2/15 教え子が指導者に。この瞬間を待っていたのかもしれない。
(写真はNPO法人ひのきスポーツクラブFBページより転載しました)
先日隣町の体育館でドッヂビー講習会がありました。
講師の仲川くんはまだ22歳。彼が高校3年生だった時に、体育の授業で教えてからフライングディスクにハマり、「WFDF2016世界ジュニアアルティメット選手権大会」にも選出されました。
今は地元の企業で働きながら僕と一緒のチーム(福島ディスクヴィレッジ)でプレーしつつ、福島県フライングディスク協会やアルティメット東北リーグ、日本フライングディスク協会の活動に協力してくれています。
今回の企画は彼の発案。地元のスポーツ推進員になり、この企画を提案し、実現にこぎつけた。素晴らしい行動力。嬉しくて当日参加してきました。
多くのプレーヤーは自分のプレーに集中します。それはそれで素晴らしいこと。しかし、それだけではフライングディスクの人口は増えません。
昔、ある街で見た光景が今でも目に焼き付いています。
太っちょのおじさんが、子どもたちにサッカーを教えていました。おそらくそれまでは何にも感じなかった光景だったのですが、その日は何故か危機感を感じたのです。それは、太っちょのおじさんがサッカーを教えていたことにです。
指導者といえば、スリムな、今でも現役バリバリのイメージでしたが、太っちょのおじさんが教えているのです。その当時、僕はまだ現役でバリバリだったのですけれども、僕は車に乗り、その光景を見ていました。指導している太っちょおじさんとそれを見ている僕。フライングディスクの広がりがまだまだ全く足りてないと絶望したのでありました。
それからずっとこの気持ちは忘れていないです。アルティメット東北リーグや地区選抜、自分のチームや地元の高校や小学校での活動など。もちろん自分の活動すらフライングディスク人口の拡大に向けている(つもり)。
そしてこの講習会。なんとも言い難い、この嬉しさ。この瞬間を見るためにこれまでやってきたんだと思っています。僕の役目は終わったとも言っていい。
(まだやめませんけどね)
だからこそ、あえて言いたいことがあります。それは強くするよりも人を増やすことの方が大切だってことです。人を強くすることは人を減らすことでもありますし、増やすことは人に優しくするってことでもあるからです。
強くするってことは弱い人はいらないってことと同義。人を増やすことってことはずっと教え続けるってことと同義。けなしたり、バカにしたりしたら絶対人は増えない。人が増えたら必ず強い人は出てきます。10人からは日本代表は出ないけれど、1万人いたら絶対に出る。そんなもんです。けなしたり、バカにしたりしながら10人は集まるけれども、1万人は集まらない。
プレーをすることは指導することでもあります。背中を見ながら育っていくのです。だからこそ自分自身もまだまだ成長する伸び代があると思っていますので、出来るだけ投げて、笑顔を届けようと思っています。ハイタッチをしながら。
教え子が指導者に。バレンタインの日にチョコをもらった気分です。
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