町にあるミハマのローファーに膝下までの紺のハイソックスがキャンパスを闊歩していました。
こんな姿の学生達を身近に見て、真似をしないわけにはいきません。懸命にアルバイトをして、これはと思う服を少しずつ揃えていきました。
当時は服自体の値段が高く、一度に多くの服は買えません。しかし高価ながら長く着れる服を選ぶという考え方が今でも身に付いています。
ですので、今でも平気で10年、物によっては20年たった洋服も着ています。まさに今日来ているリーバイスのGジャンは、30年前購入したモノです。
このように長く着れるのは、トラッドは流行に左右されないファッションだからです。結果的に保管状態さえ良ければ、20年30年と着続ける事ができます。
トラッドはSDGsの時代背景に沿ったファッションともいえるのではないでしょうか