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ボールを持ち過ぎないように
マネジメントを経験したことがある方なら分かると思うのですが、マネージャーは基本的にタスクが多いです。マネージャーとして
チームの取り組むべき課題を考える
メンバーの成長を考える
1-on-1の実施
いろいろな会議への参加
稟議や勤怠などの承認
ツールの権限設定
などがあります。
また、会社の規模がそれほど大きくない場合などは、メンバーと同じような仕事をするプレーヤーとして動かないといけない場合などもあります。
多くのタスクは「別の方による後続タスク」があるものが多いです。上記の例にある「承認」は分かりやすい例ですね。承認されてから、何かしら実際のタスクが動くものです。それ以外にもツールの権限設定なども多くの場合は「誰かのための」であったり、「何かが前に動くための」ものだったりします。
そんな中、上記のようにタスクが増えていくと当然それぞれのタスクが完了するまでに時間がかかるようになり、 他の人を待たせてしまう ことになります。そうすると、これも当然ですが、どのタスクも進まなくなり、プロジェクトなど全体が完了までに時間が伸びていってしまいます。
ここに輪をかけて悪くなっていく点として、マネージャーが遅れてしまいタスクが止まってしまうと、後続のタスクを受け持っている方々は「別のタスク」をやり始めてしまい、マルチタスク状態に陥りいます。そうすると、1つずつすぐに完了できていたタスクもタスクをスイッチするコストが加わり、 全体でどんどん生産性が下がってしまいます。
では、どうするべきでしょうか?
マネージャーは
ボールを持ち過ぎないようにする
ことが大事です。 ここで言う「ボール」はもちろんタスクのことで、それを「多く持ちすぎず、どんどん任せろ」という意味になります。自分のタスクを早く回して会社のプロセスを早く回していくことも含まれているのですが、特に 「メンバーへの権限委譲」 の観点が重要と感じています。
よく「適切な権限委譲がとても大事」ということを耳にしますが、マネージャーにとっては本当にその通りで、以下に早く適切に「他の人に任せるか」というのが個人の成果という観点でも重要ですし、会社全体でもこれが適切に回っているかによって、スピード感が変わってきます。
自分もタスクが多い状態になると明らかにメールやチャットの返答が遅れたり、承認が遅れてしまうことにより、本当は1〜2日で終わるようなものが完了まで1週間かかってしまうようなものが増えていくのを目の当たりにしたことがあります。
「任せていて大丈夫か不安…」と思われる方もいるかもしれません。自分もそう思ってしまうことが多いです。ただ論理的に考えると、究極は任せてみないと分からないわけなので、 少し不安でも任せる という温度感で任せていった方が良いです。メンバーは思っているよりもスキルがありますし、そもそも任せないと成長しません。むしろ伸びそうなメンバーは任せられて、新しいことを経験したり学べたりすることが嬉しいことが多いです。自分も過去にタスクを任せるべきか長く悩んだ挙げ句任せたものも多くの場合は自分がやるよりも高いクオリティになったり、メンバーが成長したり、メンバーが喜んでくれることの方が多かったです。
明日からでも是非少しでも「ボールを持ちすぎないようにする」「メンバーを信頼して物事を任せること」を意識してみてください。きっとタスクが回り始めて、自分も楽になると思います。
トップ画像:Wesley Tingey on Unsplash